- 出演者
- 桑子真帆 佐々木萌 越山健彦
オープニング映像。
ことし7月、静岡県のマンションの一室で発生した火災。原因はリチウムイオン電池搭載のスピーカーが火元だとみられている。このスピーカーはリコールを進めていた。スピーカーを購入した次男のもとにはメールで2回通知があったというが、他のメールに埋もれて気付かなかったという。同じくことし7月に発生した山手線の火災もリコールが実施されていたモバイルバッテリーが原因だった。実は、同じ製品でそれまでに16件発火事故が発生していた。リコールが実施されたのは事故が相次いだ後。このモバイルバッテリーを輸入販売した企業の代表が取材に応じた。発火原因の特定を調査するも、製造元からは協力が得られず、原因を突き止めることができなかった。そのため、リコールが遅れてしまったという。
製品安全リスクに詳しい越山健彦さんをスタジオに迎えた。番組独自の調査によると、公表されたリチウムイオン電池搭載製品事故約400件のうち、リコールが行われていたのは188件だった。リコールは企業が原則自主的に行うもの。リコールに気付くには「消費者庁リコール情報サイトを確認する」「企業のメール会員に登録する」。
この3年で100万台を超えるリコールを実施した大手モバイル機器メーカー。ことし6月にリコールした主力のモバイルバッテリー。電池部品に不備が見つかった。取引先の工場を調べたところ、無断で材料を替えられていたことが分かった。このメーカーも電池などの製造や製品の組み立ては中国の会社に委託している。このケースでは電池をつくる工場で事前の取り決めとは異なる材料にすり替えられていたという。それに気付かず販売。大量リコールに繋がってしまった。これは業界で、部品や仕様を無断で替えるサイレントチェンジと呼ばれ、問題となっている。こうした事態を受け、会社では、組み立てや部品をつくる会社への品質検査や監査などの対策を強化しているという。
今回の取材で複数のメーカーがサイレントチェンジを受けたことが確認された。さらに、中国の組み立てを行う会社の担当者も「現地の部品工場にサイレントチェンジされた」と証言している。国は安全性を担保するためにPSEマークを用いている。しかし、このPSEマークは販売業者が自ら行うため不具合が見過ごされるパターンも存在する。経済産業省が試買テストを行ったところ、法律違反となったケースが3年間で53件確認されている。
神戸大学発のベンチャー企業が粗悪な電池の流通を防ぐために開発した検査装置。この装置はリチウムイオン電池に電気を流し、内部で電流がどう広がっているかを確認する。すでに自動車メーカーや電機メーカーなど複数の企業で導入されている。分業体制が敷かれる中、リスクを抱える製品の特定を早めようという取り組みもある。
今、輸入販売業者を通さず、海外企業から直接、製品を手に入れることも多くなってきている。今月25日から、海外事業者が日本で販売する場合、国内人管理人を置き、国内事業者と同様にPSEマークの安全基準を順守することを義務付ける。また、通販サイトに法律違反の製品が出品されている場合、出品の取り消しを要請する。
- キーワード
- 経済産業省
