2026年7月31日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京

ガイアの夜明け
【サントリーの情報戦】ホルムズ封鎖でペットボトル飲料への影響は?

出演者
長谷川博己 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

ガイアの夜明け
ホムルズ封鎖でペットポトルは…サントリーの“情報部隊”が動く!

2月28日にアメリカとイスラエルの先制攻撃が始まったイランとの軍事衝突。するとイランはエネルギー輸送の要衝の本海峡を封鎖した。3月2日に日経平均株価は一時1500円を超える下げ幅を記録。日本は原油の9割以上を中東に依存しているために影響が懸念された。3月12日に大手化学メーカーのクラレは原油を精製する過程で得られるナフサの価格が高騰しているためとして、プラスチックの原料となる樹脂の販売価格を引き上げた。またTOTOは7月にナフサ由来の溶剤が不足し、ユニットバスの受注を一時停止した。 3月下旬にサントリーの執行役員の江口豪さんはマット・ポッティンジャー氏を待ち受けていたが、第一次トランプ政権で2019年から21年に大統領副補佐官をつとめた切れ者。招いた理由は、混迷するイラン情勢についてトランプ氏の側近だった識者に見解を求めていた。さらに、この日の午後には新たな来客にイギリスの元外交官で外務大臣の政治顧問を務めたマイケル・マクレイ氏。もう一人はイギリスのエコノミスト元編集長で東京支局長だったビル・エモット氏。江口さんは企業インテリジェンスで、事業の意思決定のために情報を集めて分析するエキスパート。サントリーは3年前に、インテリジェンス推進本部を新設。日本のメーカーで、この分野の専門スタッフをもつのは稀。三菱商事出身で、20年間に渡る海外勤務の中で調査畑を歩んできた。

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ワシントンに駐在していた時には日本企業の代表として日米貿易協定に署名に立ち会った。帰国後にはインテリジェンス部門の立ち上げを考えていたサントリーからヘッドハンティングされそのトップに就任。年間60億本以上のペットボトルを使用しているサントリー。その原料はナフサ由来の樹脂。アメリカとイランの軍事衝突を最小限に留め、安定的な事業活動雄維持するためには何が最善の一手なのか?その答えに導く知られざる情報戦に密着した。

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大雨を避けるには?

大雨を避けるには?という映像が流れた。

サントリーの情報戦 ホルムズ封鎖でペットボトルは…

サントリーHDの売上高は3兆4325億円。その半分近くは海外で、世界情勢がビジネスに直結する。4月7日には、アメリカとイランが2週間の期限を設けて停戦に合意し、戦闘集結に向けて協議した。しかし、協議は物別れに終わった。2週間の停戦期限まで後4日と迫る中、江口さんはサントリーHDの常務執行役員 サプライチェーン本部長の藤原正明さんと話し合っていたが、商品の原料や、資材調達の最高責任者。気にしていたのはペットボトルの原料となる樹脂の調達。樹脂はナフサを原料にいくつかの化学反応を経て作られている。サントリーでは樹脂の60%は国内のリサイクルで賄っていて、残りの40%を海外から輸入している。そのほぼすべてが中東産の原油を精製したナフサ由来の樹脂。ホルムズ海峡封鎖で樹脂の価格高騰の恐れがあった。封鎖はいつまで続くのか?その情報収集と分析が、江口さんに与えられた課題。

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停戦期限まであと2日。江口さんはニューヨークにいたが、戦争の行方が見通せない中で自らアメリカの中枢へと乗り込む。わざわざ現地を訪れるのは、リモートや電話では本音が聞けないことがあるという。4月20日、停戦期限まであと1日。サントリーのインテリジェンス推進本部はニューヨークである会議を主催。リストアップされたメンバーが集まってきた。アメリカの元大統領副補佐官でハーバード大学教授のメーガン・オサリバン氏。一緒にゲストを迎えるのは鳥井信宏社長。次にやってきたのは、国際政治学者で地政学リスクの第一人者のイアン・ブレマー氏など、各界の権威が集結。この会議は、江口さんがインテリジェンス推進本部を立ち上げた時から年2回開催。今回の中心議題は、緊迫するイラン情勢。3時間に及んだ会議では、ホルムズ海峡の自由な通航の回復に悲観的な見方がされた。地政学リスクの権威のブレマー氏はホルムズ海峡の混乱はさらに長期間続く可能性が高いと語った。この時点で停戦期限まであと丸一日。

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夜になるとトランプ大統領が停戦期限をもう一日伸ばすと表明した。翌日の4月21日。停戦期限まであと一日。停戦の期限が延長されたこの日に和平交渉の進展が期待されていた。結局アメリカとイランは、ともに交渉の席に着くことすらなく、トランプ大統領はイランから提案が出され、議論が決着するまでは停戦を延長すると表明した。戦闘再開という最悪の事態を免れたことに、株価が反応。日経平均株価は終値は5万9585円と最高値を更新した。その頃、江口さんがニューヨークの公園で見つけたのはイランの旧体制派のイラン革命で国を追われた人達の集まり。今のイスラエルとアメリカの戦いに支持を示すデモだったという。アメリカに暮らす一部のイラン人が、トランプ大統領を支持する一方で、イランへの攻撃が始まってからアメリカの各地では、トランプ政権に対してのデモがいっそう盛んになっている。

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江口さんは列車に乗り込み、アメリカの首都へ。ニューヨークからワシントンD.C.まで3時間。安全保障の専門家のダニエル・シルバーバーグ氏を訪ねた。停戦の延長をうけて戦争の行方をどう見ているのか?

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4月22日のワシントンD.C.。江口さんはサントリーのインテリジェンス推進本部のワシントン事務所の面々と合流した。やってきたのは、安全保障の専門家のダニエル・シルバーバーグ氏の元。アメリカとイランの戦いは今後どうなるのか?その見立てに短期的に外交的な解決には至らず、今の膠着状態が長引く可能性が高いという。翌日の23日。インテリジェンス推進本部のワシントン事務所はホワイトハウスのすぐ近くのビルにある。アメリカン・エンタープライズ研究所のザック・クーパー氏は外交問題の専門家としてアメリカの国防総省にアドバイスをしている。クーパー氏は、交渉の主導権は今イランにあり、アメリカが譲歩を迫られる可能性もあると見ている。夕方をまってサントリーのサプライチェーン本部長の藤原さんに報告した。日本は朝の7時で江口さんは専門家の意見を伝えた。

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江口さんのもう一つの関心事は、11月の中間選挙の行方。よく利用していたというガソリンスタンドに立ち寄ったが、そのレギュラー価格に街の人は高いと答えた。最新の世論調査では、トランプ氏の支持率は40.9%と第二次政権発足以降、最低に近い水準に。別の調査では支持しない理由で最も多いのはガソリン価格で、インフレ、生活コストで不支持が78%。江口さんはこのままいけば中間選挙はトランプ氏にとって相当厳しいものになると答えた。

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集めた情報をどう使う?

集めた情報をどう使う?という映像が流れた。

サントリーの情報戦 ホルムズ封鎖でペットボトルは…

5月22日、サントリーのお台場オフィスでこの日、江口さんはアメリカとイランの戦争についての分析を鳥井社長に報告した。定期的な社長との面談を終えた江口さんは、さらなる情報収集を進めた。この日向かったのは東京大学大学院の渡邉英徳教授。渡邉さんは軍事衝突以降、公開されている船の位置情報を使ってタンカーや貨物船の動きを分析している。戦争の長期化を見据えて江口さんは渡邉教授から聞きたいことがあった。この頃、アメリカとイランの停戦は表面上継続していた。しかし双方が互いの軍事拠点を攻撃するなどの小競り合いは続いていた。ホルムズ海峡は、事実上の封鎖のまま。通常中東産の原油がホルムズ海峡を通過して日本に到着するのにかかる時間は20日間。スエズ運河を通り、喜望峰まわりで調達するとおよそ50日間に。アメリカ産の原油を調達する場合にも50日間かかる。ペットボトルの原材料でもある樹脂は、原油の精製の際に得られるナフサ由来の物質。原油の輸送コストが上昇し、樹脂の価格に転嫁されれば、ペットボトル製造のコストが上昇する。

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日曜日の渋谷でギターを抱え、音楽スタジオにやってきた江口さん。趣味はエレキギターで学生時代は本気でミュージシャンになることを考えた。サントリーに転職した後に同僚とバンドを結成した。誘ってくれたのはサプライチェーン本部長の藤原正明さん。初ライブを控えていて、忙しい合間をぬっての練習を行っていた。そして練習後の楽しみは居酒屋で仲間と飲み明かすこと。6月7日には停戦後初、イランがイスラエルに攻撃をした。アメリカ、イスラエルとイランの間で報復攻撃が繰り返された。翌日の6月8日にはサントリーの資財調達対策チームにも緊急の動きが。

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サントリーの情報戦 ホルムズ封鎖でペットボトルは…

6月8日にはサントリーの資財調達対策チームはインテリア推進本部からもたらされた戦闘長期化の見通しをもとに3月上旬から樹脂の買い増しを始めていた。9月分まで確保のメドをつけていた。6月17日にはパリ郊外にあるベルサイユ宮殿でトランプ大統領は戦闘終結に向けた14項目の覚書に署名した。ホルムズ海峡についてイランは60日間の期限付きで無料の通航を認めた。翌18日に戦闘終結の期待から日経平均株価は史上初の終値で7万円台に。その日、サントリーはペットボトル飲料などの値上げを発表。11月1日の出荷分より5%から12%アップとした。その理由は物価上昇に加えて国際情勢の影響に伴い、製造コストや物流コストなどの上昇が長期化しているためとした。

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サントリーの情報戦 元の世界には戻らない覚悟

江口さんは問題解決に向かうという楽観的な空気が、日本企業や経営者に流れているとすると、もう少し状況を見極めなければ分からないというのが思っている所だという。今月に入ると、江口さんの言葉通りにアメリカとイランの間で再び攻撃の応酬が開始。

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今月に入り、アメリカとイランの戦闘が再燃した。起きてしまった戦争をどう受け止めるべきか?その未来は?に江口さんは問題はすぐに解決するのではなく、中長期にわたって大きな日本経済、企業の足かせになっていく。見えないふりをするわけにはいかず、自分たちのリスクとして出現していて、元の世界には戻らないという覚悟が必要だと答えた。

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(エンディング)
次回予告

「ガイアの夜明け」の次回予告をした。

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