2026年5月29日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京

ガイアの夜明け
【コクヨが挑む“困りごと”】便利グッズやストレス軽減オフィスとは

出演者
長谷川博己 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

ガイアの夜明け
コクヨが挑む“困りごと” 通販社会や百貨店の最新トレンド

大手通販会社のフェリシモはアパレルや雑貨を中心にオリジナルグッズを販売している。大容量のレジカゴリュックは累計30万個を売る大ヒット商品。今注目されているのは裏表前後ろのない靴下や裏表前後ろのないポケットTシャツがある。前後裏表がないために着るときの手間が省ける。これらはインクルーシブデザインと呼ばれる手法で作られ、お年寄りなどが使いやすい所が人気。開発に関わった木戸奏江さんは筋ジストロフィー患う。インクルーシブデザインは障害者や高齢者などの困りごとから生まれる。それを解決することで誰にとっても使いやすい形に。今、インクルーシブデザインに注目する企業が続々と増えている。先月には老舗百貨店の高島屋はこれまでにない売り場を作った。視覚障害者の見た目がわからないという困りごとに手触りにこだわった服だけを集めた。目の見えるお客も服の新しい楽しみ方をアピールできるように。インクルーシブデザインに社運をかけるのがコクヨ。文房具の他にオフィス用品も手がけ売り上げ高は3600億円。そんなコクヨが前代未聞の目標に、2030年までに新商品の50%以上にインクルーシブデザインを採用する。新たなニーズを見つけるコクヨの新戦略に密着した。

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コクヨフェリシモ中央区(東京)神戸市(兵庫)筋ジストロフィー裏表前後ろのないポケットTシャツ裏表前後ろのない靴下高島屋日本橋店
“困りごと”はヒント?

“困りごと”はヒント?という映像が流れた。

コクヨが挑む“困りごと” “新発想”で便利なアイデア商品

大阪に本社を構えるコクヨは今年で121年目。その始まりは、和式帳簿の表紙を作っていた。そこから文房具や オフィス用品へと拡大していった。コクヨといえばキャンパスノート。1975年に発売し、累計38億冊を超える大ヒットに。そのコクヨが今、力を入れているのが、インクルーシブデザイン。サクサは左利きだと切りにくいという困りごとを解決し、誰もが切りやすいハサミを開発し日本文具大賞にも選ばれた。さらに話題になった青色の暗記シートは赤だとみにくいという色覚障害者の意見から生まれ、赤よりも集中しやすいと学生から人気。商品開発の知恵袋は近藤哲史さん。手足に障害があり、商品化された一つが、物が掴みづらい近藤さん自身の困りごとが生かされた。持ちやすいバンド付きIDカードホルダーはバンドがついていて、大きな荷物を運んでいるときも、いちいち下ろさずに済むと障害のない人からも人気に。コクヨグループの社員でもある近藤さんは、普段はデータ入力などの仕事をしている。その合間に障害者ならではの視点で商品開発のアドバイスをしている。今改良を重ねているのがパソコンバッグ。指の力が弱く、細かい動きの難しい近藤さんにはポケットが開けづらいという困りごとがあった。そこでポケットの形を一から見直すことにした。ジッパーは指をひっかけるだけでいいリングになり、ポケットの角をなくした。完成したこのバッグは今月発売した。

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キャンパスノートコクヨサクサパソコンバッグ 出し入れスムーズ持ちやすいバンド付きIDカードホルダー日本文具大賞東成区(大阪)

コクヨは主力であるオフィス事業でもインクルーシブデザインを活用しようと動き出している。その開発拠点を訪ねた。そこで陣頭指揮をとるのは木下洋二郎さん。長年オフィス家具などをデザインしてきたエキスパート。木下さんが手がけた大ヒット商品はイングクラウド。この椅子の秘密は体の動きに合わせて座面が動くこと。姿勢が自由になり、腰への負担が減る。腰痛に悩んでいた木下さん自身の困りごとから、誰にとっても快適な椅子を開発した。去年8月には開発中の試作品があった。ホワイトボードはななめになっている部分が他のホワイトボードとひと味違う部分に。斜めにすることで車椅子などの人にも使用しやすい設計にしたという。開発のきっかけは、会議中の一場面。その時の写真では、足に障害のある社員が、ホワイトボードに近づけずに議論の輪から離れている。通常のホワイトボードは、車椅子だと書きやすい距離に近づけなかった。足に障害のある2人に試してもらうと足が入りやすい、また普通に立って会話している人が書きやすいなどのメリットも生まれた。翌日、木下さんたち開発チームが向かったのは徳島県の神山まるごと高専。起業家を育成するための高等専門学校で、開発中のホワイトボードを使ってもらい、商品化できるかを検証した。実験がスタートしたが実験開始から30分後、斜めのボードは人の輪ができている。通常のボードでは、板書や人の間に距離が生まれていた。斜めのボードは互いの視線が合わせやすく話し合いも活発に。参加した生徒たちもその良さを感じていた。

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イングクラウドコクヨ東成区(大阪)神山まるごと高等専門学校神山町(徳島)
コクヨが挑む“困りごと” “便利さ”だけじゃない現実…

コクヨが開発したホワイトボードは障害者の困りごとから生まれ、現在開発段階。この日は実験の映像を繰り返しチェック。誰もが使いたくなる形になったのか、詰めの話し合いをしていた。斜めにしたことで書きやすくなった一方で、新たに収納性に問題があるとわかった。折りたたみ式にできないか、その場で改良してみることに。しかし折りたたみ式にすることで、操作が煩雑になり、製造コストもかかってしまう。この日は商品化の判断は見送りになった。インクルーシブデザインを推し進めるコクヨ。大阪の本社近くに原点と言える場所が。コクヨは1940年に初めて聴覚障害者を印刷工場に雇い入れた。以来積極的に障害者の採用を促進してきた。法改正により、今年7月から企業に求められる障害者の法廷雇用率は2.7%に引き上げられた。その力を職場でどう活かしていくかは社会全体の課題。コクヨの黒田英邦社長は障害者の力を積極的に活用すれば、企業の成長につながると考えている。インクルーシブデザインに舵を切った経営判断は鉱脈があるからだと語った。

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コクヨコクヨKハート
コクヨが挑む“困りごと” 職場でも急増する精神・発達障害

インクルーシブデザインの新たなカギになると期待されているのは精神障害や、発達障害のある人たち。今、コクヨで働く障害者の中にはそうした社員も多くいる。村田禎智さんもその一人で、職場でのコミュニケーションに負担を感じることが多いという。しかし困りごとが役に立つかも知れないと感じている。精神疾患の患者が急増していrが2002年からの10年間で2.3倍に。その予備軍も増え続ける中で社員の心を守る職場づくりが求められる。

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コクヨ厚生労働省
我慢できない職場

我慢できない職場という映像が流れた。

コクヨが挑む“困りごと” “職場のストレス”どう減らす?

オフィスづくりが主力事業のコクヨ。ある会議が開かれていたが、卜部奈緒さんは他でもない自分でも会社のコクヨが90年ぶりに本社を移転する。新本社にはインクルーシブデザインを取り入れることになり、卜部さんはその責任者に抜擢された。去年6月に移転まで10ケ月。卜部さんは障害のある社員を集めた。そこには役立てたらと参加した村田さんの姿も。精神・発達障害のある敏感な人たちの視点で、今あるオフィスを見てもらった。障害のない人には気づきにくいストレスの種を探すことになった。間仕切りのある個室ブースでの指摘には、集中するための作りだが、精神障害のある村田さんは居心地が良すぎて逆にコミュニケーションの壁になると指摘。しかし発達障害のある前田さんは、開放的な空間が苦手と答え、オフィスで感じるストレスは千差万別。

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コクヨ大阪市(大阪)
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TVerU-NEXTテレ東BIZ
コクヨが挑む“困りごと” “職場のストレス”どう減らす?

オフィス移転を進めているコクヨ。精神障害のある社員から、インクルーシブデザインの責任者の卜部さんに多く寄せられた意見は休憩スペースについて。コクヨKハートの前田広樹さんは適応障害と発達障害の診断を受けたという。作業に集中しすぎると休憩をとることを忘れてしまうという。卜部さんはこの日、コクヨKハートに特別に作られた休憩スペースを見にやってきた。主に精神・発達障害のある社員が使用するマインドルームという部屋は視線や音を遮断し、机やパソコンを排除した休憩専用のスペースだという。新オフィスにはこうした休憩専用のスペースを作りたいと考えている。当初思い描いたのは障害者に限らず誰もが使えてしっかり休めるスペース。しかし社内では別の要望もあり、多くの社員が働く新オフィスでは、4部屋確保していたマインドルームにデスクを設置し、仕事兼用にすべきという声があったが、これでは休憩専用にはならない。最初のヒアリングから3ケ月後。精神障害のある社員に意見を聞いた。すると休憩できるオフィスという目指す方向が見えた。先月にコクヨの本社移転先を訪ねると、中は引っ越しの真っ最中だった。

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コクヨコクヨKハート大阪市(大阪)梅田(大阪)
コクヨが挑む“困りごと” “本家”がつくる新たなオフィス

今月、コクヨの新本社が完成し移転した。700人がフリーアドレスで働く。社内は6つのエリアがあり、状況に応じて思い思いのスタイルで打ち込む。そこにやってきたのは障害者の視点を教えてくれた社員たち。向かった場所はマインドルームで仕事用のデスクはない。卜部さんは徹底して、障害のある社員の声を取り入れた。完成したマインドルームは3部屋。障害のある社員が優先だが他の社員も使用できる。しかし一方で数が少ないという意見も。卜部さんはオフィス全体でマインドルームの必要性があったことがわかり、やってみようと言う方向に舵を切れたのが一番よかったと答えた。

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コクヨ梅田(大阪)
(エンディング)
次回予告

「ガイアの夜明け」の次回予告をした。

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