2024年5月13日放送 23:00 - 23:30 NHK総合

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪
セレクション ハイパーレスキューNAGOYA

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪
今回は…

今回は消防隊の中でもわずか4%の精鋭部隊を紹介。2016年の熊本地震や2021年の熱海市伊豆山土石流災害などこうした大規模災害の時に通常では対応が困難な場面がある。その中でも最前線で駆けつける消防隊が人名救助を行うスペシャリスト集団。レスキュー隊の中でも更に特別救助隊のハイバーレスキュー隊に密着した。

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平成28年熊本地震熱海市伊豆山土石流災害
人命救助で活躍

東京都と政令指定都市に配置されている特別高度救助隊、通称ハイパーレスキュー隊は、特別な訓練をうけて国内のみならず世界の災害現場で多くの人名を救助している。その中でも水難、地下、高所、交通機関、特殊と5つの災害に特化した方面隊で活動しているのは名古屋市消防局特別消防隊ことハイパーレスキューNAGOYA。そのバックヤードを特別に公開する。ハイパーレスキュー隊になれる方法に名古屋市消防局特別消防隊の藤井さんは、消防隊員として5年のほど勤務をし、知力、体力、人格など様々が優れた者しかなれない精鋭部隊になっていると語る。名古屋市消防局職員の2400人の中でハイパーレスキュー隊は84人ほど。ときには有毒物質や爆発物など特殊な現場でも任務にあたるハイパーレスキュー隊。体育館で起きた大規模火災では、90人の隊員が駆けつけて5時間で一人の負傷者もなく無事に消火した。まずは隊員たちの待機場所へ。多くて一日に6件出動したことがあるというが、その待機所には通路に服や装備が置かれている。撮影中にも出動指令がでたが隊員たちは準備を始め、1秒でもはやく出動するために通路に置かれているという。

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名古屋市消防局名古屋市消防局特別消防隊名古屋市(愛知)
数学を使った救助

次にみやぞんは訓練の現場へ。今回は土砂災害救助の研究や訓練を行う。2021年には静岡県熱海市で発生した大規模土砂災害ではハイパーレスキュー隊NAGOYAの退院も派遣され現場で救助にあたった。土砂災害における特殊技術について、状況は土砂災害が発生土砂に胸まで埋もれてしまった人の救助を想定したケースでは、その人の救助方法についてはいきなり近づいてしまうと危険だという。その理由は大勢で近づくと周囲の土が圧迫し窒息する可能性があるため。そこでグランドパッドという板を使用する。土砂で埋もれた人を発見した場合にはまずはグランドパッドを敷いてその上に乗って近づく。板を敷くことで要救助者への負担を最小限にすることができるという。まずは胸周りの土砂を払って息苦しさを解消させ、話せる状態であれば、可能な限りの情報を聞くのが鉄則。情報を聞き出すのは最善の救助方法を選択するため。情報を聞きだしたら救助をスタート。スコップで掘るが、技術には安息角。安息角は土が崩れずに安定する角度のことで30度から40度のこと。土は、40度をこえると崩れやすくなる。そこで使用するのが数学で習う三平方の定理。

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熱海市伊豆山土石流災害熱海市(静岡)

中学の数学で習う三平方の定理は30度、60度、90度の直角三角形の場合、一辺の長さがわかれば残り2辺の長さがわかるというもの。30度の穴が掘りたい場合どのような直角三角形で掘るべきかがわかる。約1mを掘る必要があるがそのためには埋もれている人の身長と体勢を聞いたという。今回は座った状態なので、掘る深さは1m。掘り始める距離はルート3で求められるのでルート3は1.7320508。横に1.7m掘る必要がある。これを瞬時に計算する必要があるという。まずは掘る前に1.7mを計測し、マーキング。それを目印に掘り進める。そして2チームに分かれて掘りはじめるというが、Aチームが掘り始めBチームは周囲の安全確認。その後Bチームが行う。これは疲労による作業の遅れを出さないようにするため。効率がはかれるという。そして要救助者の足までが見えてきた頃、園芸用のスコップに切り替える。これは救助者を傷つけないようにするためだという。こうして救助が完了した。

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名古屋市消防局名古屋市消防局特別消防隊名古屋市(愛知)
人命救助の最新技術

次にみやぞんがやってきたのは地下災害の訓練現場へ。地下の室内で火災が発生し、煙が充満し視界不良で中には取り残された人がいる可能性も。またドアをすぐ開けるのも危険。バックドラフト現象は、空気不足の密閉空間に急激に空気が入ることで火が再燃し爆発的な炎となって吹き出す現象のこと。むやみにドアを開けないというが、特殊兵器を使って中に入るという。そのウォーターカッター車は高圧の水を吹き付けることで銅材やコンクリートなどを切断することができる。切断する際に火花が出ず、可燃性ガスが充満していても利用が可能。水には紙やすりに使用される研磨剤を混入。切断能力が高まるという。鉄製の扉をウォーターカッターで切断するが穴は一箇所のみにあける。10秒で開けることができたが1センチにもみたない小さな穴。この穴でミスト放水も可能霧状の水を噴射させる事が可能だという。実際に密閉した空間に火を起こしてミスト放水をすると20秒で消火できる。またもう一つの利点には霧状の水は密閉された空間ですぐに蒸発し効果的に室内の温度を下げることができるという。スピードも要求され、穴あけから放水し突入まで3分以内。地下室内の火は消えたが中は暗く充満し視界不良だという。

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ウォーターカッター車バックドラフト名古屋市消防局特別消防隊

そこで熱画像直視装置を使うがこれは赤外線。視界がなくても見ることができる。この装置で状況を把握でき、要救助者を検索する。煙は上に溜まるので、体勢を低くして進んでいく。暗闇を頼りに向かうと要救助者を発見。こうして救助が完了した。

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名古屋市消防局名古屋市消防局特別消防隊
最新ハイテクマシーン

他にもハイテクマシーンには電磁波探査装置。地震などで建物が倒壊し瓦礫の外からでも要救助者を見つけることができるという。目視できなくても要救助者の位置がわかり、スイッチをいれると人の反応があり、波形の動きで呼吸の大きさもわかる。画像捜索機を使うが360度自由に動くカメラで瓦礫の中の状況を確認できる。ハイパーレスキュー隊のこうした技術は人命救助活動に大きな期待が込められている。

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名古屋市消防局名古屋市消防局特別消防隊
消防隊員を救う

次に緊急即応隊員の訓練の現場へ。この部隊は消防隊員になにかあった時に救助する部隊。近年全国で消防隊員の事故は増加しているという。消防白書によると消防職団員の公務における死傷者数は1431人。SOSを出した隊員は、救出時意識がないことが多々ある。脱力した人間は抱えにくく、実際よりも重さを感じる。それを実感してもらうためにフル装備の思い人形を使う。その重さは80キロほど。ハイパーレスキュー隊は派遣要請があれば30分以内で全国の災害現場へ向かう。

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名古屋市消防局名古屋市消防局特別消防隊消防白書
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

次回予告

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪の次回予告。

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