- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 平出真有 中原みなみ 古旗笑佳 肖敏捷 深谷幸司
オープニング映像。
ダウ、ナスダック、S&P500を伝えた。
AIを用いた投資戦略で知られる中国の資産運用会社・ハイフライヤーのトップが2023年に創立したとされる中国企業DeepSeekが、大規模言語モデルV3と対話型AIのアプリを開発(ChatGPTなどと同じ)。米国では27日、アップルのアップストアで無料ダウンロード数1位。旧型の半導体を使いながらもオープンAIやメタの製品を上回る性能を発揮。先週には次世代のR1モデルも公開し、オープンAIの最新モデルの性能に匹敵。ウォール街が動揺。これまでAIへの期待から相場をリードしてきたエヌビディアなどの大型ハイテク株、半導体株が急落。AIバブル崩壊を危ぶむ声も。
DeepSeekショックでナスダックが大幅に下落してるが相場について、岡三証券NY・荻原裕司氏は、DeepSeekが高性能なAIを非常に低コストで開発したことを受けて、これまでのような巨額投資は必要なくなるのではとの見方につながり、エヌビディアが一時18%安、ブロードコムも19%安、マイクロンテクノロジーも14%安となるなど半導体銘柄が軒並み値下がりした。これを受け、ハイテク株が多いS&P500とナスダックは共に大幅下落。また、AIの電力需要が後退するとの見方も出て、ビストラコープなど電力株も軟調な動きとなってる。一方、リスク回避の動きから、ヘルスケアや生活必需品セクターには買いが入り、ニューヨークダウは上昇してる。今日は一時的に調整したものの、半導体銘柄は長期的には底堅いのでは。DeepSeekのAIの開発費用は600万ドル以下とメタの10分の1程度。半導体の輸入に制限がある中、低コストで高性能なAIを開発したことで、アメリカのAIの優位性が失われるとの懸念にもつながった。中国という競争相手に打ち勝つため、アメリカでもさらなる投資が促進され、エヌビディア株は押し目買いのチャンスになるとの見方もある。マイクロソフト・ナデラCEOは「ジェボンズのパラドックス」に陥る可能性を指摘した。AIの利用機会が増え、半導体需要も高まるとの見方もできる。楽観的なシナリオが意識されるとともに株式市場は落ち着きと取り戻すとみていると解説した。
為替、金利、商品を伝えた。
トランプ大統領が示唆しているメキシコとカナダへの25%の関税について、宣言通り早ければ2月1日から発動する可能性が高まっているが、関税を課したうえで協議の考え。コロンビアへの25%関税は、その後、移民送還で合意したことを受け撤回した。政府高官は、トランプ大統領は関税を意向に沿わない国々への懲罰としても有効と考えている、と指摘。(ウォール・ストリート・ジャーナル)
ドイツのIfo経済研究所が発表した1月の景況感指数は、85.1と前の月から0.4ポイント上昇し、市場予想を上回った。現状を示す指数の上昇が寄与した。一方、先行きを示す期待指数は、3か月続けて悪化した。Ifo・フュースト所長は「企業は引き続き先行きに悲観的だ」と指摘してる。
ゲスト、AIS CAPITAL・肖敏捷氏、マーケット・リスク・アドバイザリー・深谷幸司氏を紹介。中国のDeepSeekによる「DeepSeekショック」が起きている。深谷氏は、マーケットのメインシナリオの前提を根底から揺るがすようなニュース。アメリカの経済が独り勝ち、米中対立の中で中国が劣勢だったり、関税引き上げに中国経済の悪影響懸念、トランプ政権の巨額AI投資でさらなる米国の優勢拡大が前提としてイメージされていたが、揺らいだ。割高と言われていたアメリカのハイテク株へのショック、投資リターンの回収への懸念など、アメリカ経済への楽観の後退だったり、ドルの先高観の後退だったり、不透明感、リスク回避の急速な台頭につながったり、マーケット、為替では投機的な円売りといろいろなマーケットへの余波が大きい。トランプ大統領が対中強硬策に出る可能性も高まってしまったのではと解説した。米国金利は大幅低下、円高、ドル安、株安、ソフトバンクグループの「ADR(米国預託証券)」も一時10%を超えて下落してる。中国でDeepSeekは有名な企業だったのかについて、肖氏は本社は、中国・杭州でアリババの本社のところ。スピリッツ的にはインターネットとか、ジャック・マーさんとか、アメリカのインターフェースをキャッチアップしていくような伝統みたいな、人材の層。頭脳がすごいなどと解説した。
為替の値動きを伝えた。
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- 東京外国為替市場
ドル円予想レンジは153.70円~155円。「きのう米国株の先物が急落し円が急騰した。きょうも各市場は荒れ模様になりそうで円高に振れやすい状況」と話す。先週までは「市場の楽観・円安」だった。「トランプ大統領就任後の初動、完全引き上げに対する警戒感が強かったがすぐには署名しないため安心感が回復。欧州への懸念が緩和した。ユーロ高ドル安になりドルインデックスが一時110ポイント近辺まで上がったが107ポイント台ヘ下落した」。半導体関連で一気にリスク回避の動きが出ている。「ドル円相場が下落しなかったのはリスク先行、米株高に伴うユーロ高円安かドル安円高の勢いを帳消したところがあったかと思う。株価急落で円が急騰した」などと話す。今後もユーロ安円高は続くのか。「先週のユーロ高円安は過度な欧州懸念だったり、リスク回避の調整にすぎない。ユーロ円相場は円安に振りすぎている面もある」などと話した。
各国の10年国債の値を伝えた。
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- 日本10年国債
世界の株価の値動きを伝えた。
みずほ証券の三浦豊さんの日経平均予想レンジは3万8700円~3万9300円。三浦さんは「昨年1月~3月は日経平均の上昇が目立っていまして、今年は昨年と逆の動きの出遅れ感が目立ちます。日経平均・ナスダックは動きの方向がほぼ同じで、中長期的に日本株の出遅れる動きは続くのではないかと見ています。今後は米国株はドル円にらみで乱高下し、来月14日の2月SQに向け、裁定解消売りで、昨年10月以降のレンジ下限の3万8000円を伺う可能性もありますが、米国株安や円高が進むと3万8000円割れの可能性があります。ナスダックや半導体数がさらに下落し、FOMCで利下げなどがあると米国株の反発も予想されます。3万8000円近くから価格を分散した押し目買いスタンスが有効ではないでしょうか」などと話した。
国内投資の拡大を目指す官民合同の会合が、総理官邸で開かれ、経団連・十倉会長は国内の民間設備投資額を2040年度に200兆円とする新たな目標を示した。2023年度実績は102兆円弱だったので、倍増させることになる。これに対し石破総理大臣は賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現のためには「積極的な国内投資の拡大が極めて重要だ」と強調した。
衛星データを使い、漏水リスクの高い水道管を特定するサービスなどを展開する天地人は、自社で衛星を開発し、2027年までに打ち上げると発表した。衛星には高解像度で撮影ができる赤外線カメラを搭載し、地表面温度を従来よりも正確に観測することで調査の精度を向上させる。
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- 天地人
日本:24年12月企業向けサービス価格指数、中国:休場・春節休暇(~2月4日)、米国:FOMC、決算ボーイング・GM・ロッキードマーティン・スターバックス、など。
肖さんは「春節は、中国人にとっては一番大事なお祭りなので思い切り消費しようという雰囲気です。ここ最近、中国では個人消費はあまり良くないです。今回、今日から1週間の大型連休の中で皆さんどれぐらい消費していくか、経済活動に反映していくと思います」、深谷さんは「消費者信頼感指数は底堅く推移していて、株価が堅調に推移してきたことも心的なプラス要因にはなっていたのかもしれないです。トランプ誕生で景気期待はあるが、ただ一方でインフレ懸念はちょっと強まりやすいというところ。利下げ慎重姿勢を強めているFRBにとって、インフレがなお鈍化基調にあるという認識を支えてくれれば、利下げ後押し要因になるかもしれないですね」などと話した。
全国の天気予報を伝えた。
岡三証券NYの荻原裕司さんは「27日、中国のAI開発企業ディープシークは、アメリカのアプリストアで一時首位となった。ディープシークだけでなく、アリババが開発するモデルを含め、中国発のAIモデルが世界中で多くの支持を集めています。その理由は、ディープシークなどの中国製AIの多くは、誰でも自由に利用や改良ができるオープンソースで提供していることだと考えられます。資金などに限りがある開発者や研究者にとってもありがたい存在といえ、需要が強くAIの民主化に一役買っています。影響はありますが、アメリカのAI開発市場を支配するものではないと思います。複雑な処理についてはアメリカの大手AI開発企業が優位だと想定され、中国がAI開発でアメリカとの差を縮める中、アメリカではAI開発においてリードしなくてはならないという意識が、政府だけではなく民間企業の間でも高まっています。今後もAIの開発競争は継続すると考えています」などと話した。
為替などの値動きを伝えた。