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高額療養費制度について。年収600万円、40代、Aさんの1か月の医療費が100万円の場合。窓口負担30万円、高額療養費制度で21万2500円が払い戻し。実質的な自己負担額は8万7400円となる。治療が長期的になった場合、さらなる負担軽減があり、直近12か月以内に3回上限に達すると、4回目から「多数回該当」となり負担の上限額が引き下げられる。年収600万円の人の場合、自己負担上限額は約8万円から4万4400円となる。「高額療養費」1か月の医療費100万円の場合の区分表。政府は上限を引き上げる方針を出している。患者団体からはこの引き上げについて、反対の声、見直ししてほしいという声も上がっていて、きのう、2回目の面会を行った福岡厚労大臣は「多数回該当の見直しを取りやめる」と述べた。高額療養費の政府の修正案について、立憲・長妻代表代行は「反対」を挙げ「リスクに備えるのが保険。重篤な病気の方に負担を求め、それを少子化の財源に充てるのは順序がおかしい。薬漬けの問題など他に優先できるものがある。」などと指摘。国民・玉木議員は「賛成」「反対」両方を挙げ「社会保険料を下げる事に繋がり、現役世代の負担を抑える方向の改革であり、負担が大きい多数回該当を据え置いたことに評価する。一方でこういう場に与党がいないことに不満がある。金融所得などを把握する仕組みを入れた上で年齢ではなく負担能力に応じて決めるべき。所得の把握は政府が出している改革工程表にも入っている。なにをするにしても遅い。」などと指摘した。高額療養費の支給額はこの10年間で6900億円増えている状況。
小西氏は「23年末の岸田政権の時に工程表に入っていた。政令改正で済むためそのまま出される形だったのが少数与党になった影響などで動いてきた。これを期に引き算の議論も行ってほしい。」などと指摘。斎藤氏は「現役世代の負担を増やす議論は結果的に分断をもたらす。この制度の医療は約2兆8500円だが、全体の約6%であり削ったとしても社会保険料は月々数百円程度しか減らない。金融資産などに対して課税をして負担を下げるような抜本的形に切り替えていかないと結果的に受益負担に話にスライドしてしまう。70歳未満の制度利用割合は3割程度なので高齢者だけ問題ではない。額が増えているのはブラックボックス化している高額な新薬にもあり、負担を抑える方法はこれ以外にもある。」などと指摘した。
長瀬効果について。厚生労働省は今回の高額療養費の見直しにあたって、医療費の増減効果を見込んでいる。今回の見直しで、税&保険料は5330億円減ると試算。うち2270億円は、受診控えを想定している。患者団体による調査では、子どもを持つがん患者のうち、高額療養費制度の見直しで治療を中断する人が4割、治療回数を減らすと答えた人が6割となっている。長妻代表代行は「与党は受診控えの中に末期がん患者がどれぐらいの割合いるのかなどを調査していない。来年度予算案の中では200億円の削減に当たるが、これぐらいであれば無駄を削れば補填できる。優先順位を考えてほしい。」などと指摘。玉木議員は「現役世代の負担減が少ないと斎藤氏は指摘していたがやらないよりはマシ。3カ月日本にいるだけで外国人でもこの制度が使える。一定の見直しはされてきたがまだ見直しが必要。また、治療者の負担が増えるのであれば手取りを増やす政策をセットでやることが必要。」などと指摘した。