2025年1月2日放送 7:20 - 8:34 NHK総合

さわやか自然百景
新春特集 日本列島 命きらめく森

出演者
 - 
(オープニング)
コーナーオープニング

日本各地の森を巡りながら、森の魅力とそこで暮らす生き物たちの物語を見つめる。

オープニング

オープニング映像。

新春特集 日本列島 命きらめく森
今回訪れる森

今回訪れるのは、大雪山系の森、御嶽山の森、四万十川の森、奄美大島の森の4箇所。

キーワード
四万十川大雪山奄美大島御嶽山
御嶽山の森

11月、御嶽山の森に訪れた。御嶽山は今も活動を続ける火山で、約80万年前から何度も噴火を繰り返してきた。案内してくれるのは伊藤さん。御嶽山の中腹を覆うのは、針葉樹の天然林。人の手がほとんど入っていない森では、たくさんの生き物が見られる。

キーワード
岐阜大学御嶽山

初夏、御嶽山の森に雨が降り注いだ。御嶽山山麓は雨が多く、年間降水量が3600ミリを超える場所もある。山腹に広がる針葉樹の森は地面が苔などに覆われている。繁殖期を迎えたキクイタダキなどの鳥たちが集まっていた。メボソムシクイは子育てのための巣作りをしていた。

キーワード
キクイタダキコマドリメボソムシクイ御嶽山

御嶽山の山腹には幾筋もの谷が刻まれ清らかな水が流れている。そうした渓流にも森によって育まれる生き物が生息している。渓谷に降りてきて目にしたのは巌立峡。先程の針葉樹の森から1000メートルほど下った場所である。伊藤さんによると、上に針葉樹下に落葉広葉樹が広がっているのが、東日本の典型的な森の姿だという。渓流にはイワナの姿が見られた。

キーワード
イワナ巌立峡御嶽山

御嶽山の中腹のイワナが暮らす渓流沿いには、落葉広葉樹が生い茂っている。葉にはたくさんの虫が集まっている。誤って川に落ちる虫もおり、それをイワナが捕らえて食べる。イワナは獲物を狙って動いたあと同じ場所に戻るが、この場所にこだわるのはより多くの獲物を捕らえることができるため。そうした場所を狙って争いが起きることもある。渓流の川底には生息している水生生物も、イワナにとって大切な食べ物となっている。

キーワード
イワナ御嶽山
四万十川の森

四万十川の流域には深い森が広がっている。河口から100kmほど遡った中流域では、川の両岸に水際まで緑がせり出している。6月下旬、鳥たちは子育ての真っ最中だった。オオルリは飛んでいる虫などを捕まえて雛に与える。アカショウビンはオスからメスへ食べ物を渡す求愛行動が見られた。急斜面が続く森の奥深くでは幻の鳥ともいわれるヤイロチョウが鳴いていた。谷筋ではヤイロチョウの巣があり、子育てをしているようだった。

キーワード
アカショウビンオオルリブッポウソウヤイロチョウ四万十川

7月中旬、森の奥に巣立ちを迎えたヤイロチョウの幼鳥が自分で食べ物を探し食べていた。夏が終わる頃に東南アジアの森へ旅立つという。

キーワード
ヤイロチョウ四万十川
マングローブの森

日本には他にも様々な姿の森がある。沖縄・西表島には川の河口周辺にマングローブの森が広がっている。マングローブは海水と淡水が入り混じる汽水域で見られる樹木の総称で日本のマングローブの7割が西表島にあると言われている。水中にはミヤラビハゼなど魚たちが、マングローブを隠れ家にして身を守っている。

キーワード
オニカマスヒメシオマネキミナミコメツキガニミナミトビハゼミヤラビハゼ沖縄県西表島
乗鞍岳の森

乗鞍岳の緑に覆われた斜面は標高2500メートルから稜線付近まで、ハイマツの林が広がる。9月、ハイマツの枝先に熟した松ぼっくりがいくつも付いていた。ホシガラスがやってきて松ぼっくりの中の実を食べていた。登山道に現れたライチョウは、ホシガラスが食べたあとの松ぼっくりをしきりにつついていた。斜面にはツキノワグマの姿も見られた。

キーワード
ツキノワグマハイマツホシガラスライチョウ乗鞍岳
鞍馬山の森

鞍馬山の南斜面には鞍馬寺がある。寺の周りには広葉樹と針葉樹が入り混じる森が広がっている。オオアカゲラが枯れ木をつつき、縄張りを主張していた。夜、静まり返った木立を見上げるとムササビが飛んでいた。ムササビは使われなくなったキツツキの巣穴を利用することがあるという。

キーワード
オオアカゲラムササビ鞍馬寺鞍馬山
奄美大島の森

続いて訪れたのは奄美大島。山が海岸線ぎりぎりまで迫っており、島の約85%が森や原野である。森には希少な生き物が暮らしている。2021年には世界自然遺産に登録された。案内してくれるのは浜田さん。奄美大島の森は手つかずの原生林に限りなく近い森だという。自生するのは常緑広葉樹。クワズイモの葉は最大で60センチにもある。シマオオタニワタリは着生植物。

キーワード
クワズイモシマオオタニワタリシマサルスベリ世界自然遺産奄美大島鹿児島県

豊かな森にはここでしか見ることのできない希少な生き物が暮らしている。アカヒゲは奄美大島と周辺の島で繁殖する固有種で絶滅が心配されている。この時期、木の実を目当てに森にたくさんの鳥がやってくる。ルリカケスは椎の実が大好物。オーストンオオアカゲラは奄美大島の固有種で国の天然記念物。

キーワード
アカヒゲオオトラツグミオキナワジイオーストンオオアカゲラルリカケス奄美大島

奄美大島では1000種以上の固有種が確認されている。奄美大島を象徴する生き物といえば、アマミノクロウサギ。夜の森でアマミノクロウサギを撮影することに成功した。

キーワード
アマミイシカワガエルアマミノクロウサギアマミヤマシギオットンガエル奄美大島

翌日、アマミノクロウサギが暮らす森の中へ。巣穴は雨が入らないように急斜面にあった。夜、アマミノクロウサギは巣穴から離れた急斜面にある子育て用の巣穴に行き、子どもにお乳を与えていた。

キーワード
アマミノクロウサギ奄美大島
大雪山系の森

大雪山系は20以上の山々が連なる。東側一帯は東大雪と呼ばれ、100万年以上前の火山の噴火でできた盆地に見渡す限りの森が広がっている。10月中旬、森はパッチワーク状に美しく彩られていた。針広混交林では多くの生き物が暮らしている。エゾリスが落ち葉の中で探していたのはドングリやクルミなど。ヒグマの親子も現れた。冬ごもりを前に沢山の木の実を食べて脂肪を蓄えるという。川は山に降った雨や雪によって作られた清流。水が染み出す場所もあり、泥だらけの水たまりを利用するのはエゾシカ。11月下旬、冬の訪れとともに雪が降る日が増えてきた。大人の雌鹿はほとんどがお腹に新しい命を宿している。真っ白な雪に覆われた河原を歩くのは雄鹿。繁殖の時期が過ぎると、オスとメスは別々に過ごすという。

キーワード
エゾシカエゾリスヒグマ北海道大雪山

1月下旬、大雪山系の北東部に位置するトムラウシ山には大量の雪が降り積もる。山の斜面を覆うのは氷爆。冬の森では凍裂も見られる。そんな寒さの厳しい森にも生き物の姿があった。

キーワード
エゾモモンガオオワシキタキツネクマゲラトムラウシ山
(エンディング)
エンディングトーク

瀧内公美は「日本が森の国だということを本当に実感しました。貴重な経験でした。」などと語った。

エンディング

エンディング映像。

1 - 2

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.