サタデーウオッチ9 (ニュース)
安全保障に詳しい慶應義塾大学・鶴岡路人准教授の解説。首脳会談後の発言でトランプ大統領は「和平を望む人物ではなかった」と批判した。ゼレンスキー大統領は「非常に緊密な関係を築くことを望む」と述べている。鶴岡准教授は「関係修復は非常に困難。ただ、その可能性が残されているのも事実。鉱物資源の権益確保・停戦実現の2つが必要である以上、アメリカもまたどこかの時点でウクライナと話をしないといけない」と解説した。またプーチン大統領とトランプ大統領との首脳会談については「アメリカにとって米ロ関係の正常化自体が目的。そのための手段の一つがウクライナ停戦。ウクライナ停戦のために米ロ関係の修復が必要なのではない。ウクライナがどうなったとしてもアメリカの観点で米ロ関係修復、正常化ができるのであれば進んでいくということだと思う。今回のアメリカ、ウクライナの決裂をいちばん喜んでいるのはプーチン大統領だと思う。ロシア自身は今、まだ停戦を求めていない。停戦を急いでいるのはアメリカ。米ロ関係の正常化は、特にプーチン、トランプ会談が行われるだけでロシアにとっては相当な得点。国際社会の復帰という非常に大きな舞台になる。ただ問題なのは、アメリカの国益に照らして、ロシアにすり寄るように見える、あるいは本当にすり寄ることが果たしていいことなのか。ヨーロッパは今のところウクライナ支援を強化することで多くの国はまとまっている。ただ、アメリカの代替が本当にすべてできるのか。ヨーロッパに意思があったとしても武器供与の能力がどこまであるのか問われる。加えて本当にウクライナをヨーロッパの一部に受け入れていくのか考えないといけない」と解説した。