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- シシド・カフカ
写実水墨画を手掛ける山口英紀さん。今回、その神秘にシシド・カフカが迫る。新宿をテーマにした作品づくりに密着。
オープニング映像。
写実水墨画を手掛ける山口英紀さん。アトリエは千葉県君津市。これから作る作品のタイトルは「往来 -新宿-」。元となるのは山口さんが10年ほど前に撮影したJR新宿駅南口の写真。パソコンで写真をトリミングし、構図を決めて印刷。5mm間隔で格子を作り、シャープペンで和紙に下書き。1日3時間、3日かけて終了。
写実水墨画を手掛ける山口英紀さんの新作「往来 -新宿-」。その制作過程に密着。下書きのあとは墨入れ。薄い墨を少しずつのせ、にじまないよう水分を拭き取りながら描く。この日は3時間の作業で10cm×4cmの部分が完成。1か所につき4回~5回繰り返して形になる。完成は5カ月後。
千葉市にある「ホキ美術館」は写実絵画専門の美術館。展示されている作品のほとんどは油彩で、水墨画はひとつもない。写実水墨画を手掛ける山口英紀さんは唯一無二の存在。日本で水墨画が発展したのは室町時代。描き直しができないのが水墨画の特徴で、写実的ではない抽象的な表現に向いた技法。
写実水墨画を手掛ける山口英紀さんの新作「往来 -新宿-」。最も手間がかかる工程は横断歩道の人並み。薄い墨で濃淡を付けながら描いていく。3時間で8cm×3cmが完成。これに何度も墨を重ねていく。
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- 往来 -新宿-
写実水墨画を手掛ける山口英紀さん。画家のほか、東京都立上野高校で書道の非常勤講師として勤務。20年以上、教師をしながら絵画制作を続けている。水墨画を描いていることを生徒に伝えたことはない。子どもは3人、共働きの妻と火事を分担しながら制作に励んでいる。水墨画に集中できるのは夜明け前の時間帯だけ。
写実水墨画を手掛ける山口英紀さん。高校時代は書道部。きっかけは、書家で水墨画家の榊莫山に憧れたこと。サイン入り画集を今も大切に保管している。筑波大学の芸術専門学群に進学すると、書と篆刻を学んだ。26歳のとき、中国の美術学校へ国費留学。そこで見た細密描写の名品にしびれたという。32歳で描いた「右心房左心室」は東京タワーからの景色を細密に描いた水墨画。これが評価され、以後も作品を発表。得意とするのは都市の風景。
水墨画家・山口英紀さんのアトリエにシシド・カフカがやって来た。作品づくりは複数並行で行っていて、1つ完成するのに2か月~3か月かかるという。作業の助けにするマス目も筆で描く。
水墨画家・山口英紀さんのアトリエにシシド・カフカがやって来た。重要なのは、墨の濃淡を使い分けること。薄いものを重ねていくようにすると良い。
写実水墨画を手掛ける山口英紀さんの新作「往来 -新宿-」。この日描くのは、最難関とされる駅の屋上。排気ダクトなどをぼかして描く。幅広い筆で薄い墨を面で塗り、細い筆で何度も墨を重ねていく。これにより輪郭にグラデーションを生まれる。署名捺印し完成。
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- 往来 -新宿-
写実水墨画を手掛ける山口英紀さんの新作「往来 -新宿-」が完成。縦24.3cm、横40.9cmの水墨画。描かれたのは新宿駅南口の風景。日本橋茅場町ex-chamber museumにて10月11日まで展示。
次回の「新美の巨人たち」の番組宣伝。
「スポーツ リアライブ~SPORTS Real&Live~」の番組宣伝。「プロ野球 劇的展開のドラマ」など。