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貿易統計について、伊藤さんは「12月だけ貿易黒字でしたが、この先も赤字基調が続くと思います。輸出が過去最高なのは円安に押し上げられている効果が大きく、基調としては弱いですね。つまり、世界的にはアメリカ以外はとても弱いですね」、圷さんは「実質GDP成長率は、FRBの利下げ対応を占う上で、判断材料になったと思います。現在のFRBはデータディペンデントなので、正確な利下げのタイミンはまだ決めていないと思います」などと話した。
全国の気象情報を伝えた。
伊藤さんは「ラガルド総裁などECBメンバーは、市場の過度な期待を牽制する発言をしました、。しかし、市場は4-6月期に利下げ開始と予測しています。先週のダボス会議で、ラガルド総裁はECBが注視するインフレ再燃リスクの要素について触れ、気にせざるを得ない状況ですね。ECBとしては、春に向けた賃金交渉の動きをしっかりと見極めるつもりのようで、供給ショック復活の回避は賃金の伸びにピークアウトなどが利下げの判断になると思っています」などと話した。
24日のNY株式市場、株価の終値・セクター別騰落率を伝えた。
日本生命NY投資現地法人・漆山さんに注目の企業を聞くと「再来週に決算を控える飲料大手・ペプシコのヨーロッパでの動向に注目している。今月、フランスの大手スーパー・カルフール社がペプシコ社のソフトドリンクやスナック菓子の販売をフランス・スペイン・イタリア・ベルギーの4か国で取りやめると発表した。ペプシコ社による急ピッチな販売価格の引き上げ要請が今回の小売店側からの強い反発につながった。実際にペプシコ社は2022年以降大幅な値上げを通じ増収増益を達成しており、今年も緩やかな値上げを継続する方針を表明していた。とりわけヨーロッパは高い物流コストなどを要因に北米など他の地域と比べても値上げ幅が大きかったことも今回の小売店側からの反発の背景にあると予想される。今回販売停止となったカルフール4か国の店舗におけるペプシコ商品の売上は一部アナリストの試算によるとペプシコ社のグローバル売り上げの約0.25%ほどにとどまり、今回のカルフールによる販売停止がペプシコ社の業績に直接与える影響は現時点では限定的との見方。一方、引き続き食品インフレが家計に重くのしかかるフランスでは食料品メーカーと小売業者の価格交渉をめぐる動きに閣僚がコメントするなど、政府も大いに注目している。また、価格は据え置くものの数量を減らし実質的に値上げをする『シュリンクフレーション』に該当する商品については、消費者が正しく把握できるよう、ラベル表示を小売店舗側に求める法案もフランス国内で検討されている。こうした値上げに対する小売店舗・政府・消費者からの反発が今後さらに広がればペプシコ社を含め、コロナ禍以降積極的な値上げで業績を伸ばしてきた企業にとって想定以上の重しとなるリスクには留意が必要」などと述べた。
為替・金利・商品の値を伝えた。
伊藤さんきょうの経済視点に「4位じゃダメですか?」と挙げ、「GDPを日本がドイツに抜かれたという話。ドイツ経済は調子が悪いはずなのに抜かれたというある種のショックがあったように思う。実際にドイツ経済は調子が悪いとは思うが、逆転を許した最大の要因の円安基調というのが実は政策金利の差を考えると来年・再来年以降は大きく転換することは厳しそうなのでやはり4位に甘んじるのはしばらく続きそうだが、決して悲観する必要はないと思っていて、ドイツ経済は中国・ロシアへの依存も難しくなる中で、人手不足や過小投資など構造問題の取り組みが必要だと言われている。そうした課題は日本と共通するところがあって、そういう意味ではどちらがこの課題をうまく克服できるかにその先がかかっているということで、うまく潮目の変化を日本が活かせれば、再逆転も十分可能だと思う」などと話した。
圷さんはきょうの経済視点に「日銀会合後の日本株の見方」と挙げ、「23日の日銀の会合はややタカ派的で、3月または4月のマイナス金利解除の思惑が強まり、マーケットの悪材料になっている。日銀が意図的にトーンを変えてきた背景にはおそらく日銀が企業側にインタビューをしていて、3月の春闘で賃上げ率が高いという自信が背景になったんだと思う。ということは4-6月期は実質賃金が上がるだろうと。後は植田総裁の出口戦略『非連続性は避ける』としていたので、プラス圏の売り上げは前進的に進むというイメージが喚起されたんだと思う。ということは当面はマイナス金利解除がマーケットの重しとなるが、通過すれば悪材料出尽くしとなるし、4-6月期は実質賃金上昇に視点が向かいやすくなるという見方で良いんじゃないかと思っている」などと述べた。
有料配信サービス「モーサテプレミアム」では今晩、セミナーを開催する。今年は日米欧で金融政策の転換が予想されるほか、各国で選挙が実施されるなど、激動の1年になるとみられている。そんな中、この1年はどんなポートフォリをで臨むのが適切なのか、専門家が解説する。「モーサテプレミアム」の会員は無料でセミナーに参加可能。「テレ東BIZ」の会員や一般の方にはU-NEXTにて販売。詳細は番組HPに掲載。
中山さんに話しを聞く。今日取り上げる記事は「ホンダの計画、ホンダの夢」。ホンダは2040年に脱ガソリン車宣言をしている。計画もいいがもっと夢を語った方がいいんじゃないかという奮起を促す内容になっているそうだ。今日のテーマは「EVの“死の谷”を乗り越えられるか」。中山さんは「2023年の自動車業界はテスラとBYDが一段と躍進した、一方でEVという分野は全体としてはぼちぼちかなという感じ」などと話した。また「経営の世界には“死の谷”という言葉があり、新しい技術が産業として飛躍するのに乗り越えるべき関門を差している」などと話しイノベーションの普及過程を説明した。市場シェアの16%を超えたあたりが死の谷を超えるポイントで、超えているのは中国のみとのこと。そういった中で注目されるのが日本企業だとホンダ。年明けにアメリカ・ラスベガスで行われたテックショーでは新ブランドの0シリーズを発表している。ホンダの販売規模は世界で年間約400万台だが「創業以来の転換点だと思う、脱炭素に対し退路を断って取り組もうとしているところが評価に値すると思う」などと話し、その一方で「株主向けに言っていることなのか、顧客や社員などに訴えたかける計画以上のなにか。夢や理念など。どっちなのだというところをもっとはっきりさせたほうがいいのかなと思う」などと話した。またイノベーションの普及過程によるとあーりアダプターが重要視するのが製品の善し悪しや価格だけではなく、企業理念や世界観などもあるなどと説明した。またホンダ創業者の本田宗一郎氏の言葉を紹介し、「計画を超越した創業者、経営者の肉声ではないかと思う」などと話した。
きょうのテーマは「シビックテック」。ITを活用して市民が社会問題の解決や地域社会の改善に貢献しようという取り組み。東京・板橋区、区議会議員の元山よしゆきさん。今力を入れるのが区役所のIT化。去年8月に実現させたのが書かない窓口。スマホから事前に情報を打ち込んでおくとワンタッチで記入済みの住民票などの申請書類が出てくる。元山さんを動かしたのは区民の声。利用しているのが地方議員に住民の声を届けるサービス「issues」。住民が「issues」を利用するにはメールアドレスと郵便番号を登録しIDを取得。暮らしに対する様々なトピックに対し賛成、反対を表明したり、意見を書き込むことができる他、掲載されていない困りごと、トピックを新たにリクエストすることもできる。入力された情報は住んでいる自治体の地方議員の元へ。議員は返信することができ、住民とつながりを持つ機会になる。板橋区ではこれまで6つの政策が実現した。このサービスを運営するissues代表の廣田さん。若い世代の政治離れが進む現状を変えようと起業した。住民からの声を集めて議論を進めようとするとある課題に直面することが多いという。「issues」では議論の場を1対1に限定。市民からの困りごとの他、意見を集めたい議員からもリクエストが来る、これを地方議員の守備範囲であるか精査しトピックとして掲載。メッセージをチェックする仕組みも導入し暴言のような投稿は0.03%。「issues」登録者は全国4万人以上。20代~40代の無党派層が中心で全国で18以上の政策がissuesを通じて実現。運営は議員が負担する月額利用料。月額9000円ほどのプランが人気で全国の地方議員400人以上が利用している。神奈川・鎌倉市では様々な課題が生じている。市が取り組むのが誰ひとり取り残さない街の活性化。導入するのがオンライン合意形成プラットフォームの「Liqlid」。市が問を投げかけ市民の意見をつのる。メールアドレスの登録のみで参加でき鎌倉では500人以上が参加している。サービスを提供するのが2020年に創業したベンチャーLiquitous。テーマの設定段階から市民が参画。このプロジェクト、市役所は具体的な課題を決めずにスタート。最初に西鎌倉の魅力や課題を訪ねると近所には魅力的な場所がある一方で坂道が多く交通手段の不便さを訴える投稿があった。こうした意見をもとに歩いて出かけるには何が必要かを問う設問を設定。従来型の対面でのワークショップも開き意見を募集。市民の居場所やつながりの場、マルシェなどのイベントを求める意見が寄せられた。今年から地域の公園や施設を活用する4つのプロジェクトが始まる。このサービスは30を超える自治体が導入。自治体は年に300万円~600万円を支払う。日本版シビックテックの第一人者関治之さん。関さんは東日本大震災の発生から4時間後、オンライン上でボランティアとつながり被害や避難所などの情報をまとめたサイトを運営。10年以上、一般社団法人を立ち上げシビックテックを推進。デジタル庁にも参画。関さんはシビックテック先進国と言われる台湾やアメリカの団体との交流もある。ITを活用することで行政の課題を解決しようというシビックテック。気軽に参加できる議論の場は日本人の政治参加を高めるきっかけになるのか。
アメリカ・テスラが発表した今年の業績見通しの中で自動車事業の成長率が去年を大きく下回る可能性を示唆した。去年10-12月期の決算は1年前から増収・増益だったが、調整後の1株利益は市場予想を下回った。納入台数が過去最高を記録した一方、値下げによって営業利益率が1年前から8ポイント近く低下した。決算発表を受けてテスラの株価は一時6%下落している。
アメリカ・マイクロソフトの時価総額が24日、一時3兆ドル(約440兆円)を突破した。アメリカ企業が3兆ドルを超えるのはアップルに続き2社目。マイクロソフトの時価総額は2019年に1兆ドル、2021年に2兆ドルを突破していた。ロシアのウクライナ侵攻で下落する局面もあったが去年の始めから大きく反発した。終値では3兆ドルを割り込んだ。株式市場ではマイクロソフトのAI事業への期待感が高まり、今月30日の決算発表に注目が集まる。
ハンガリー・オルバン首相は24日、Xに「スウェーデンのNATO加盟を支持する」と投稿し、議会に対して批准に向けた手続きを速やかに終えるよう求めるとしている。NATO加盟には全加盟国の承認が必要で、23日にトルコ議会が承認したことを受け、最後のハンガリーの対応が注目されていた。スウェーデンが32カ国目の加盟国になる。
UAW・フェイン会長は24日、年次会合で11月のアメリカ大統領選挙でUAWはバイデン大統領を支持することを表明した。バイデン大統領は演説で「米国内の製造業回帰と労働者を支えていくことを強調した。UAWは激戦州のミシガン州で影響力が強く、支持獲得が大統領選の勝敗を左右する可能性が指摘されている。
中国人民銀行の潘総裁は、金融機関から強制的に預金を預かる比率を示す預金準備率を2月5日から0.5%引き下げる金融緩和措置を発表した。引き下げは5カ月ぶりで、約21兆円の資金を資金を市場に供給し、株価下落などで冷え込んでいる景気を下支えする狙いだとみられる。
能登半島地震の被害を受け、TXNチャリティ募金では義援金を受け付けている。口座番号は(普)5701216、口座名はTXNチャリティ募金令和6年能登半島地震。
「モーサテ」の次回予告。