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衆議院予算委員会の質疑の模様を衆議院第1委員室から中継。
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自由民主党無所属の会 山下貴司の「アメリカとの関税交渉」「ガソリン税暫定税率廃止問題」についての質問。「アメリカとの関税交渉」は国際的に見れば日本がスタンダードを示した形、総理に今回の日米合意の意義を聞いた。石破総理は「今合意には農産品を含め日本側の関税を引き下げることを含まれておらず。関税よりも投資と話し最大限に生かし協力することで共に技術などを合わせウィンウィンの関係を実現するため一致してあたった。合意よりも実行のが難しい、引き続き皆さまのお力添えをお願い申し上げる」とした。山下氏は日経新聞が合意の論点をまとめたものを紹介、文書がないことへの損得、合意内容の説明に違いが残ることについて紹介、文書しなかったことについて問うた。赤澤大臣は「石破総理とトランプ大統領の首脳会談や閣僚間の議論などを重ね両国の国益に資する合意ができたと考える。共同文書の作成はしておらずこれまでのベトナム・EUなどとの間でも同様の状況との認識。指摘のあった文書作成のメリットは理解しているが現時点ではこうした判断。今後重要なのは双方が合意で盛り上がっている部分の着実履行に務めること、政府としては履行をするための措置を求めていく」などと答えた。また詳細を求められ「ゴールデン・インダストリアル・パートナーシップと名付け提案した。米側は今般の合意では投資を通じて経済安全保障上は日米が利益を得られるようなサプライチェーンを米国に構築していく、そのために日本貿易保険などが最大5500億円規模の出資・融資の提供を可能にしている。今後の案件次第だが民間主導の部分もあるので言えないが直近でのJBIC出資残高は出融資残高の9%、自身の発言はこれを念頭に置いたもの。」などとした。
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自由民主党山下貴司は「日米関税合意」について日本の農業が犠牲になっていないことを国民に説明すべきとした。小泉大臣は「指摘の農業が犠牲になっているような交渉であれば赤澤大臣と和やかに話をしている場合ではない。有言実行していただいたと捉えている。新たな米流入はなく、ミニマムアクセス米枠内で対応など安心して頂きたい」などとした。山下氏は今回の合意は長年の外交を担ってきた与党の外交の成果と考えているとした。
「ガソリン税暫定税率廃止問題」暫定税率は1~1.5兆円規模の財源で年度途中での廃止はジレンマである。与野党6党の合意文書について今年中の早い時期に実施したのは総理の指示かと聞くと総理は「総裁として指示した」とした。半年前の3党合意で反対したのはなぜかと加藤財務大臣に問うた。加藤財大臣は「6月20日衆議院財務委員会で政府として反対意見を申し上げた。ガソリン価格大幅低下で流通など混乱が生じる恐れがあるなどといった指摘の課題があり決行までの時間が短いことから業界団体からの懸念などが示されていた。」などと話した。山下氏は民主党の野田佳彦財務大臣はマニュフェストで暫定税率廃止を掲げ検討したが名前を変え事実上維持したが責任与党としてはこれを繰り返せない、合意に基づいて暫定税率廃止に向け自民党総裁としても検討を続けてほしいとした。
「暫定税率」廃止など財源が必要だが山下氏は「外国為替資金特別会計」を提案した。日本外貨準備高は中国を除いてG7で突出、最新でも1.3兆ドルで約194兆円、令和6年度の決算では2兆円が留保されている。外為特会余剰金の一般会計繰入ルールがあるため一般会計に入れることをしていない。常用金は一般会計に組み入れることを検討してほしいとした。財務大臣は「外為特会は指摘の通り資産が外貨で持っていて、為替介入では政府が政府短期特権を発効し原資として介入している。為替と金利のリスクを持っているので踏まえた対応が求められている。民主党時代のルールは基本的な考え方で実際の運用には3割にこだわらなかった。リスク・時々の財政事情など引き続き対応していく」などとした。
立憲民主党・無所属・野田佳彦氏の質疑。野田氏は「石破政権に対して国民はノーという意思表示をしたという風に思う」などと述べた。企業・団体献金について野田氏は「私と総理で膝つき合わせて協議して合意をしていくそういう気はないか。落とし所を協議していかないか」などと述べた。石破総理は「そのようにさせていただきたい」などと述べた。
ガソリン税について野田氏は「有効な物価高対策だと確信している。早期に年内に成立をさせるということを確約していただけないか」などと述べた。石破総理は「実施できるよう努めていきたい。ガソリンが下がった良かったねで終わる話ではない」などと述べた。 野田氏は「課題解決のために死にもの狂いで知恵を出し合いましょうということを党内で徹底していただきたい」などと述べた。 石破総理は「互いにそうあるべきもの」などと述べた。
日米関税合意について野田氏は「極めて厄介な交渉だと思う。国難ともいうべき交渉だった。合意したはずなのに大統領署名がすぐされないのはおかしい」などと述べた。赤澤氏は「ピンチをチャンスに変えていきたい。共同文書を作ろうとしたらいつまで経っても関税引き下げてもらえないことを一番恐れている」などと述べた。野田氏は「文書も作らなかったらどんどん拡大解釈をして日本はぼられ続けるんじゃないか」などと述べた。石破総理は「合意をするよりも実行に移すほうがより難しい。文書を作ることによって関税の引き下げが遅れるということが一番恐れている。何が一番国益にしするか考えた結果、合意文書は作らないと申している」などと述べた。
自由貿易について野田氏は「大通商戦略をもつべきではないか。能動的に動いたらどうか」などと述べた。石破総理は「WTOを中心とした貿易のルールは今後もあるべきだと思っているがWTOの改革というものも議論していかなければならない」などと述べた。
米関税措置について野田氏は「自動車に次いでアメリカに対する輸出額が多いのは魚介類。個別の業種・品目を洗い出して実体経済に影響が出ないような経済対策を早期に講ずるべき」などと述べた。石破総理は「言われてからやるのではなくPUSH型で態勢を構築する」などと述べた。
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物価高対策について野田氏は「猛暑のインフレが加速する中で給付金も必要だと思う。自民党は公約した給付金を実現しようとするか、食卓応援給付金のようなものを考えるのか」などと述べた。石破総理は「選挙の時に公約したことが十分にご理解いただけたと思っていない」などと述べた。野田氏は「減税についても給付付き税額控除についても真剣に協議をする検討可能性はあるか」などと尋ねた。石破総理は「問題点があります以上ということにはしない。いかにして国民の社会保障を構築していくかを合わせて議論させていただき解を見出したい」などと述べた。
戦後80年について野田氏は「過去の歴史に向き合うことをしなければいけないんじゃないか。戦争の記憶が風化してきているんじゃないかという発言や行動が多すぎる。なんらかの総理のコメントは出すべきだと思う」などと述べた。石破総理は「風化しない努力は必要だと思っている」などと述べた。野田氏は「続投するなら本人がやり遂げたいことをやるべき」などと述べた。
立憲民主党・無所属渡辺創による質疑。渡辺は、平成23年7月の衆議院予算委員会で、石破総理は、参院選で敗北した民主党の菅直人総理大臣に対し、参議院は政権選択の選挙ではないが、菅民主党政権の是非を主権者たる国民に問うた、それが参院選の意義だったと強調し、政権を正せというのが選挙結果であり、主権者たる国民の選択なんだなどと主張したとし、一連の発言を覚えているか質問した。石破総理は、当然記憶している、当時は自民党政調会長だった、発言に責任を持つのは当然だなどと話した。渡辺は、当時の菅政権と今の石破政権は、参院選における国民の評価で窮地に追い込まれている点では似ている、衆議院での多数がないという点では、石破政権のほうが厳しいと言えるかもしれない、石破総理は、今回の選挙で、このような選挙結果になった理由をどのように考えているかなどと質問した。石破総理は、各選挙区や比例において、仔細に分析する必要がある、多くの党が出現し、それぞれが支持を集めたという結果でもある、党として、期限を区切って、次に繋がる分析をしていかなければならないなどと話した。渡辺は、政治と金の問題、裏金問題の影響もあったのではないか、前回の衆院選では国民の怒りの結果が示されたのにもかかわらず、通常国会では、政治資金に関する政治改革にも結論を出せなかった、裏金問題の整理が不十分だというのが政権与党への評価に影響したのではないかなどとし、石破総理の考えを質した。石破総理は、結果として、十分に理解を得られなかったということは認めるなどと話した。渡辺は、自民党で石破総理の退陣を求めている人々の中には、裏金問題での責任を問われた人も少なくないようだ、こういう状況が国民の目にどう映っているか、自民党執行部の責任も含めて、党の選挙総括が重要になる、石破総理は、自民党総裁として、裏金問題への対応や政治改革に関する国会での対応が不十分だったか否かについて検証・評価し、選挙総括につなげていく考えはあるのかなどと質問した。石破総理は、不公正や不公平があってはならず、公開性を高めなくていけないが、同時に、政党が公権力に依存しすぎる、資金を持った者が有利になることもあってはならない、自民党として答えを出さなければならないなどと話した。
渡辺は、物価高対策について、参院選で、石破総理が公約として主張した現金給付は、選挙結果を受けて実施されようとしているのか、もう諦めてやらないのかなどと質問した。。石破総理は、各党との議論を経て判断することになる、他の手段でも目的を達成できるなら、選択肢になる、今後、夏休み返上で、公開で議論を行っていきたいなどと話した。渡辺は、補正予算が早く必要であり、議論する環境づくりが重要になる。石破総理の答弁は、臨時国会までどうなっているかわからないから、自分では何も言えないというように聞こえるかもしれない、石破総理がやりたいことがあるならば、そこに向けての道筋を示すべきだなどと話した。石破総理は、減税含めての補正予算について、各党の議論も含めて、必要であれば補正予算を組む、夏休みを返上しても、詰めた議論を行い、その結果を受けて判断したいなどと話した。
トランプ関税について、渡辺は、相互関税をめぐっては、新たな税率の適用日が大統領令によってわかったが、自動車関税をめぐってはアメリカ側から何の言及もないまま、適用時期もわからない状況、関係産業の混乱は続き、影響額は膨らんでいる、赤沢大臣が手柄を喧伝しているかのように見える姿を公共の電波でさらしているのは違和感がある、トランプ関税問題は解決していないなどと指摘した。また、渡辺は、日本政府の説明と、アメリカのファクトシートに大きな食い違いがある、国民に対する説明責任という意味では十分とは言えないのが現状だなどとし、石破総理の見解を質した。石破総理は、都度、誠意をもって説明はしてきたが、交渉事では公表できないこともある、交渉全体が毀損しないようにあ必要な説明は今後とも行っていくなどと話した。
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渡辺は、防衛装備品について、石破総理は、防衛装備品を交渉カードに使うことには慎重だという姿勢を示していた、今回の合意に伴うアメリカのファクトシートには、年間数十億ドルにのぼる米国防衛装備品の追加購入がある、なぜ、この内容がアメリカのファクトシートにあり、日本の説明にはないのか、合意しているのかしていないのかなどと石破総理に質問した。石破総理は、今回の交渉において、防衛装備品を交渉カードにはしていないし、議論には上がっていない、アメリカのファクトシートにあることが合意としての成果物であるということではないなどと話した。渡辺は、自民党の木原稔前防衛大臣は、6月、防衛力整備計画の前倒し改定に言及し、目標を達成するために手段は縛られないと発言した、同時期に、日米間で、防衛費をGDPの3.5%まで引き上げを求められたという報道もあった、今回の年間数十億ドルにのぼるアメリカの防衛装備品の追加購入と連動するという見方もある、令和9年度までが対象となっている現行の防衛力整備計画を改定する考えはないのかなどと質問した。石破総理は、アメリカの関税措置に関する日米協議のなかで、日本側ですでに決定している防衛力整備計画などに基づく当面の防衛装備品の購入にかかる考え方について説明した、これを超えて防衛装備品を購入することについて言及したわけではない、防衛力整備計画を改定する考えは持っていないなどと話した。
渡辺は、アメリカ側のファクトシートによると、アメリカ産米輸入枠を即時に75%に拡大するとある、これは合意事項かどうかなどと質問した。赤沢大臣は、MA米の範囲内で、日本国内のコメの需給状況などを勘案しつつ、必要なコメを調達・確保していくという考えであるり、日本米と品質が近く、加工用に適した中粒種の調達を大幅に増やしている、アメリカ側は、こうした日本がすでに実施している取り組みをさらに拡充することにより、結果的にアメリカ産米が増えることになると想定しており、ファクトシートに75%拡大と記述したもの考えるなどと話した。MA米とSBSの総枠規模は変わらないという。渡辺は、今のMA米の枠内で上限を変えずに、アメリカからの輸入量を75%に拡大すれば、現在、合計で40万トンを超えているタイや中国などの輸入量は半減以下となる、実現可能性はあるのか、WTO上の問題はないのかなどと質問した。石破総理は、できる、日本の主権の範囲内で決めることであり、政府内で議論を進めるなどと話した。
日本維新の会・岩谷良平氏の質疑。日米関税合意について岩谷氏は「80兆円の投資は本当に投資なのか。みかじめ料のようなものではないのか。租税特別措置といったような既得権によっていびつな日本の経済構造が背景にあるのではないか。投資というならばリターンがあるはずだが、その保証はどこにあるか」などと述べた。赤澤氏は「相手国の閣僚が言っていることをそのまま鵜呑みにすることは控えていただきたい。我が国の国益にしするものとして合意をしたもの」などと述べた。石破総理は「リスクも度外視してやることは契約の世界でありえる話ではない」などと述べた。岩谷氏は「契約書なしで金を差し出すなんてことはありえない。アメリカに弱点をつかれたと思っている。租税特別措置という既得権を守るかのような不透明な税制が多様な日本の産業の発展を阻害しそこが弱点となって今回の交渉も不利になった認識はないか」などと述べた。石破総理は「やらなければならないのは、もっと内需は拡大できないか、もっと輸出先は多角化できないか、いかにして他国の投資を呼び込むか」などと述べた。
社会保険料について岩谷氏は「今後もどのような態勢になっても社会保障改革は進めていくんだ、合意はいきているんだということを答弁いただきたい」などと述べた。石破総理は「公の党同士の約束はどんな態勢になろうとも守っていくのが当たり前のこと」などと述べた。
副首都について岩谷氏は「世界は多極分散型の都市構造になっている。日本においても首都機能のバックアップは必要。副首都構想をやるべき」などと述べた。石破総理は「首都機能を代替できるものは必要だと思っている」などと述べた。