- 出演者
- 村上龍 小池栄子
オープニング映像。
午後8時の東京駅に引率の女性について向かった大勢の人々。その向かった先にあったのはド派手なプリントの施されたバス。車高は3.8メートルの2階建てバスでバスツアーをしにやってきた。このバスは屋根がなくオープンカースタイル。トンネルや高架下などのギリギリ道を通る激走!!首都高スリル体験ツアー。料金は60分1800円。スリル満点で夜景も楽しめると口コミで広がっている。東京・新宿にやってきたが1時間半で到着した先には栃木県足利市にやってきたが花々を満喫できる一見普通のバスツアー。埼玉県加須市にやってきたが、中は昼食会場になっていたが、そこにいたのは寿司職人。このツアーは寿司職人が現地に出張し朝、豊洲で新選なネタを仕入れて眼の前で裁き握ってくれる。豪華なランチに大興奮だがおかわり自由。さらにいちご狩りがついていて食べ放題。
こんなユニークなツアーを実施しているのが今回の主役の平成エンタープライズ。このいちご農園は自社農園。そこにいたのは平成エンタープライズの田倉貴弥。田倉は、競争の激しいバス業界で斬新なアイディアで注目を集める業界の革命児。
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- 平成エンタープライズ
埼玉県志木市の平成エンタープライズ。従業員は1350人で売上は96億円。一般貸切旅客自動車運送業売上高は2023年全国1位。平成エンタープライズは600台のバスを所有し、大型バス、マイクロバス、ワゴンなご全27種類。オリジナルバスで。得に田倉が自身をもって勧めるのは夜行バスのVIPライナー。座席は3列シートで夜行バスは眠れるシートを使用している。夜行バスのVIPライナーは業界でも珍しい女性専用車も作った。今回実際に利用する女性は大阪・難波から乗車。車内はピンクを貴重にした車内。座席は低反発素材でプランケット・クッションを完備。佐々木さんは今回が始めて。大阪~東京間で時期にもよるが4300円でかなりお得。午後11時にシートをリクライニングするようお願いするアナウンスが。その座席にはフードがあり、寝顔を見られたり、スマホを使用しても周囲に灯りがもれることがない。お客に快適に過ごしてもらうためにアイディアを練り上げて様々な形のバスに進化させた。
わさびはツアー客専用の店。田倉はその理由に団体ツアー用の施設で沢山テーブルが並んでいてバスがどんどん来ると、ベルトコンベアーみたいな旅行のようで感動が少ないという。このほかにも観光施設やホテルなど、自社の施設を全国9箇所で運営。バス会社らしからぬバス会社と言われる所以。山梨県・富士河口湖町には新たな始めようとしている物件も。15年続いた2年前に閉業した民宿。観光地との共存共栄を目指すという田倉。その物件のオーナーだった梶原さん。常識破りの戦略を次々に仕掛ける田倉だが、根底にあるものは変わらない。
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- わさび京都市(京都)富士河口湖町(山梨)
平成エンタープライズのVIPツアーを紹介。相撲の朝稽古ツアーやペット同伴ツアーなどがあるという。そうした場所に観光で行く場合について田倉は人脈や、大量にその会社のチケットを購入するなどし、その場合は社員に行ってもらっているという。実績を社員でつくり、誰が行こうと向こう側からすると売上になる。そこで認めてもらい、仕入れさせてほしいなどとお願いするという。また夜行バスについて平日と週末で値段が変化するが平均をとると6000円くらいだという。夜行バスの利点についてはお客は夜を移動時間に使うのでぎりぎりまで遊べるという。ベッドとしてゆっくり休む、1日の時間を上手に使用する人がいると答え、その人達には良いと答えた。
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埼玉県三芳町に田倉思い出の場所が。平成エンタープライズが始まった場所があった。田倉がバズ事業に乗り込んだのは子供の頃の思いから。バスは遠足でもどこに行くかわからず、観光地を言われてもわからないが、バスは楽しい場所につれてってくれると定義した。しかしその半生は山あり谷あり。1965年に東京都・東大和市で5人兄弟の次男として誕生した田倉は、父は3つの会社を経営する裕福な家庭だった。しかし。田倉が16歳の時に父が保証人になっていた会社の社長が亡くなり借金を肩代わり。これで会社ほとんど失った。高等専門学校を2年で中退。宅配や外車販売などで稼いだ。自らも高級外車を買って乗り回していた。22歳で愛車を売って中古の大型バスを購入。一人で観光バスツアー運転手を始めたがこれが見事にハマった。92年には前身会社の平成自動車交通を設立。旅行会社から仕事をもらう形でバスの事業を拡大していった。そんなある日、おおきな転機には旅行会社に営業に出向いた田倉はもっと仕事がほしいと打診した。
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バス会社を立ち上げ、旅行会社から仕事をもらう形で事業を広げていた田倉。そんなある日、人生をかえるおおきな転機が。旅行会社に出向いた時のこと、仕事がもっとほしいとお願いすると相手はバス会社はどこでもいいと言われたという。田倉はその発言に、反骨精神をもった。旅行業務の免許を取得し自社ツアーを企画し実施できるよう体勢を整え売り出した。さらに旅行業界の常識にもメスをいれるように。徹底したお客目線を貫いた。その象徴ともいえる八重洲にやってきたがこのビルの三階は休憩スペースやパウダールームがある。さらに着替えのコーナーもあり、夜行バスの発着場所近くに作ったラウンジ。バスに乗る前や、到着したあとにお客が一息ついて身支度を整える場所に。ラウンジは全国5箇所にあり、時には長蛇の列ができる事も。この日は大阪から到着した女性たちが化粧を整える姿が。美容家電も無料で使用可能。高級ブランドコスメもあり、これも無料。
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- 八重洲(東京)平成エンタープライズ
田倉は父の会社が倒産し、底から働き始めたが、父はいい人過ぎるが故に倒産させてしまう人だったがなんとも思わなかったという。父に高級車に乗っている姿をみられ、バスでも買って稼げばいいと言われたという。そのために高級車を売り飛ばしたという。そしてその後どうすれば?と聞くと父は旅行会社の社長のツテがあるので相談してみろと言い出したというがそこから経営が始まったという。また経営についてズブの素人だったという田倉だったが、経営者だった父をよくみていて何をしてはいけないのかの判断はついていたと答えた。またバスの休憩所のラウンジを作る計画に当初設計の人にバカなのでは?と言われてしまったという。6割の女性がマーケティングで化粧をとりたいなどの意見があったので20人の想定で作ろうとすると、そのキャパに設計士が笑われたという。しかし蓋を開けてみれば行列ができるほど盛況だったという。
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この日は従業員との懇親会が行われていた。定期で開催されているが社員は元気なうちは働いていたいと答えた。
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田倉は社員に自社農園で作ったいちごをプレゼント。こうしたプレゼント会がしょっちゅう行われているという。また従業員の半数は60歳以上。小平営業所の江森清さんは80歳。ドライバーとして働いていたが今では車椅子の子どもを学校に送迎する補助員をつとめる。田倉は社員の年齢が高い理由に、働きたいと思うならずっと働いていてほしいと答え、体力仕事は定年するがその後短い時間の仕事が与えられる。スクールバスの補助員などの仕事があると答えた。また新しく入ってくる人も困らず、車が増えるばかりでむしろ辞められると困ってしまうという。
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田倉はこの先行き不透明時のサバイバル術に好きを押し通すと押し付けがましくなるが、お客の言葉をよく聞いてそれに感謝して追求するのが大事だと答えた。
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村上龍は今日の総括に新車のジャガーを売って、中古のバスを買った。おおきな車がすき。車の運転が好き。人が好き、いろいろな場所に行くのが好き楽しい観光地を客といっしょに巡りたい。関係するたくさんの人を幸せにしたいという思いが力となり、21歳で大型2種を取得。22歳でバス1台を買い、企業。「高速バスで移動するって、新幹線には乗れない可哀想な人たちに見える」ラウンジを作る。バス発車時刻まで待つ場所がなかった客に、パウダールーム完備の待合室ができた。今ではバス600台を誇る。無敵のバス会社に成長した。
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- ジャガー
カンブリア宮殿の次回予告。