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イングランドのダラムは趣のある古い街並みが続く小都市。5万人ほどが暮らしている。敵からの攻撃を阻むために街を流れる川が利用された。大きく蛇行した川に囲まれた丘にダラム城と大聖堂が作られた。ダラム城は幾度となく増改築を繰り返し、様々な時代の記憶が刻み込まれている。かつて晩餐館が開かれた大広間は今、学生たちの憩いの場になっている。200年近い歴史があるダラム大学はイギリスの名門校。学生たちが使っている17世紀に増築された階段は右に傾いている。
もともと城で暮らしていたのは司教たち。学食として使われている大広間には歴代のダラム司教たちの肖像画が飾られている。歴代の司教たちは自分の代になると城を改装し、自らの紋章を掲げてきた。ダラム城は周辺地域一帯を支配したダラム司教の力を今に伝えることなどから世界遺産に登録された。1837年、教育の充実を重視していた教会は城を大学に提供した。北側にある天守が学生寮になっている。2週間に開かれるフォーマルディナーはテーブルマナーと社交性を学ぶ習わし。
ダラム城と大聖堂は11世紀末~12世紀初頭にかけて建築された。ダラム城で暮らした司教たちはすぐ近くに建てられた大聖堂で祈りを捧げた。荘厳な石造りの建物は11世紀後半、イングランドで教会の力が強まった時代の最高傑作とも称されている。
大聖堂の黒い柱に使われる石はダラム地方でしか採取できない貴重な天然の石。石は大聖堂の横を流れる川の30キロ上流フロスタリーから運ばれてきた。3億年以上前、ここは温暖な海だった。そこで育まれていたサンゴなどの化石が黒い石灰岩に多く含まれているため不思議な模様が生まれた。有機物を含むことで黒くなった石灰岩が神の権威を象徴するのにふさわしいと考えられた。
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- ダラム城と大聖堂フロスタリー(イギリス)
神の栄光を称える大聖堂には天に向かい立ち上がる広い空間が求められた。その実現に欠かせなかったのが天井でクロスする装飾のようなもの。天井を支える重要な骨組みで、時代を先取りした画期的な技術だった。後のヨーロッパの聖堂建築に多大な影響を与えたことなどから、ダラム大聖堂は世界遺産に登録された。
夜のダラム城で大勢の学生たちが地下に向かった。かつて食料を貯蔵していた倉庫をバーに改装し、学生たちの手で運営されている。ダラム城と大聖堂は900年以上経った今も色褪せていない。
「世界遺産」の次回予告。
「ベスコングルメ」の番組宣伝。
