- 出演者
- -
オープニング映像。
ゴールデンウィーク真っ只中の東京・築地には日本人観光客と外国人観光客の姿があった。そこに萩原章史さんの姿が。訪ねたのはマグロ専門の仲卸。小ぶりながら、脂の乗った上物。しかし萩原さんの目的は血合いという部分。栄養豊富だが痛みやすい。次に出てきたのは中骨の部分。中落ちが取れる部位で、萩原さんはこうして自ら買う商品の確認にきていた。手掛けるのは、うまいもんドットコムという通販サイト。珍しい食材や市場で流通しづらい食材を発掘して世に送り出してきた。マクロの骨付き中落ちや血合いもこうして商品ラインナップに乗っている。別の仲卸にやってきたが、お目当ては愛媛県の八幡浜沖でとれた白甘鯛。白甘鯛は最高級とされ、キロ1万円以上で取引される。その店で、干物に加工してもらっていたが、白甘鯛は鮮度が落ちやすいのが課題。こうして食べ方の提案から始めるのが萩原さん流のビジネス。番組は19年前に萩原さんに密着していた。当時としては珍しかった食のネット通販のうまいもんドットコムを始めたばかりだった。今では自宅の屋上を菜園にし、さらなる食の研究に没頭していたが、そこではブタの飼育もしていた。今回は日本の畜産業に挑む萩原さんとカリスマ添乗員を特集。
2010年に放送した日本旅行のバス添乗員の平田進也さんを紹介。2010年当時、JR新大阪駅でツアー客を出迎えた平田さん。旅行を企画し、14人を出迎えて和歌山の熊野古道のツアーを訪ねる1泊2日の旅を行う。ここ数年、旅行業界は低迷中。国内旅行の取り扱い額も減り続け、各社生き残り策を模索している。客の心を掴んでいたが、平田さんは添乗員一筋30年で、客を惹きつける接客で年間8億円を稼ぐ、日本旅行の凄腕添乗員。その実力を見込んで日本旅行は去年10月に特別部署を立ち上げた。ヒラタ屋という看板でツアーを作り、集客する仕組み。目標は年商10億円。ツアーでは熊野古道にやってきたが、平田さんは自ら見つけたスポットがあった。樹齢400年の楠を前に平田さんが言葉を述べると、ツアー客の心に響いた。夕食は地元の食材をふんだんに使ったもので、平田さんは立ちっぱなしでお客を和ませる。またサプライズには今月誕生日のお客にケーキを振る舞うなど、サービス精神をみせた。今や平田さんのツアーはリピート率90%を超えるという。
数日後、平田さんは部下たちと会議をしていたが、長崎の佐世保から高速船で2時間にある五島列島に位置する小値賀島からツアーを作ってほしいという依頼があった。通常大手旅行会では扱わない無名の離島。3月下旬には平田さんは部下とともに小値賀島を目指した。ツアーを依頼した高砂さんに島を案内してもらった。小値賀島は人口3000人の町でその4割は65歳以上の高齢者。産業は漁業と農業で、交通の便が悪い離島に都会の客を呼び込むことは可能なのか?とある海岸にやってきたが小豆のように赤い砂浜があったが、小値賀島は火山島でならではの光景。他にも地ノ神嶋神社という神社があり、その先には海が広がっていた。また漁師とともに漁船に乗り込み、漁業をツアーに活かせないかと考えていた。島の海は魚の宝庫。今回宿泊するのは漁師の末永さんの家。この島には宿や旅館がないために、50軒の家が宿泊者を受け入れている。自慢はその料理でとれたての海の幸がテーブルいっぱいに並ぶ。視察を終えてスーツに着替えた平田さんは、小値賀島のツアーの可能性に厳しい指摘をしたものの、秋にはテストツアーを実現したいと伝えた。
大阪市・北区にあるオフィスビルの9階に日本旅行の平田さんの姿があった。平田さんは今も日本旅行に勤め、65歳で定年退職をしたものの、今は契約社員として働いている。小値賀島のツアーについては好評だったという。現在はおぢかアイランドツーリズムが島の暮らしを丸ごと体験できると様々なプランを提供している。海外客にも人気だという。来年70歳を迎える平田さん。今は大阪のラジオ局で2016年からラジオのパーソナリティをしているという。週1で30分のラジオを行っており、ゲストを迎え、その地方の特産品や観光名所についてゲストとトークを繰り広げていく。添乗員として旅した経験をいかして旅の魅力を発信していた。
JR新大阪駅には旗を持ってツアー客を先導する平田さんの姿が。今も現役で添乗員をこなしている。今回のツアーは企業の経営者で、バスが出発すると淡路島へ向かうという。平田さんは年に30回ほどオリジナルツアーを企画し客を魅了している。今回の旅のメインは廃校を利用したさの小テラスという複合施設。地元の人にも先生役になってもらい、特産品やその取り組みをさ参加者に学んでもらい、名刺を渡す参加者も。その人は幸南食糧という大阪府にある会社の会長で米の卸や精米、加工食品の製造を行っているが、しらすでご飯の商品を作りたいという。これこそが旅の狙い。
東京・表参道には連日行列を作るお店があった。客のお目当てはとんかつで、低温でじっくり揚げて極厚にカットされたほんのりピンク色。そこにやってきたのは萩原章史さん。食の通販のうまいもんドットコムを運営している。この店の主人は困りごとに取引している畜産農家で豚熱が発生していることと答えた。
2007年に放送した内容では、東京・中野区に当時萩原さんが立ち上げた会社の食文化があった。うまいもんドットコムという知られていない地域の食材を発掘しネットで販売している。特徴は、新しい食べ方を提案すること。沖縄の島バナナは枝付きのまま販売し、熟したものからもいで食べてもらおうと考えたが、これがヒット商品に。珍しいものが食べられると会員数は12万人を超えていた。萩原さんは38歳までに大手ゼネコンの社員だった。東京事業頼みで衰退していく地方の現状を目の当たりにしてきたが、ネット通販を思いついた。萩原さんは夏に売る新たな特産品を求めていたが、向かったのは秋田県・三種町の森岳で白神山地の清流が注ぐ場所。狙っている食材は沼の中にあり、じゅんさいはスイレン科の植物の若い芽でゼリー状の膜に覆われていて、不思議な食感が特徴。料亭などで使われてきた高級食材だが吸い物や酢の物以外、バリエーションがないのが難点だった。森岳はじゅんさいの全国シェア95%を誇る。地元の養鶏場にやってきた萩原さんは比内地鶏を紹介してもらった。日本三大地鶏に数えられ、味も折り紙付き。比内地鶏と地元でとれた山菜を生じゅんさいに組み合わせてセットを作ったが、萩原さんはじゅんさいを夏の鍋にしようと考えた。これがヒットすれば森岳の地域再生の手助けにも。じゅんさい鍋の販売がスタートすると2人前出3700円に。
2022年に東京・港区に新しくなった食文化のオフィスが。社員は30人ほどいる。一番奥に座っていたのは萩原さんは社長として会社を牽引している。食文化の会員数は100万人に迫る勢いで、あのじゅんさい鍋にも根強いファンがついて夏の定番商品に。その後コロナ禍もあり、家庭での食事に需要も増加し事業も拡大していった。売上高は50億円に。萩原さんの食材への好奇心は一層強くなっていった。自宅には大規模な家庭菜園を作り、野菜や果物、ハーブなど20種類以上。またマイクロブタをペットとして育てているが、どうしたら豚が幸せかを観察していたというが、今手掛けているプロジェクトと深い関係があるという。会社から車で2時間、栃木県芳賀町の工場にやってきたが、ここは萩原さんの提案を受けてJA全農ミートフーズが建てた豚の内蔵を加工する施設。扱うのはレバーにハツなど10種類。牛に比べ需要の少ない豚の内蔵。これまで一頭分で600円と安い価格だった。そこで鮮度を高め、より美味しい状態で販売するために食肉処理場の近くに工場を建設。新鮮なブタの内蔵をその日のうちに加工することで一気に商品化を高める狙い。
萩原さんはこの日、JA全農ミートフーズの担当者と試食をかねた商品開発会議を行った。まずはレバーやタンなどの生ホルモン5種セットで販売すると、すぐにうまいもんドットコムの人気商品に。萩原さんが自らブタを飼育してまで養豚業の支援に力を入れるのは、ある危機感が。高齢化や後継者不足で生産者が減り、燃料費は資料価格の減少で経営が苦しくなるばかり。今年5月には萩原さんは富士山の裾の雄を目指していたが、豚の生産に大きな問題が起きていた。
5月になり新富士駅に降り立った萩原さんが向かったのは豚の品種改良を得意とする富士農場サービス。桑原康さんは代表で獣医師でもある。これまで画期的な豚の品種改良を行ってきたが業界では知られた存在。日本各地で生産される多くのブランド豚にこの富士農場の種豚が使用されている。しかし今心配なことには豚熱。イノシシや豚が感染するウイルス性の病気で感染すると同じ農場内の豚は全頭殺処分に。5月に同じ富士宮市内でも発生していたが豚熱対策で豚舎を新しくするなど費用がかさむ。そんな中で桑原さんの会社も窮地に陥っていた。萩原さんはその中で前を向いていたが、翌日萩原さんが向かったのは、湯島の老舗カレー店「デリー」の乗務の田中さんの元。これまで使ってきた輸入豚が値上がりする中で、桑原さんが生産する豚も使用してほしいと持参。豚肉の味を確かめるために大きめにカットしていきカレーに。田中さんはその味に味の違いがあり、旨味があると概ね好評。この店で国産豚の使用を広げてもらう一方で、名店の味を謳い文句に、うまいもんドットコムでもカレーを販売するという。
食文化の萩原さんはもう一つの顔がある。都内の渋谷区にある北谷稲荷神社で、妻が宮司を務めるこの神社で、16年前から神職に就くようになった。農業の神を祀る神社で、持続可能な農業を支える人などが少しでも長く働けるようにと生涯現役お守りを作った。
「ガイアの夜明け」の次回予告をした。
「ワールドビジネスサテライト」の番組宣伝。
