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- 中山果奈 副島萌生
西村前経産相の発言のポイント。自身の政治資金について派閥からキックバックされたのは100万円とあったが政治部の山本さんは「1月に記者会見してこのことについて説明していますが、基本的には同じ説明をしていたと思います。キックバックについては自分自身把握していなかった、不記載も知らなかった、収支報告書は適正に作成・提出されていると認識をしていた、と述べました。キックバックされたお金の使い道については、自分の政治資金パーティーの収入として計上していた。個人の所得であるとか”裏金”となっていた事実は一切ないと強調しました。忙しかったとはいえきちんと報告を受けて適切な指示をしておけば良かったと反省をしていると述べていました」と解説した。キックバック・収支報告書の不記載が行われるようになった経緯について山本さんは「歴代会長と事務局長との間で長年慣行的に扱ってきたこと、会長以外の幹部が関与することはなかったと述べました。西村さん自身いつからこうしたキックバック・収支報告書への不記載が行われるようになったかは承知していないと述べました。事務総長として会計には関与していないという認識を繰り返し主張していました」「安部元総理がキックバックの取りやめを提案し、その後安倍氏が亡くなったあとも運用が続いていたということの理由についても説明がありました。その後、幹部が集まって対応を協議したものの結論は出なかったと。なぜその後再開されるようになったのか経緯はまったく承知していないという発言を繰り返しました」などと解説した。
政府は今日、銃が凶悪犯罪に悪用されるケースは種類に関わらず想定されるとして、銃の規制や罰則の強化を盛り込んだ銃刀法の改正案を閣議決定した。銃刀法では拳銃などを対象に法定刑の上限が無期懲役の発射罪が設けられている。一昨年4月、安倍元首相が銃撃された事件では被告の自宅から拳銃には分類されない手製の銃が押収されたほか、長野県で去年5月警察官ら4人が殺害された事件ではハーフライフル銃と呼ばれる猟銃が犯行に使われた。改正案では猟銃・空気銃などその他の銃にも発射罪を新たに適用し、人を殺傷する目的でこれらの銃を所持した場合の法定刑も拳銃などと同じ懲役1年以上10年以下に引き上げるとしている。政府は今の通常国会での改正案成立を目指すことにしている。
西村前経済産業大臣に続いて、このあと松野前官房長官に対する審査が行われる。午後は塩谷元文部科学大臣・高木前国会対策委員会の順番で審査が行われる予定。国会で立憲民主党が衆議院予算委員長の小野寺委員長の解任決議案を提出したので、国会内の動きが慌ただしくなっているという。松野氏を巡っては、5年間で派閥から1051万円のキックバックを受け、収支報告書の記載していなかったと明らかにしている。
松野博一前官房長官の弁明。「この度の清和政策研究会の政治資金パーティーにおける政治資金の取り扱いに関しまして、関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけし、なによりも国民の皆様の深刻な政治不信を招いたことにつきまして幹部の1人として心よりお詫び申し上げます。」「清和会の代表兼会計責任者につきましては、平成30年~令和4年までの過去5年間における政治資金収支報告書の虚偽記載の罪で起訴されている。この期間には私が事務総長をつとめていた期間が含まれておりますので、清和会における当時の私の担務やパーティー券の販売に関する事実関係などにつきましてご説明をさせていただきます。最初に清和会のパーティー券の販売に関して、各議員への割当〈ノルマ)とパーティー開催後の清和会からの政治資金の還流について認識をご説明いたします。衆議院議員に初当選して清和会に所属したあと、清和会では所属議員ごとにパーティー券の販売数の割当があり、割当分を販売できなければ自腹などで不足を補填し、割当分を超えて販売すれば超過分は各議員に還付されるという運用がなされていることを知りました。」「清和会のパーティー券販売は事務所業務の一環であり、実際の販売や管理などは事務所スタッフが担当しており、特段の報告などは受けておりませんでした。私自身今回問題となった過去5年間における還付金の授受や金額などにつきましては、報道等がなされて以降に認識をした次第であります。平成30年以降清和会から還付金を受領していた一方、これまで還付金については私の政治団体の収支報告書には記載していなかったことを知りました。私としては還付金があれば清和会から政治団体に対する寄付として記載がなされているものと認識しておりましたので、なぜそのような取り扱いをしていたのか確認したところ、清和会の事務局から記載不要との教示があったためとのことでありました。」などと述べた。
松野博一氏の弁明。松野氏は清和会の事務総長を務めていた当時について「清和会の事務総長を務めていたのは令和元年9月~令和3年10月までの約2年間であり、この間に開催された清和会のパーティーは令和2年9月の1回。当時事務総長として担っていた業務は、所属議員の研修と派閥業務に関する取りまとめや組閣頭の人事に際し清和会の推薦候補の取りまとめ、清和会の総会の司会などであり、清和会全体のパーティー券の販売・収入の管理や収支報告書の作成など経理会計業務には一切関与していなかった。私が事務総長を務めていた当時、事務局から経理・会計に関する事項について決済を含め判断を求められたり報告を受けたことは一度もなかった。そのためパーティー収入の取り扱いについては認識していなかった。事務総長の担務や当時の私の認識などに関しては、検察当局による事情聴取を受けた際に詳細に説明した。それも含めた捜査の結果、私自身は清和会における政治資金収支報告書の不記載について、刑事立憲の対象外であると判断されたものと理解している。私の資金管理団体・松風会における還付金の不記載については、検察における捜査結果や私の事務所における調査の結果、過去5年間における当事務所が受領した還付金の金額は平成30年112万円、令和元年74万円、令和2年315万円、令和3年550万円、令和4年0円の合計1,051万円。令和2年・3年は新型コロナの感染拡大頭の影響によりパーティー券の売り上げが芳しくないであろうとのことで割当が半分になったことで還付金額が増加したものと聞いている。また、令和4年は清和会より還付を取りやめる旨の連絡があったため受領していない。これらの還付金は昨年にかけ、国会議員などとの会合費として使用し、本来的に政治活動費として認められる人に充てたとのことで、帳簿類等の精査により不正な目的や私的な目的で使用した還付金はない。検察当局による捜査が概ね終了して以降、事務所では還付金の使途=支出先についてできるだけ遡りながら確認作業を行い、清和会における収支報告書の訂正が完了したあと、私の政治団体においても公開されている3年分の政治資金収支報告書につき政治資金監査人による監査を経て選挙管理委員会に訂正を届け出た。清和会からの還付金は本来、政治団体から政治団体への寄付として収支報告書に記載素べきものであり、今回4年分が不記載になっていたことについては大変申し訳なく思っている。このような事態となり、私の至らなさを猛省するとともに事務所全体として適正な取り扱いが徹底されるよう改めて法令遵守の意識を高め、専門家の指導を受けながら厳正な会計処理に取り組み、信頼の回復に努めて参る」などと述べた。
松野氏に対し自民党 井野俊郎氏が質問。 政治倫理審査会までに記者会見をしたが国民への説明が不十分だったと伝えると、松野氏は、説明責任について1月19日に記者会見があり聴取の対象でそれまで説明ができなかったことを理解してほしいと前置きし、文書で発信し、翌週テレビカメラのまえで経緯など説明したことなど説明責任と収支報告書について解釈をした。政倫審については党の話し合いもあり2月22日に弁明したい申し出をしたといい、報道では開催形式を非公開を希望したとあるが事実ではないといい、非公開が原則だが非公開を主張することはないと、形式に関しては調整によるものとかんがえていたと説明をした。
松野氏に対し自民党 井野俊郎氏が質問。論点となっていたのは誰の意思決定で至ったのかがわからないなどが議員と国民の疑念だといい、松野議員が事務総長の間の集団指導体制にうつっていった奇跡をたずねる。松野氏は細田会長の時代の集団指導体制は詳細は存じ上げないが、昨年8月下旬15人の幹事会をつくるにあたり、常任幹事として加わり運営方法は幹事で方向制をきめて承認をうけて決定をするが松野氏はほとんど出席をしていないことを説明。井野氏は責任の所在の問題、コンプラ意識の欠如につながったと考えを述べる。
自民党・井野俊郎氏はパーティーの収入不記載に関する処理方法について、外部や内部の人から問題だと指摘はなかったのか?と質問。松野氏は「私の認識に関しては事務総長としては、日常の派閥の資金管理等も含めて、パーティーも含め収入の取り扱いについて報告等一切受けてませんので、知り得ない状況にあった。清和会のパーティー券の取り扱いについて指摘をしてくる方もいなかった」と答えた。井野氏は「西村議員が事務総長時代に、安倍会長からやめようという指摘があって、その幹部会が行われたと。先程の西村議員のお話によると、そこには松野議員は入ってなかったと話していたが、そういった話し合いが行われた自体も松野議員は聞いてなかったということですか?」と質問。松野氏は「先程申し上げたとおり、私も閣内におりましたし、派閥の運営から離れていたので、そういった会合があったかなかった有無も含めて承知をしておりません」と答えた。
自民党・井野俊郎氏は「今回も問題は私も自民党の議員として国民の皆様に申し訳なく思ってますし、早くこういった問題を解決して次に進んでいかないと国政が停滞してしまうと思っている。今後も松野議員の認識含め聞きたいのは、どうすればこれが解決し、再発しないようになるのか。そういった認識を改めて聞きたい」と質問。松野氏は「大変厳しい経済情勢の中において、税負担をお願いしている皆さんに対し、こういった事案で大きな政治不信を招いてしまったことを改めてお詫びを申し上げる次第であります。私も説明させて頂いたとおり、今回の事案に対して、知り得る限り説明責任を果たしてきたという思いがありますが、今後も疑問点があるところに関しては、しっかり説明をして参りたいと思いますし、政治活動を通じて、信頼回復に努めてまいりたいと思っております」と答えた。
立憲民主党・枝野幸男氏の質問。枝野氏は「令和4年の収支報告について、派閥のパーティーからの還付が550万円あった。これを修正して派閥からの寄付として計上した結果、繰越残高が55万円から891万円と845万円増えたという修正がなされた。845万円はどこにどういう形で存在していたか」と質問。松野氏は「平成30年、令和元年に関しては繰越残高がなく、増えたことはない。令和3年度からに関して、事務所において秘書によって現金で管理されていた」などと述べた。枝野氏は「他の資金も一緒になっていたのか区分されていたのか」と質問。松野氏は「清和会からの還付については他の政治資金とは別に管理していた」と述べた。枝野氏は「繰越額が845万円増えた翌年に突然、松風会の支出が236万円程度であった支出が550万円も増えている。550万円分は介護費が増えている。どこからどう出していたか」と聞いた。松野氏は「前年まではコロナ期で東京都から会合の開催、人数に厳しい規制があり、会合が開ける状況ではなかった。会合が開けるようになって。ほぼ毎日会合があり、主催の会合が週1~2回やっていた。その会合費にあてた。増えた分に関しては派閥からの還付されたものを使っていたということ」などと述べた。枝野氏は「詳細な日付が書いてあるが領収書はどこにどうあったか」と質問。松野氏は「支払いの還付金に関して計上しないようにということだったために、そこから出す支出に関しても記載できなかった」などと述べた。枝野氏は「収支報告書には記載していないが、今になって日付まで正確に書いているということは領収書が残っていないのか」と聞いた。松野氏は「領収書は残っていたものと改めて発行してもらったものがあるが、振込で支払っていたので振込日、金額、宛先が明確で必要に応じて領収書を要求すればいいという考えであった」と答えた。
立憲民主党・枝野幸男氏は「修正前の収支報告書にも会合費は10件ほど計上されている。令和4年10月11日に38万円余りの支出の追加をしている。ところが4月8日の63000円は元々の収支報告に載っている。同じ相手に対するものが同じ年度。これどういう区別で誰がしていたんですか?」などと質問。これに対し松野氏は「支出の判断については秘書によってなされていたもの」と答弁。これに枝野氏は「聞かなかったんですか?こんな違法で官房長官を辞めなければならないことまで起こって、秘書さんに何でこういう分け方をしてるんだと聞いてないんですか?」と追求。これに対し松野氏は「清和会の事務局の方から、これは記載しないようにとの教示があったため、その流れの中で開示すべき支出等々ができなかったと聞いております」「支払いの詳細については私の方で資料がございませんので確認させていただきたい」「詳細区分の振り分けに関して承知しておりませんので確認させていただきたい」などと述べた。これに対し枝野氏は「同じ日付なのに何で区別したのか?全く理解のしようがない」「規則性があるなら分かる。同じ性質の同じ日付のところが違う。何らかの意図が働いていたと。今回表に出さないといけなくなってので、もう1年2年経ってるからバレないだろうなと思って出してきたと疑われても仕方がない」などと述べた。
立憲民主党・枝野幸男氏は「報告書でも何に使っても政治資金に使ったと書けば認められる、全部所得税のかからないお金になる。実際に支出をした段階では令和3年末の段階では金庫の中に800万円あった。今回検察から指摘され認識したがその段階では誰のものなのか明確な判断していない、松野さんが自由に使えるお金が800万円あった。それに所得税がかかっていないのは理不尽」などと述べ、松野氏は「政治目的として認められているもののなかで支出をしてきた。還付金を自由に使っていたということは事実ではない」などと答えた。枝野氏は「設定も自分でできればスタッフにはわからない。今回は2年間ほったらかしで政治活動として報告していなかった。今回突然政治活動だと言って所得税を払わないことは納得できない、納得させたいのであれば個人的な遊興費ではないと説明が必要」などと述べ、松野氏は「会合に関しては国会議員の方々や有識者等々との会合がほとんど、私的な会合はこの中には入っていない。これを個人名まであげて説明すべきかは参加者の方のプライバシーの問題もあるので控えさせていただきたい。判断として政治活動として現状の法体制に対する解釈は様々にあるかもしれないが認められる範囲の中で行ってきた」などと答えた。枝野氏は「2年間800万円ものお金が残っていた、領収書があるので2年前のものだが政治活動費でした、それに使ったものは税金を払わないと言っていることは納得もらえないということは十分ご理解をいただきたい」などと述べ、また「還付金がないことを誰から報告を受けたのか、実際令和4年はノルマをこえたパーティー券の売上はあったのかなかったのか」と問い、松野氏は「派閥の執行部から私に還付金は行なわないと連絡があったのか、派閥事務所から私の事務所の方に連絡があったのか記憶が定かではないが今年から行なわない旨の通達はあった。令和4年に関して受け取っていない。最終的にノルマが達成できているのかなどは清和会の口座を確認しなければわからない。」などと答えた。
日本維新の会・青柳仁士さんの質疑。裏金作り・収支報告書の未記載が重大な違法行為であることを認識しているか質問した。松野氏は「派閥の政治団体から各政治家の政治団体に関して寄附行為をすることに関しては、合法であると認識しています。法的な問題点があるのは、収支報告書などに記載をされなかった点にあると考えています。」と答えた。青柳さんは「派閥のパーティー券収入の一部を所属議員に還流させるこの裏金作りは違法行為であるという認識をお持ちだということでよろしいですね?」と質問。松野氏は「収支報告書に計上されていないといことは政治資金規正法の違法行為であると考えています。」と答えた。「当時の事務総長として監督責任は感じますか?」と質問し、松野氏は「事務総長としての担務のなかに派閥における政治資金の管理の問題、報告等に関してはないものでありますから、事務局の方から一切報告があったこともありませんし、なんらかの判断を要求されたこともありませんので、それに関して事務総長の立場として知り得ないものであったと考えています。」と答弁し、「今回の収支報告不記載等の清和会の事案に関して、事務総長の役務として監督責任を求められるものではないという風に考えております。」と話した。事務総長をつとめていた時代に派閥のお金を使ったことがあるか質問され、「私から支出したことはございません」と答えた。また、支出を指示したこともないという。派閥の決裁権がどこにあるのかに関して、松野氏は事務総長の役職として判断を求められることはなかったという。最終決済がどこで行われているかに関して知らないとのこと。
日本維新の会・青柳仁士氏は安倍派の収支報告書はどのようなプロセスを経て提出されるのかと質問。松野氏は「収支報告書は携わったことがないので、詳細には分かりませんが、事務局によって作成されて提出されたものであると考えてます」と答えた。青柳氏は事務局長が全て自分だけの責任で作成をし、チェックすることもなくそのまま提出されてるのか?と質問。松野は「繰り返しになりますが、収支報告書等の作成について、報告があったこと判断を問われたことはないので、それ以上のことは私は存じ上げません」と答えた。青柳氏は誰が存じ上げてると思いますか?会長は知ってると思いますか?と改めて質問。松野氏は「最終的に決済がどういったシステムで行われてたかには私は存じ上げません」、「ご本人がいらっしゃらない場で推察で思うか思わないかに対しての発言は控えさせて頂きたいと思います」、「職務としてお答えしろということであれば、事務総長の担務ではないので、存じ上げないということでございます。また事務総長が派閥のナンバー2である、実務を取り仕切っている総責任者であるという報道もあるが、実際に清和会の会則の中に事務総長が否定をされてるわけではない。担務として先程申し上げたことを担当するようにと申し付けられている」と答えた。
日本維新の会・青柳仁士氏は「裏金だけで6億円以上のお金を動かしておきながら、自分は1円もお金を使ったことがない、何に使ったかわからないなど何もわからない中で、お金だけが使われていて、それが不正行為と最初仰ってましたよね。そういったことを放置していてご自身が収支報告書をどうしてるか知らない。官房長官を務められてたんですよね。その感覚で国民の税金を扱ってたんですか」と質問。松野氏は「官房長官の職務と派閥の事務総長の職務は全く違うものでございますので、同一に比較をされてもいかがなのかなと考えておりますし、繰り返しになりますが、事務総長としての担務に関しては、私が責任をもって判断して遂行していたが、経理に関すること収支報告書に関することは事務総長の担務ではなかった」と答えた。青柳氏は「誰がどういう経緯で意思決定をしているか誰も知らない。自民党の若手からもそんな声がでる始末。官房長官としてその感覚でこの国を運営してたんですか。今回開かれるにあたって、公開を求めて応じたのは武田さんと西村さんだけだった。そこに松野さんはなかった。なぜ公開でこの話をするのを避けたのですか」と質問。松野氏は「私から非公開を要望するといったことは一度もない。内容に関しては幹事会において調整されていたと認識されている。 政倫審の運営に関して、確認があったことは1回目は議員傍聴を認める形で確認があったので、結構ですと答えた。そして、28日に公開の形で政倫審を聞かれ、結構ですと意思表示をした」と答えた。
衆議院・政治倫理審査会の中継映像。公明党・中川康洋氏の質疑。中川氏は「松野氏の資金管理団体・松風会は2022年の政治資金収支報告書を2月5日に訂正している。その支出の中の会合費の訂正を見ると、2020年は10万円余で2件のみ、2021年は38万円で4件のみなのに対し、2022年は545万円あまりで件数は41件と額も件数も非常に多い。これはこれまで不記載の収入分862万円に対し支出額を限りなく近づけるため領収書をかき集めたのではないかという疑問が残る。2022年の41件にのぼる領収書・請求書はいままでどこにあったのか」「松野事務所は2月22日の取材に対し、今回訂正で追加された支出の料金が高額なのは『官房長官時代の支出で、経緯・参加人数・個室確保の関係』と説明している。問題なのは今回の事件が表に出ず収支報告書に記載されなければ545万円あまりの会合は、裏のカネで支出されていたという考え方もできるということ。松野議員は本当に支出原資を知らなかったのか、また全く気にもとどめていなかったのか」などの問いに松野氏は「事務所に保存してあったものと、事務所に関しての請求書に応じて口座振替しているので、その記録によって新たに発行を求めたものの両方があると聞いている。領収書をもって収支報告書に新たに修正・記載したということに関しては、支払いの原資が派閥から還付されたもので、不記載という形になっていた。そこが不記載になっていたためにそこからの支出に関しても計上されていなかった」「金額が高額であることに関しては多人数での会もあったため。官房長官時代の時期は公務以外の政務活動に関しても警護が必要。支払いに関してはどの事務所でも同じだと思うが、請求書が来てその支払いがどの口座から出たものかを確認することはなかった」などと答えた。
中川氏は「まったく知らなかったというのは想像ができない。さらに2022年の訂正後の会合費を見ると、同じ日、同じ場所での会合の報告が複数か所ある。訂正後、4月21日では港区芝の同じ割烹で13万円の会合と22万円の会合が2回報告されている。訂正前はホテルオークラの6万円の会合1回だけだったものが訂正後には同じ日にホテルオークラの6万円、ニューオータニの14万5000円、2万5000円、東京會舘の22万円と4か所に増えて額も増えている。不記載分の収入に対して支出を近づけるために領収書をかきあつめたのではないか、付け替えたのではないかと思うが、本当に政治活動に使ったのか」と質問した。松野氏は「官房長官時代に支払いの原資等について知らなかったというのはいかがなものかという指摘があったが、会合の支払いは事務所で行っているもので役職とは関係ない。領収書に関して一般の方からわかりにくいものであるかもしれません。領収書はいくつかたまった時点で一括して振込に行くという作業。領収書の日付が支払日になることが多く、会合としては別の日に行っているが領収書の日付が同一になっているということ」などと述べた。
公明党 中川康氏は最後に松野議員は官房長官をつとめていたが裏金問題で不審を招いたことで政治資金規正法について尋ねると、松野氏は、指摘道り国民に不信をまねき、関係者に迷惑をかけた事案の当事者としてまずは現行法を守り徹底することが第一歩。さらに信頼回復のために法的な改正が必要で各党で議論し問題について積極的に参加すると答える。
共産党・塩川鉄也氏からノルマについて質問。松野前官房長官は「令和4年度だと思いますけども今回報告した最終年度に関しては270枚・1枚2万円でその倍額ということでございます。コロナウイルスの影響でノルマが半分にされていた」などと話した。塩川氏から事務局からの伝達などについて質問。松野前官房長官は「当時の派閥幹部から私のところに直接あったものか派閥の事務局からうちの事務所秘書にあったのかが定かではありませんが、文書によるものか口頭によるものだったかに関しての記憶がございません」「どういった経緯でそれが取り止めになったかということに関してはその当時詳細には知りませんでしたけれども、後に当時の安部会長が還付はやめるという方向を示されたということを聞いております」などと話した。塩川氏から昨年のパーティーでキックバックは取り止めになっていたのか質問。松野前官房長官は「令和5年の分に関しては手元に資料がございませんのでどういった状況になっていたのかは確認させていただきたいと思います」と話した。