- 出演者
- 富澤たけし(サンドウィッチマン) 伊達みきお(サンドウィッチマン) 芦田愛菜
オープニング映像。
新1000円札のデザインに葛飾北斎の神奈川沖浪裏が採用された。去年3月、ニューヨークのオークションで神奈川沖浪裏は約4億円で落札された。バイエルン州立図書館も北斎作品を個人コレクターから3億円で購入した。有名企業とのコラボも後を絶たず、北斎が世界的ブームになっている。北斎作品の多くは海外に流出している。今回は北斎博士の龍一郎くんが海外に流出した北斎作品を捜索する。龍一郎くんは前回出演してから、講演会に呼ばれゴッホと北斎に関する講演をしたと話した。
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- The Japan Timesすみだ北斎美術館イギリスエドゥアール・マネエミール・ゾラの肖像クリスティーズ ジャパンクロード・モネグッド!モーニングコンバースゴッホ美術館ジャポニカ学習帳タンギー爺さんドイツニューヨーク(アメリカ)バイエルン州立図書館パリ(フランス)ピエール=オーギュスト・ルノワールフィンセント・ファン・ゴッホフランスボストン美術館ユニクロラ・ジャポネーズロダン美術館勝川春朗団扇を持つ少女国立国会図書館デジタルコレクション国際北斎学会報知新聞社大英博物館戯作者考補遺木村黙老毎日新聞灰色のフェルト帽の自画像神奈川沖浪裏花魁(渓斎英泉による)葛飾北斎[初代]読売新聞郵政博物館隅田川両岸景色図巻
龍一郎くんはシーボルトが密輸した北斎作品が所蔵されているというライデン国立世界博物館に行くため、オランダへ。ライデン市の街中ではビルに芭蕉の俳句が書かれていたり、通りの名前が「デジマストリート」だったりと親しみのある街並みが続いていた。龍一郎くんは街の景色を描いた。ライデンでは北斎は子どもにまで認知されるほど高い知名度を誇っていた。
龍一郎くんはライデン国立世界博物館を訪れ、東アジア部門の学芸員を務めるダン・コックさんに非公開エリアの収蔵庫内部を案内してもらう。コックさんはライデン大学で日本語を学び、ベルギー王立美術館などで日本美術の研究者を歴任した専門家だった。収蔵庫の前に常設展を見て回った。出島の模型や北斎の版画作品「山満多山」の版木が展示されていた。
龍一郎くんはライデン国立世界博物館を訪れ、収蔵庫内部を案内してもらった。シーボルトと同時代の人が持って帰った作品が4万店ほど収蔵されている。その中にある北斎の肉筆画を2点見せてもらった。掛け軸の肉筆画には北斎の落款がなく、龍一郎くんはそれが密輸した証拠、北斎作品だとバレずにこっそり持ち出せたと話した。細部に渡る筆の運びなど北斎ならではの技術力の高さがわかることから落款がなくても判別できるという。続く作品は西洋画に影響されたようなタッチで、地面に影もなかった。和紙ではなくオランダの紙に描かれており、光沢のあるスベスベの質感。北斎は新しい紙や技法を貪欲に取り入れたと考えられている。
龍一郎くんは北斎研究者マティさんの自宅を訪ねた。マティさんはライデン大学で日本語を学び、ライデン国立世界博物館で研究員を務めた。秋篠宮ご夫妻の案内役も務めた。北斎関連の本を8冊執筆している。浮世絵をオランダに普及した功績が認められ、2014年に旭日小綬章を受章した。マティさんはエドモン・ド・ゴンクールが書いた「北斎」の原本を見せてくれた。また世界に3枚しかないという宗理期に描かれた短歌の挿絵を直接触らせてもらった。凹凸で着物の柄を表す空摺の質感を感じることができた。
龍一郎くんは北斎研究者マティさんの自宅を訪ねた。マティさんは北斎漫画を包んでいた当時のブックカバーを見せてくれた。マティさんは骨董品屋からもらったと話した。宗理期に描かれたの風景画も直接触って見せてもらうことができた。短歌の挿絵だが、世界で1枚しか確認されていない。マティさんは龍一郎くんにブックカバーをプレンゼントした。
龍一郎くんはイギリスを訪れ、有名建築を見学しながら大英博物館に向かった。
イギリスの街では北斎の知名度が高く、中には北斎作品がデザインされた切手を収集している人もいた。街中では壁に神奈川沖浪裏が描かれた建物もみられた。龍一郎くんは大英博物館を訪れ、収蔵庫内部を案内してもらう。北斎作品863点を収蔵しているが、多くが収蔵庫に保管され通常非公開。収蔵庫には貴重な美術品が保管されているため道中の撮影は禁止。唯一撮影が許されたエリアでアジア部日本セクション学芸員のアルフレッド・ハフトさんが迎えてくれた。
龍一郎くんは大英博物館の収蔵庫内部で「可候」と画号が書かれた自画像を見せてもらった。ウトウトするリアルな北斎自身の姿だった。本の最後のページには日付と林忠正の判子が押されていた。林忠正は美術品を海外に売りさばき一時期日本では国賊とも呼ばれたが、浮世絵ブームで粗悪品や贋作も出回っていたヨーロッパでは林忠正が判子を押したものは一流のものとお墨付きを示すものだった。北斎作品が海外で評価されると林の評価は一変した。龍一郎くんは明治時代になると江戸時代の文化は否定され浮世絵は鼻紙同然だった、林忠正が海外に持ち込んだおかげで価値も保存状態も保たれたと話した。続いては「流離王雷死」の下絵を見せてもらった。版元の事情によって下絵が摺られることなく保存され、パリのオークションに渡って以降行方不明になっていた。最近のオークションで見つかり、大英博物館に所蔵された。龍一郎くんはすごい数の直線で構成され閃光が走っているのがわかる、北斎の作品に今の漫画は影響を受けていると話した。
オークション会社サザビーズから北斎作品を見に来ないかとオファーを受けた。何のシリーズかはわからないがほぼ初摺だという。初摺は最初に摺られた絵のことで価値が高いとされる。神奈川沖浪裏の初摺に近いものは約4億円の値がついた。
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龍一郎くんはオークション会社サザビーズで北斎作品3点を見せてもらう。最初の作品は初摺に近い「冨嶽三十六景 常州牛堀」で、北斎ブルーと呼ばれるベロ藍が使われていた。龍一郎くんは大きな船から富士山に視線が誘導されると話した。200~300万円からの落札を予定しているという。続いての作品は「百人一首乳母か絵とき 参議篁」。龍一郎くんは百人一首の内容をわかるように描いたシリーズと話した。島流しの思いを歌った句だが、北斎は独自の解釈でアワビを獲る躍動感を描いた。
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龍一郎くんはオークション会社サザビーズで北斎作品を見せてもらった。最後の作品は後期に摺られた神奈川沖浪裏だった。初期は黒いぼかしが富士山とすいへいだったが、この作品は波しぶきが散っている印象を与えるよう波の先端から富士山を覆うようにぼかしが伸びていた。6000万円からの出品予定だという。
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