2025年3月13日放送 23:16 - 0:05 テレビ東京

カンブリア宮殿
【急成長ラーメンチェーンの秘密!外食再生請負人の仕事術】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿 “麺”で急成長!話題の外食チェーン
家系ラーメンで128店舗 「気づいたら店に来ている」

渋谷にあるラーメン店の名物はMAXラーメン。チャーシューに味玉など人気のトッピングをずらりと乗せた、スープは豚骨醤油。コシの強い中部麺でいただく。今ラーメン店には逆風が吹いており、去年の倒産数は過去最多を記録。だがこの店はここ10年で18店舗を全国展開と勢いに乗っている。その名も横浜家系ラーメン壱角家。スープの味がしっかりしているためにメニューにはベジタブル家系。野菜トッピングが山盛り。食べ進めていくと、麺がない。これはスープの中には野菜のみ。糖質を気にする健康志向の客に受けているという。これまでのラーメンの常識にはない商品を生み出し、そのスープの秘密は、その素がある。他の家系ラーメンの店でスープ作りを見せてもらう。横浜の個人店が発祥の家系ラーメン。その最大の特徴は、豚骨などを数時間かけて煮込み、醤油とあわせたスープ。この一杯を職人が手間も時間もかけてつくる。しかし壱角家では提携する家系ラーメンの店から仕入れたものを寸胴の中でとかす。そこに、豚の背脂をあわせて煮込む。個人店では数時間かかるスープづくりが30分で完成する。調理工程は全店でマニュアル化してあり、職人でなくてもできる。そんな壱角家を生み出した会社は東京・新宿にある。ガーデンは2003年に外食企業に参入し、社員およそ300人、売り上げ高は153億円。その会社を率いるのは川島賢。川島は業績が不振だった、11の外食ブランドを引き継ぎ、ステーキの鉄板王国などを繁盛店に育て上げた。

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あの牛丼店が人気ラーメン店に!一等地にこだわり…入り口も工夫

東京・新宿にある壱角家は元々は東京チカラめしだった。焼き牛丼を看板に2011年に1号店をオープン。最盛期は130店舗以上あったが、急拡大のひずみで赤字の店舗が続出。すると、ガーデンは2014年に一等地にある63店舗を内装・設備はそのままに居抜きで買収。ラーメン業態に転換し壱角家をたちあげた。これがガーデンの一等地居抜き戦略。一等地の物件をどうやって獲得しているのか?ラーメン激戦区の池袋に向かったガーデンの木村。情報は足で稼ぐという。狙いの物件は視認性で目立つ場所。するとそこに理想の角地で間口がドーンととれる場所が。ビビッときた木村は、すぐさま管理会社に電話をかけた。池袋に来た一番の目的はまだ表に出していない情報を、地元の不動産会社から聞き出すこと。各所で掴んだ物件情報はすぐさま本社で共有。まさにスピード勝負の情報戦になる。だが一等地でも、一癖ある物件も。壱角家 新宿西口店は人通りが速すぎて集客できず、大手が入っても撤退する店舗。それを壱角家は繁盛店へと生まれ変わらせた。入り口が2つある。店の裏にある入り口は思い出横丁という飲み屋街があり、昭和レトロな雰囲気が楽しめると外国人観光客にも人気のスポット。裏の入り口をつくり、そうした客も取り込んだ。

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定番“うどん”が大胆に進化!女性客から異業種まで魅了

壱角家についで、ガーデンが仕掛けた繁盛店は山下本気うどん。18店舗を展開する、讃岐うどんのブランド。さぬきうどんも強力なライバルが多く、美味しいだけでは客は来てくれない。そこでガーデンがしかけたのは白い明太リーズクリームうどん。ホイップクリームの下には明太子が絡んだうどんが。濃厚なクリームとうどんの絶妙なハーモニーに女性客がとびついた。見た目のインパクトで多くのお客が写真を撮影。これがSNSでバズって広く知られるように。この山下本気うどんは、元々は2017年まで個人店として営業したが、ガーデンが8年前に譲りうけて生まれ変わらせた。決めてはうどんの新しい食べ方。

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ファンケルでは試食会が行われ、社員が美味しいと答えた。

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ガーデンファンケル壱角家山下本気うどん
定番のラーメン・うどんが進化 目指す味は「80点」でいい!?

川島は以前は脱サラしてラーメン屋を経営するという手軽な開業のイメージがかつてはあったが、今や中小は倒れていると答え、その中で大手が出てきているような市場だという。壱角家が繁盛している理由には立地が良かったり、展開するスピードにあわせてオペレーションを簡単にできている所だという。また店舗数と売上高には興味がないというが、それはくっつければいいだけの話であり、利益率と利益額を高めていくことで、今までに外食企業がやれなかったことをやっていきたいと答えた。壱角家が重視しているのは売上の中で本業の利益がしめる割合の営業利益率。ラーメン店の平均は5.1%だが、壱角家は22%にのぼる。川島は職人を1から育てクオリティーの高いラーメンを出すと時間がかかる。チェーン展開が目的なのでできるだけ簡単にしてしまう方法をとっているという。またメニュー開発には口出しはしないというが、その理由には、今まで外食業界になかった商品に関わるのは好きだが、味に関しては得意ではないと語った。また基本的に100点を目指すとコストもかかると材料費も人件費もかかるので、80点くらいを基準にすると、一番利益が出るバランスになると語った。

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“人気ラーメン店”誕生秘話 赤字チェーン買収で大勝負

川島がやってきたのはさいたま市。ここにビジネスの原点があるという。駅前の商店街に壱角家があったがガーデンはそもそもカラオケ店からスタートし8年前に大手に売却した過去がある。川島は1971年に東京生まれ、都立の商業高校に進学するが、勉強には興味をもてず、アルバイトに明け暮れる日々を送っていた。卒業後は職を転々としながら知り合いの事業を手伝ったりしていたフリーターだった。そんなある日、知人のツテで譲り受けたのが今にも潰れそうなカラオケ店。家具やカラオケ機材もそのまま使っていいと、これが居抜きビジネスの原点に。日中は部屋代をとらずにドリンク代のみというカラオケ店に。これが大当たりし、半年で売上1000万円の人気店に。その後も川島は居抜き物件だけで10店舗に拡大。年商10億円に。すると次第に野心が芽生えてきたという。そこで1から店舗を作りたいと、居抜きには必要ない初期投資にお金がかかり、たちまち倒産の危機に追い込まれた。原点に立ち返ろうと、ピンチを脱した川島のもとに、2003年にある店の再建依頼が舞い込んだ。それがステーキのテッパン王国だった。都内を中心に7店舗展開するステーキ店で、これが飲食業参入のきっかけに。これも成功させた川島に、2014年、東京チカラめし買収の話が飛び込んできた。買収に動き出したが取引先の銀行に猛反対された。

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“人気ラーメン店”誕生秘話 赤字チェーン買収で大勝負

8000万円の赤字を持つ東京チカラめしの63店舗を買収しラーメン店にした川島。川島は勝算に牛丼については大手が圧倒的に強い。しかしラーメンは牛丼やハンバーガーとは違い強いトップがおらず、市場展開の余地があったという。その読みはあたり、壱角家は大躍進。その象徴となる店が2年前新宿に誕生した。雑居ビル1棟をラーメン屋にかえた壱角タワーがある。

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あの牛丼店がラーメン店に転換 “赤字チェーン”買収の裏側

川島は20歳のフリーターをしていた頃に、留学先の彼女から手紙が来たが、もっと広い世界を見たほうがいいと言われたという。その当時、そんなに深く考えず仕事をしており、彼女からみて自分の将来に魅力を感じなかったとその言葉を見るようになり、仕事の意味を考えるようになったという。またカラオケ店を最初に経営し、居抜きで再生したというが、川島は当時、何でもやれるのではと思い上がっていた時期があったという。次に投資をして何億円かけても利益が出るのでは?という気持ちになってしまったというがそこで甘くなり、大失敗してしまったという。その次に畑違いのステーキ店を手掛けた川島は、迷いはあったが、カラオケの時から赤字の企業を黒字化するのは楽しかったので外食もやってみたかったと語ったが、その問題点は早く気付けるものか?に川島は、ステーキ店の場合は朝と昼と夜、その店を毎日見に行くとオープンする時間に開いていなかったり、夜つくべき時間に電気がついていないなど、いい加減だったがその基本的なことをやるだけで黒字化は簡単と見込んだという。その次に東京チカラめしを手掛けたが、その当時東京チカラめしは赤字8000万円で63店舗あったがそれらを買収。川島は8000万円の赤字があるからこそ安く買収できたという見方をし、社内では事前にどう再生すればいいか仕組みづくりをするので買収後の計画で黒字化できるのがほぼ見えているので、買いに行けると思ったと答えた。また企業名の「ガーデン」について川島は、由来に庭という意味で12社以上買収してきたが、価値観も風土も違い庭で手を取り合い、同じ目的を見ていこうという意味を込めたと答えた。

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外食の“常識”に挑む仕事術 入社希望者が続々のワケは?

飲食業界はどこも人手不足。そこでガーデンは人材の獲得のために様々な取り組みを行っている。 壱角家 春日部店の王桜さんは元々ガーデンのアルバイト店員。その後正社員になり、2年前にオーナーに。その時に独立支援制度を利用した。そんなガーデンには、新たな人材が続々集まってくる。

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テレ東BIZ、U-NEXT

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外食の“常識”に挑む仕事術 「まずは自分を大切に…」

飲食チェーン店のガーデンには同業他社からの転職組が集まってくる。やってきたのはガーデンが展開する開店寿司店。春の新メニューを試食するためにやってきた。大手の中華料理チェーン店で事業戦略を担当していたガーデンの福島は、転職の決めてになったのは、働く環境の良さ。またガーデンは新卒生からも選ばれる企業になっている。去年の春には20人が入社した。川島は外食ではよく、自分は我慢してお客を喜ばせるという風潮が根付いていたが、それは違うと感じていると語り、経営する中で従業員に言っていることは、まずは自分を大切にし、幸せになりましょうと伝えているという。そもそも自分がハッピーでなければ心から本当にお客を大切に出来ないと考えている語った。また中にはダメだと思う従業員もいるが、その人に対しては何回でも言い続けているという。するとその人に刺さるタイミングがあると語った。また川島は外食事業に関わったことでいろいろなことに気づくことができ、社員に伝えられたり苦しい時もあったが、乗り越えられて今上場ができた。自分たちが経験してきたことを外食業界にしっかりと伝えていきたいと答えた。

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(エンディング)
編集後記

村上は今日の総括に「客を大切にするのではなく、まずは自分を大切に」という。「客を大切に」と言っている企業が多いが、はっきり言ってきれい事。給料が安く、環境もよくない中で、本当に客を大切にできるのか。昨今、SDGsなど社会的意義が声高に叫ばれているが、そのような「いいこと」をするのは利益が出てから。自分は外食事業に生かされている。20歳のとき、好きな女の子が留学した。引き留めたかったけどできなかった。後日、手紙が来た。「もっと広い世界を見たほうがいいんじゃないの」今、ふと考える。自分は広い世界を見てるかな。とした。

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次回予告

カンブリア宮殿の次回予告。

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