- 出演者
- 村上龍 小池栄子
オープニング映像。
番組が放送開始20年を記念。2006年4月にこの番組はスタートした。最初のゲストはトヨタ自動車の副会長だった張富士夫。番組は激変の時代に勝ち残る経営者出しを描き出す。番組開始当時、売上4000位億円だったファーストリテイリングは売上は3兆円を突破した。ソフトバンクの孫正義は番組開始当時携帯事業に参入したばかり。その売上高は6兆円を突破した。そして番組には当時ヤンキースだった松井秀喜とプロサッカー選手の三浦知良もゲストに登場。この頃40歳を目前に、現役にこだわっていた。そして現在も現役最年長プロサッカー選手として戦っている。
キングカズは現在JFLのアトレチコ鈴鹿クラブに所属。40シーズン目となる今シーズンも現役として契約更新。58歳になった三浦はその思いにいつの間にかここまできていたが、サッカーに対する気持ちについて体力や肉体は衰えたがメンタルだけは衰えなかったと答えた。
激変する時代に新たな道で生き残るには?20代から50代の挑戦者を特集。
HA-LUの岡春翔は24歳。そのビジネスは、ショートドラマ。1話1分程度の学園ものの通称ハル学園はその総再生数は1億3000万回。そのドラマ作りは常識破りのものだった。20代ばかりのスタッフに囲まれるのが社長の岡。全員ドラマ制作の素人だった。描かれる世界観は岡の憧れのもの。去年創業したばかりのHA-LUの武器はそのスピードで、撮影後に最短一週間で次々にドラマをアップしている。その若者たちのパワーにサイバーエージェント・キャピタルなど複数のファンドが資金調達をしている。この日ある会議では、マンガを手掛けるがすぐに映像作品にするという。20代が創業1年で急拡大させるスマホ系エンタメ企業の秘密は?yutori社長の片石貴展のヒット商品は原宿界隈ならそこかしこにこの数字のあるブランド服を着た人たちが。ナインティナインティと呼ぶブランドは1990年から2000年代の若者の文化のリバイバル。今年札幌や台湾に初出店。PAMMも片石が展開するブランド。パジャマを中心とした部屋着のブランドで、家で着るからこそ楽しい柄に。2023年12月に上場しアパレル企業史上最年少の30歳で東証クローズ市場に上場。そのyutoriの本拠地は若者文化の街下北沢。社員の年齢は圧倒的に若い創業7年でブランド数は30以上。片石の成功を支え大事にしてきたものは、本社の入り口に。そのyutoriのビジョンは若者帝国。
スタジオにHA-LUの岡春翔とyutoriの片石貴展が登場。ふたりとも元々経営者になりたいという思いがあったという。片石は尊敬する経営者に宮崎駿と鈴木敏夫と答え、ジブリが好きでドキュメンタリーを見たという。岡はスティーブ・ジョブズが好きだと答えiPhoneが世の中の生活に密着しているのがすごいと答えた。また村上が20代で芥川賞を受賞した写真を紹介。小池は片石に似ていると答えたが、芥川賞を受賞したのが24歳で岡と片石も企業は24歳だった。村上は年齢に関しては得に関係ないと答えた。しかし片石は20代前半にクリエーティブなことの一つのピークがあるのではと感じたという。岡は会社を作って今日で10ヶ月になるが、スタートアップに触れ始めてそこが一番楽しいと答えた。
創業から7年のyutori。若者の心を掴むブランドはすでに30を超えている。片石はヒットブランドの生み出し方について9090 girlはレディースに特化した平成ギャルがコンセプトのブランド。そのディレクターを任される女性は22歳。yutoriではある能力がブランドを任される基準になっている。それはSNSで商品を発表する動画制作。その動画がバズり始めたので任されるようになったという。アパレルの経験よりも、いい動画が作れるかが大事。この戦略の理由はyutoriブランドの購入者の多くが商品情報をSNS動画でみているため。yutoriの社員たちは若い顧客の心に触れる動画作りをするため自らモデルになり、飛び回る。画面の加工や編集を駆使し以下に再生数を増やせるかでブランドを任されるかが決まる。一方片石はyutoriから生まれたブランドのルールには、Yリーグと呼ばれる仕組みを作った。それはブランドを育成するyutoriの制度のことで、立ち上げ期から定着期まで、売り上げに基づき5つのランクに分類。月700万円に達しないブランドは撤退などシビアな基準で管理される。実際に撤退したブランドも。明確なルールを決める一方で、社員とは議論を作り深く関わり合う片石。その独自のスタンスについて、雇用の流動化が進み会社との関係が希薄になっていく中で、終身雇用を目標に血の通ったやりとりをしていきたいという。若い社員にブランドを任せること怖さは?について片石は二人三脚でやっていると答え、初期衝動のある若手と慣れた社員が手を取り、彼らの才能と社会や商売をどう結びつけていくかに強みがあるという。 また、好きなものと売れるものは違い、そういうのを知っていくと若者たちもいい意味で大人になっていくと答えた。またファッションを発信するSNSのショート動画制作から始めるというがこの手順にした理由には一瞬で動画がスワイプされていく中でどうお客の目に留まるかが大事だと答えた。また動画もうまく作れないと難しいのか?に片石はそもそも動画を作れない人は会社に入れないと答えた。また元々はオンライン販売だったが実店舗をつくったのも1~2年。インスタグラムでブランドを作りインターネットの中で熱狂を集めると答えた。ここに特化していったのか勝ち抜けたポイントだという。また若い人は評価を求めていて成果が出ないことをやり続けているのは若い人にとっては苦痛だと答えた。
また若者帝国を作りたいという発言の意図について片石は現在扱っているブランドは35あり、その数が70になると日本で一番ブランド数が多い会社になるという。そのくらい若者の多種多様な好きや偏愛が雑然と内在している組織になる。これは一つの帝国をいっても過言ではないと語った。
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去年創業したHA-LU。人気を呼のは次々とアップする学園ショートドラマ。その総再生数は1億3000万回。そこには若者を掴むノウハウが。最初の1秒でいかに目を止めさせるかが大事。物語作りにも工夫があり、最初の段階で話をわかりやすくしているという。岡はSNSに生きてきた男。高校を卒業後に、大阪から上京してきたが金も縁もない中で没頭したのがインフルエンサー。そして去年創業したHA-LUでスタッフを集めたところ、元ニートからお坊さんまでSNSのダイレクトメッセージで個別にスタッフを集めたという。若者が集まったHA-LUで、岡が挑むのは、渋谷である計画を始めている。やってきたのは5年前にオープンしたのはミヤシタパーク。渋谷にいくつもある巨大モニターをHA-LU のコンテンツで埋め尽くしSNSで話題にしようと考えた。それに協力する人たちも。その岡の大胆さが成長を支えている。
岡はトントン拍子にみえる会社の成長についてそうではないと答えたが、自身は少し前まで家がなかう、カバン一つで他の人の家で居候していたというがそれがキツかったという。しかし会社が伸びて一定の給料が入るようになり家を借りれるようになったという。また男スマホのショートムービーを手掛けようと思った理由に岡は男子校で学校に女性がいないことが嫌だったというがドラマの中ではなかった青春が作れそうだと思い、制作するとそれがたまたま市場が伸びるタイミングと合致したという。ヒットさせる上で大事にしていることに岡は、一つが共感性と2つ目が賛否。映画館では2時間閉じ込められるが今のTik Tokはおすすめされた動画に対して受動的にコンテンツを消費し、いかに1~5秒の間にコンテンツを見させるかが大事だと答えた。しかし自身はほとんど制作には関わっていないという。また採用基準については素直か素直じゃないか、パリピかそうでないかの2軸で決めているという。またパリピでは採用しないと答えた。またサイバーエージェント・キャピタルやいろいろなファンドから出資を受けているというが岡は、何も知らな事が良かったと答え、有名な経営者もなにもわからず、飛び込んだ結果だという。
昨年末リリースされたSNSのmixi2。利用者からの招待がないと利用できない仕組み。最近のSNSとは違うアットホームさが受けてサービス開始から一週間で登録は120万人を超えた。今の時代にそんなSNSをつくったのはミクシィ創業者の笠原健治。初代mixiは2004年にサービスを開始。
2006年に番組に出演したMIXIの笠原健治。当時売り上げは10億円ほどの会社だったが、現在は本社を渋谷スクランブルスクエアに構え売り上げは1468億円に。この20年でSNSからゲームまで様々に拡大したMIXI。どの事業でも笠原がこだわるのは生活を豊かにするサービス。笠原が自ら開発し世界的にヒットするサービスは家族アルバムの「みてね」は、家族など招待した人限定で写真動画を共有できる。今や利用者数は世界で2500万人に及ぶ。
若者を集めやる気を生み出し時に何が大事か?に片石は若者の初期衝動と反骨精神を大事にしていると答えた。若者の世の中に対してやってやりたいという気持ちは普遍的に変わらないと思っていると答えた。岡は少子高齢化などネガティブなニュースも多いが今までの常識ではないZ世代や次の世代の人達が新しい常識をつくりムーヴメントを作ったりできる。見方を変えればチャンスだと答えた。また昭和世代の経営のワンマン経営が当時言われていて、根性や情熱が大事だと言われていた経営の仕方にシンパシーを感じるか?に片石は昭和を令和にやりたいと答え、猛烈になにかにするためにしのぎを削る必要があり、時代は下がっていてそこに抗う必要があり、昭和の猛烈な働き方の大きい所は大事にするべきだと答えた。岡は、情熱を大事にしているがSNSが出来てから気軽に会社の情報がわかり、自分の未来が簡単に見いだせれば昭和的な情熱をより生み出すことが出来ると意識して会社を作っていると答えた。
先行き不透明なこの時代、サバイバルに必要なことに岡は今の流行はコレというのが短いスパンで動くのでそれにいち早く感づいて動く柔軟性は大事だと答えた。片石はこれをしたいという熱量や当事者意識がないと変化にも気づけず、どう見をこなしていくかが大事だと答えた。笠原は変化していくなかには必ずビジネスチャンスがあり、敏感に観察しながらチャンスを狙っていくのが一番のやり方だと答えた。三浦知良はこれからはもっと世界が近くなりチャンスはどこにでもあると答え、そう考えていくことが大事だと答えた。
村上龍は今日の総括に片石さんは、「古着女子」という古着好きが集まるコミュニティを作っていた。その後、資金調達をして、yutoriを法人化、上場を達成し、現時点では30以上のブランドを展開。成長は「Yリーグ」で育む。月刊の平均売上に基づき、立ち上げ期~確率期を経て定着期に至る。立ち上げからも1年以内に月次売上が700万円に達しなければ撤退。なかな厳しい。HA-LUは縦型のショート動画を作る。「ワカモノ帝国」がどういうものかわからないけど、できたら面白い。とした。
カンブリア宮殿の次回予告。