池上彰のニュースそうだったのか!! (池上彰ニュース解説2時間 実は知らない日本のルール)
明治時代の日本にとって、酒税はなくてはならない税金だった。近代国家を目指した政府はお金がなかったため、税金を取りやすいお酒に酒税を導入。大隈重信が酒税を改正し大幅に増税した。その後たびたび改正され、酒税は日本財政の柱になった。当時国の税収の約25~40%は酒税だった。お酒を造るには国の許可が必要で新規参入は厳しく、日本酒製造の新規免許取得は70年間ゼロ。日本酒を造る人が増えすぎないようにするルール。激しい競争で酒蔵が潰れると酒税が入ってこなくなるという心配があり、今ある事業者の経営を守るために新規発行を認めない運用が続いてきている。国内での日本酒消費量は右肩下がりだが、輸出は絶好調。去年は過去最高の80カ国に輸出された。和食が2013年にユネスコ無形文化遺産に指定されたことで世界各地に和食店が増え、日本酒が提供される機会も増えた。2021年には酒税法が規制緩和され、輸出用清酒製造免許が導入された。