- 出演者
- 島本真衣 大下容子 松尾由美子 佐々木亮太 林美桜 水越祐一 柳澤秀夫 仁科健吾 能條桃子
移民増加に伴い韓国で過去最多となる外国人労働者。安山市では外国人労働者をいち早く受け入れようと、2008年に外国人住民センターを開設。仕事の相談や日常生活のささいな相談にも応じてくれる住民センターの評判は良く、多くの外国人労働者が安山市に集まるようになったという。現在、市内に住む外国人は9万人を超え、人口の約15%を占めるまでに。なぜ韓国に来たのか。街で働く外国人に話を聞いた。積極的に外国人労働者を受け入れる背景にあるのが、労働力の不足。去年12月に尹政権が「出入国移民管理庁」の新設を柱とした五カ年計画を打ち出すなど、外国人労働者の受け入れが推進される一方で、いま韓国には不法滞在者が43万人いると言われているという。
韓国が移民国家に政策転換か。外国人労働者の受け入れ拡大。ポイント1:国家消滅危機に新たな一手、地方永住へ特別ビザ。ポイント2:外国人材の争奪戦も。日本も受け入れ拡大へ。去年12月、ハンドンフン法相が移民政策を取り入れるかどうかを悩む時期は過ぎた。取り入れなければ国家消滅の運命は避けられないと強い言葉を使って表現した。その背景にあるのが韓国の急激に進む少子高齢化である。2023年の合計特殊出生率は過去最低の0.72。日本は2022年に1.26だった。韓国雇用情報院は3月に、韓国は少子高齢化の影響で4年後から労働力の減少が本格化し、2032年には就業人口が90万人近く不足するとの見通しを発表した。韓国の若者は高学歴化が進んでいて、ホワイトカラーの仕事を目指す人が増加しているため製造業や農業などで労働力不足が深刻化している。朝日新聞デジタルによると、韓国では2004年から雇用許可制を行っていて、韓国政府が働き手を送り出す国と協定を結び、期間を区切って外国人労働者を受け入れる枠組みがある。対象は製造業、建設業、農畜産業、サービス業、漁業などである。雇用許可制の受け入れ枠は2022年には7万人、去年は12万人、今年は16万5000人を予定している。日本の技能実習生の新規入国者数は約18万人である。滞在できるのは最長4年10ヶ月を2回まで、この間に一定の技能を身につけるなど条件を満たせば熟練技能人材の在留資格が得られ、永住権を得る道も開ける。去年秋、韓国政府は「熟練技能人材」の資格要件を大幅に緩和して、枠も拡大した。
韓国ではソウル首都圏に全人口の約半数が集中している。2015年に雇用情報院は、全国228の市郡区のうち80の地域が人口減少により消滅の危機にあるとの調査結果を発表した。朝日新聞によると留学生を想定した地域特化型ビザは政府が指定した人口減少地域に住み、5年間働けば永住許可を申請できる。通常は高度専門人材の資格を取った上で、原則10年働かないと永住許可申請はできない。移民政策を担当する省庁の新設も打ち出しているところである。外国人管理政策は非常に縦割り行政で、例えば人材の需給、管理、監督をするのは雇用労働省、外国人の定着支援は行政安全省、外国人学校政策は教育省となっていて一元化したいということで、去年12月、尹政権は出入国移民管理庁の新設を打ち出した。高安さんは韓国は移民政策に消極的だったが雇用許可性が曲者で帰国しなければならない。移民はさせない政策となっていたが熟練技能ビザや地域特化型ビザを取り入れることで永住の道を与えるものを用意し要件を緩和したとした。能條さんらは日本とかぶるところがあるなどと話した。韓国では家族同伴でも許されているという。永住権にこだわらない人もいるが韓国の大学を勉強しているため韓国で働いたほうが稼ぎもいい。
韓国の在留外国人が右肩上がりで急増している。2022年の韓国の在留外国人は約226万人、総人口比4.4%。日本の在留外国人は2020年10月1日時点で総人口比2.2%。外国人労働者からは待遇について色々な声が出ている。インドネシア出身の人は入社1年近く社長からセクハラを受けた。韓国ビザを剥奪されることを恐れ通報できなかった。ミャンマー出身の人は給料をまともに受け取れないまま4年間、重い荷物を運び続けたとしている。在留外国人が増える中で問題になっているのが非正規滞在者である。雇用許可証や観光ビザで在留資格を持って入国し、期限切れで出国しない人が去年約42万人いた。韓国では外国人による犯罪件数は減少しているが、麻薬犯罪に関しては2018年の673件から、2022年は2120件と3倍になっている。警察関係者は外国人の一部が、つらい労働の代わりにすぐ収入につながる手段を探して、麻薬に手を染めているようだと話す。元々住んでいる韓国の人と外国人の間でトラブルが起きることもある。韓国政府が発表した去年11月の調査結果によると、移民政策に「反対する」60.6%、「同意する」39.4%。地域住民が反発したケースもある。2020年に韓国の大邱市で、イスラム教徒の留学生がモスク建設を計画し、地域住民が猛反発。住民らの抗議がエスカレートして、建設現場の前で豚肉のバーベキューを行って、その後、頭や足を放置したままで帰ったという。反対住民は韓国には豚を供える伝統祭祀があり、豚肉は主食。韓国文化を受け入れられない外国人は帰ればいいとした。留学生は彼らがダメだと言うなら対策を話し合いたい。韓国人はイスラムを知らない。私たちは韓国を知らない。それが問題だと話す。高安さんは1番多いのはビザ免除で多いのは短期目的から不法滞在しているとした。不法滞在が出てしまったことから帰国させる対策をしているという。能條さんは韓国社会の必要性でソウルと他地域の傾向が気になったとした。ソウルにいる人のほうが外国人に対する拒否反応が強い。韓国はここ3回未曾有の危機があり、失業者が増え葛藤がおきた。柳澤さんは仕事の取り合いで考えると仕事はあるが収入に見合った報酬が得られないため競合がおきると解釈していいのかと話した。高安さんは韓国人にとって都合がいいのは不況のときで帰ってほしいがそういうわけにはいかず雇用の数が減るという。
24日に岸田首相が必要不可欠な制度として強調したのが「育成就労制度」の創設である。育成就労制度とは技能実習制度に代わるもので、現在は受け入れ先の変更に制限があり、終了後は帰国するのが基本となっている。一方審議されているこの制度は受け入れ先の変更制度が緩和され、終了後は最長5年の移行を示す制度だという。この制度の創設により政府が目的としている人材の確保が出来るのか注目される。九州産業大学の朝元教授は「受け入れ先進国の台湾やシンガポールなどと比べればまだまだ足りない」などと話した。
外国人労働者受け入れ議論が国会で加速している。岸田首相は「制度を構築し選ばれる国になる」などと話した。政府はこの制度で外国人材を受け入れ、長期の滞在を促すとしている。特に運送業は深刻な人材不足に陥っていて、首都圏物流事業協同組合の宮田理事は「半分以上は外国人の雇用は考えている」などと話した。九州産業大学の朝元名誉教授は「最長で台湾の滞在年数が14年で、法改正によって要件を満たせば永住滞在ができる。まさに争奪戦の時代だ」などと話した。
外国人労働者の現状について各国で争奪戦が繰り広げられる中、日本・韓国・台湾が多くの人を東南アジアから見つけようと画策している。今までの育成就労は技術を覚えた外国人が祖国で活躍してもらおうとしていたものだが、新たに技術を身に着け日本で活躍してもらおうとしているもので、専門家からの私見でも中途半端で二兎追いで崩れる可能性もあるとの声も上がっている。
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エンディング。このあとは「徹子の部屋」。