2026年6月9日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

クローズアップ現代
70年代曲から令和アイドルまで J−POP新潮流

出演者
桑子真帆 柴那典 
(オープニング)
あの往年の名曲が…世界で人気のヒミツは

40年以上前のヒットソングに熱狂しているアメリカ・ロサンゼルスの若者たち。1970年代からギタリストとして活躍している高中正義さんロンドンやニューヨークなどで4万5000人を動員した。日本のアーティストのみを集めた海外フェスも大盛況。なぜいま世界で日本の音楽人気が沸騰しているのか。新しい時代のヒットの力学に迫る。

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CLOUD NINE presents “Zipangu” JAPANESE MUSIC EVENT 2026Instagramドイツニューヨーク(アメリカ)ロサンゼルス(アメリカ)ロンドン(イギリス)悲しみがとまらない杏里高中正義
#5131 70年代曲から令和アイドルまで J-POP新潮流

ギタリストの高中正義さんは卓越したテクニックと歌うような旋律がロンドンの若者の心をとらえている。高中さんは1970年代にサディスティック・ミカ・バンドのギタリストとして人気を博し、80年代以降はソロギタリストとして国内の根強いファンに支えられてきた。それが今、なぜロンドンの若者の心に刺さっているのか。欧米の若者たちが高中さんの曲に夢中になったきっかけはストリーミングサービス。ネット上で音楽を手軽に楽しめるサービスで日本の音楽が世界中で聴かれ始めている。約6年前、1970年代に日本で流行したシティポップと呼ばれる音楽の再生回数が急増。ストリーミングで音楽を聴くとリスナーが好みそうな別の曲が自動的におすすめされ、シティポップを好きになった欧米のファンにおすすめとして流れてきたのが高中さんの曲だった。

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BRASILIAN SKIESPLASTIC LOVEshutterstock.comサディスティック・ミカ・バンドタイムマシーンにおねがいポニーキャニオンユニバーサル ミュージックラグーンミュージックオフィスロンドン(イギリス)ワーナーミュージック・ジャパン松原みき真夜中のドア~stay with me~竹内まりや高中正義

高中人気を押し上げたのは1人のファンによるSNSでの発信。高中さんのファンアカウントを運営しているEJさんは、6年前に高中さんの音楽と出会い、ネット上にあまりなかった高中さんの情報を独自に調べて地道に投稿を続けた。すると、EJさんに触発されたファンも動画を投稿し始め世界中に拡散。EJさんは今や14万人のファンとつながっている。そして、ことし高中さんは73歳で初のワールドツアーを決意。その裏にはデータに基づく戦略があった。ツアーを仕掛けたプロモーターは高中さんの楽曲が世界のどの都市で再生されているか分析。再生数が多かった世界8都市をねらってツアー開催を決めると、チケットは完売し4万5000人を動員した。ライブ成功によりストリーミング再生数が上昇し、ツアー中に過去最高となる1日120万回超を記録した。

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ルミネイト高中正義

日本の音楽業界は高中さんの成功を次のグローバルフィットにつなげようとしている。世界の再生数データを分析し音楽チャートの発表やマーケティングを行うビルボードジャパン。ストリーミング再生数やSNSでの盛り上がりを見極め、適切なタイミングと場所でライブを開催するというサイクルがヒットを生み出すという。

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ビルボードジャパン港区(東京)
懐かしの名曲が世界で!新・ヒットの力学とは

スタジオで音楽評論家の柴那典氏が解説。2010年代から海外で活躍するアーティストはいたが、今はストリーミングサービスの普及によってシティポップというジャンルが広がり、それが一時的なブームに終わらず根強い人気が続いている。そこからフュージョンといったジャンルの人気にもつながり、今は古い曲であってもリスナーにとっては出会った時が新曲になっているということもあって日本の音楽が広がっている。かつてのヒットの力学の中心はCD売り上げ、それを広めるためのテレビや口コミが重要だった。今はストリーミング再生数が大きな指標でそれを押し上げるのはSNS。テレビや口コミと違い、SNSとストリーミングは容易に国境を超え広がっていく。もう一つ重要なのがライブ。ストリーミング再生回数からどの都市にどれくらいのリスナーがいるかがわかり、ある程度の動員の見込みがつきライブを開催でき、ライブを行うとファンのSNSをきっかけにさらにリスナーが広がるというライブとSNSの好循環が加速する。

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BABYMETALPerfumeきゃりーぱみゅぱみゅ高中正義
世界市場を目指せ カギは”ファン×SNS”

2022年に誕生しわずか4年の間で数々の人気アイドルを輩出してきたプロジェクト「KAWAII LAB.」。ファンとの接点を増やすためスタッフとアーティストが総出で1日に100回以上SNSに発信する日もある。ライブではSNSの発信力を爆発的に増やすため、原則禁止だった動画撮影を一部解禁。ファンが自ら作成し発信するコンテンツは”UGC”と呼ばれている。このプロジェクトではUGCを積極的に活用し、ファンとアイドルのSNS上での接点を増やしてきた。プロジェクトを手掛ける中川悠介さんは「権利を守っていくよりも権利を使う時代。広げていくためにどう使っていくかが大切な時代」と語る。さらに、ファンが投稿した動画にアイドル本人が反応することで拡散を加速させる。

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このプロジェクトは今、国内で培ったノウハウを活かして海外に進出しようとしている。3月、プロジェクト所属の音楽グループが韓国の人気音楽番組に出演。韓国語を交えて歌ったことで大きな話題となり現地でストリーミング再生数が急増。放送直後から韓国語字幕をつけた動画を連日投稿すると、これに反応して韓国国内でファンが歌ったり踊ったりするUGCが次々現れ、ストリーミング再生数も順調に伸びていった。この機を逃さずグループは来月ソウルでのライブを決定。韓国語の曲のレパートリーを増やそうとしている。

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CUTIE STREETInstagramUGCアソビシステムソウル(韓国)ルミネイト
J-POPが成長産業に? 海外進出のカギは

スタジオで音楽評論家の柴那典氏が解説。SNS時代になり音楽は聴くだけではなく参加して楽しむものになった。ファンが作るコンテンツがアーティストのためになり、ヒットの理由にもなっている。ただ、バズるということは一過性でSNSのブームは新しいものに取って代わられる。その短い期間にどれだけアーティストや音楽の魅力を伝えられるかが問われる。日本の音楽が持つ強みは多様性と蓄積。国はコンテンツ産業を2033年までに自動車に匹敵する基幹産業に育てたいとしている。カギになるのは権利者側の意識の変化。

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UGC経済産業省
打破できるか! 音楽業界の常識

ストリーミング時代のグローバルヒットを強く意識した国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」はストリーミング再生数やSNS表示回数が重要な指標になっている。海外で最も聴かれた日本の曲を表彰するなど、アーティストの海外進出を後押ししている。アワードを主催する団体が力を入れているのが、海外で広く取り入れられている作曲手法”コライティング”の導入。複数の作家やアーティストがチームを組み、アイデアを出し合いながら共同で作り上げていく。世界中からアーティストを招き、そこに日本の若手に参加してもらうことで次世代の人材を育成している。参加者の1人・山本大斗さんはこれまで福岡の自宅で1人で楽曲を制作してきたが、海外の作家との共同作業の体験は大きな刺激になった。その後制作した曲はタイでストリーミング再生数を伸ばしバンコクでのライブにも参加。グローバルヒットを目指して活動を続けている。

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MUSIC AWARDS JAPANMUSIC AWARDS JAPAN 2025コライティングバンコク(タイ)山本大斗徒然 - Tsurezure筑前町(福岡)
新潮流 日本の音楽 次のヒットをどう生み出す

スタジオで音楽評論家の柴那典氏が解説。日本はこれまで国内市場が大きかったゆえに団結の必要性がなかったが、ここから世界に展開していこうという中でMUSIC AWARDS JAPANが開催されている。日本の文化は草の根のクリエイターがのびのびと自由に活躍する土壌があることによって豊かな広がりがある。新しい刺激を得て、のびのびと発揮できる環境が整備されることが重要となる。

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MUSIC AWARDS JAPANカルチャー アンド エンタテインメント産業振興会

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