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オープニング映像が流れた。
アルプスの名峰に囲まれたスイス・サンモリッツ。世界のスキーヤーが集うウィンタースポーツの聖地にミラノ・コルティナ五輪のメダル候補・須貝龍はいた。オリンピック116種目の中で須貝が挑むのはフリースタイル・スキークロス。2010年のバンクーバー五輪から正式種目に採用され障害物のあるコースを4人で滑り上位2人が勝ち上がるトーナメント方式で行われる。ポジション争いによる接触・転倒は当たり前でその激しさからついた異名は「雪上の格闘技」である。目まぐるしく順位が入れ替わり、レース展開は予測不能である。時にはフィニッシュ直前の転倒で3位だった選手が大逆転でトップになることもあった。体の一部がラインを超えればフィニッシュとなる。そんなサバイバルレースに身を投じている須貝はワールドカップで表彰台5回・昨年の世界選手権では日本人初の銅メダルを獲得。1週間後、メダル候補として臨むオリンピックには苦い記憶があった。
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昨年11月のスイス・サンモリッツでは2度目のオリンピックを目指す須貝龍は合宿の真っ只中であった。シーズン開幕前のこの日は2時間みっちりと滑り込んだ。共に合宿を張るのは女子選手を含めた日本代表候補の7人で須貝が声をかけ集まったメンバーである。合宿では寝食を共にしていた。日本ではまだ競技人口の少ないスキークロスで須貝は後輩たちの道標となってきた。世界から注目されたのは2021年でのワールドカップの銀メダルである。オリンピック種目となって以降、日本人初の快挙となっていた。強さを支えているのが太ももで最高時速100km/hといわれるスキークロスでは強靭な下半身がすのスピードを支えていた。日本のエースとして世界と渡り合う須貝には忘れられないレースがあった。4年前に初出場を果たした北京五輪で予選を3位で通過した須貝は決勝トーナメントに進出し、2位以内なら日本人初の準々決勝進出となっていた。3位につけた須貝は中盤でスピードに乗り、徐々に2位との距離を詰めていく。ほぼ同時にフィニッシュし写真判定となり、結果は指の関節の差で3位となり決勝トーナメントは1回戦敗退となってしまった。「リスクを恐れてはメダルは掴めない」となり、この4年間で須貝は“攻め”のスタイルを追い求めてきた。オフシーズンに取り組んだのはボルダリングで手と足を使って登る競技だが須貝は腕力だけで登り切る。その狙いは「身長が大きい外国人選手たちよりパワーをつけないと一緒に滑っていると上から押しつぶされる」からだという。身長177cmと決して小さくはない須貝だが海外選手の平均身長は北京五輪のデータで訳184cmであった。その体格差を埋め、競り負けない肉体を目指して鍛えてきた。実践練習はスキークロスの専用コースが多い海外となり、練習でも相手を抜くチャンスがあればリスクを恐れず果敢に割って入り積極的に仕掛ける滑りを磨いていた。5歳と3歳の幼い息子と離れてオリンピックにかけ、昨年3月はオリンピックの前哨戦である世界選手権で日本人初の銅メダルを獲得。一躍、ミラノ・コルティナ五輪のメダル候補に名乗りをあげた。だが昨年12月、須貝に悲劇が襲った。五輪2カ月前のワールドカップでのことだった。
「TONO〜体を張ってお膳立てせよ」の番組宣伝をした。
ミラノ・コルティナ五輪出場を目指すスキークロスの須貝龍34歳。オリンピック2か月前に悲劇があり、イタリアで行われたワールドカップで最高時速100kmともいわれるレース中にコーナーでバランスを崩し転倒した。左股関節脱臼となり大腿骨頭骨折となった。その1週間後、医師から伝えられたのは「強度としてしっかり戻るのは3か月かかる」ということであった。それでも須貝は保存李朝で復帰を目指し、毎日8時間のリハビリを行っていた。果たして五輪に間に合うのか。
「アジア大会 愛知 名古屋 2026」の告知をした。
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五輪2か月前に大けがを負った須貝龍は果たして代表入りは叶うのか。今月20日、全日本スキー連盟はミラノ・コルティナ五輪代表内定選手を発表した。そこには須貝の名があった。指先の差で敗れてから4年、須貝が再び夢舞台のスタートラインに立つ。
そして2人目の代表内定となったのが2度目のオリンピックに挑む古野慧26歳。多彩な才能を持つ古野はかつてはBMXで世界選手権7位入賞を果たしていた。その持ち味は「スタートで逃げ切るスタイル」であった。出身は新潟でスキークロスを始めた古野だが、世界に羽ばたく原点となったのが2歳上の兄と作った手作りの「スタートゲート」である。手作りのスタート台で練習を重ね、北京五輪代表へと成長した。しかし古野は「自分の良さを何も出せなかった大会」とのことだった。スタート直後のわずか3秒でバランスを崩し転倒してしまった。屈辱から4年、兄と二人三脚で滑りを見つめ直した古野はワールドカップで着実に結果を残し五輪内定となった。4年後しのリベンジを誓う古野慧と須貝龍であった。
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