2025年6月22日放送 7:30 - 8:55 フジテレビ

日曜報道 THE PRIME
【イスラエル・イラン緊迫…米軍参戦は?徹底議論】

出演者
梅津弥英子 橋下徹 松山俊行 宮本真綾 中林美恵子 長尾賢 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。

“トランプ参戦”あるのか? 緊迫の中東情勢

イスラエルとイランの軍事衝突が激しさを増している。13日の核施設への攻撃を機に報復の応酬が続いていて、これまで多数の死者も報告されている。一方、アメリカではトランプ大統領がイランへの攻撃は2週間以内に決断するという考えを示した。松山俊行は、アメリカでは世論が割れている状況だと指摘。2週間の期限を巡ってかなり緊迫した状況になってくる可能性があると説明した。橋下徹はトランプ政権の出口戦略は考えているのか質問。松山は、ハメネイ師を殺害して新しい体制を望むということなら、その青写真は出来ていないと答えた。

(ニュース)
「2週間が限度」トランプ氏“軍事介入”は?

イランへの攻撃に対する大規模な抗議デモで、イスラエルと背後にいるアメリカへの怒りがテヘランの街を覆った。21日、イランは再びイスラエルを攻撃。迎撃による爆発の様子を紹介。イスラエル軍もイラン中部のミサイル保管施設などを空爆。応酬は止まらず、情勢の収束は見通せていない。イランはイスラエルを「聖地を奪った存在」とみなし、長年にわたり武装組織を支援。攻撃は代理勢力を通じて行われてきたが、今や両国が互いの領土を直接攻撃しあう事態に発展。イスラエルのネタニヤフ首相は「彼らは世界の大テロリストだ」などと述べた。イランのアラグチ外相は20日、欧州各国の外相と会談。イスラエルの攻撃を非難しつつも、「侵略が停止され、侵略者が犯した犯罪の責任が問われれば、再び外交を検討する用意がある」などとコメント。軍事介入の是非が問われるアメリカのトランプ大統領は「彼らに期間を与えるが、2週間が限度だ」などと述べた。イランは最後のカードとして、日本向けの原油の大半が通るホルムズ海峡の封鎖を示唆。

“トランプ参戦”あるのか? 緊迫の中東情勢/“トランプ参戦”か? イラン攻撃への思惑/“濃縮ウラン”めぐり…イスラエル・イラン緊迫/“トランプ参戦”か?狙いは“イランの核施設”/イラン攻撃への世論は/「軍事介入」の確率は…/“MAGA派”は分裂?/「真の終結」へ強硬姿勢

早稲田大学教授の中林美恵子、アメリカハドソン研究所研究員の長尾賢が挨拶。イスラエルとイランの衝突が続く中、アメリカはどう動くのか。トランプ大統領の発言と軍事介入の可能性について整理する。海外メディアはいずれもアメリカが軍事介入を検討していると分析する中、イスラエルはイランの核関連施設などへの攻撃を実施。イスラエル側はイランが濃縮ウランの製造を再開していると主張しており、IAEAもイランが核兵器9発分の濃縮ウランを貯蔵していると分析。これについてイラン側は原子力発電などの平和利用に用いると主張している。トランプ氏は山岳地帯の地下に存在する各施設を新型の地中貫通爆弾「GBU-57」を用いて攻撃することを検討しており、これを搭載可能なB-2戦略爆撃機が米軍基地を離陸したことも明らかとなっている。米国内ではイランに対する軍事攻撃に否定的な声が多いが、トランプ支持派はイランへの攻撃を主張する声が支配的な状況となっている。

キーワード
GBU-57

これらに対し中林は「アメリカ・ファースト」を掲げるMAGA派がイラク戦争を初めとする中東への関与に伴う苦い経験を持つにも関わらずイランへの攻撃を支持しているのはトランプ氏への忠誠心が大きいと指摘。一方で、岩盤支持層のMAGA派においても支持する意見が60%台に留まっているのはアメリカが中東で経験した泥沼の記憶が未だ極めて大きな影響を与えていると読み解くこともできるとした。これについて橋本はトランプ氏の行動が全て支持される状況はアメリカの民主主義にとって脅威であると指摘。また、イスラエル側の行動に対し中林はガザ地区での非人道的な行為は許容できるものではないとした上で、イランが支援するハマスによる奇襲攻撃があったことは動かない事実であると指摘。これに加えてイランの核開発疑惑などがイスラエルの攻撃が国内の支持を得ている要因となっているとした。

「イラン核施設すべて攻撃」イスラエルの本気度は/「国際法違反」イランが非難 イスラエルの正当性は/“トランプ参戦”か? イスラエル・イラン緊迫

ネタニヤフ首相は「(アメリカの支援がなくとも)我々にはイランの核施設を全て攻撃する能力がある」と発言した。長尾賢は「我々は核抑止と考えるとアメリカとソ連のイメージがある。イランは大きな国でイスラエルは小さな国。両方で核兵器を撃つとこの世からイスラエルは消えるが、イランは消えない。抑止が成立しなくて、基本的にイスラエルはイランに対して持たせないというのが彼らの核戦略になる。徹底的にやるとこまでやると思う」などと述べた。イスラエルは「イランはここ数か月で濃縮ウランを兵器化するための一歩を踏み出した」と主張している。イラン側は「国際法違反だ」と強く非難している。橋下徹は「国際法を持ち出したらどっちもどっちだと思う」と指摘した。G7での合意では西側諸国がどちらかというとイスラエルの自衛権を認めるというトーンを強く出している。中林美恵子は「日本とヨーロッパの立ち位置は歴史的な側面も含めて違うというのは明らか」、橋下は「政治的に譲歩しながら妥結を目指してくってことしかない」などとコメントした。長尾は「日本の姿勢は180度G7で転換したと見ている」、「ヨーロッパはイランの核保有を相当懸念している。サウジアラビアなどのアラブ諸国も懸念している、みんな要するに懸念している。イスラエルだけの問題だけじゃなくてみんなそれを望んでいるという状態になっている」、「あんまり他人事のように非難しないほうがいい」、橋下は「ヨーロッパと我々の国は全てにおいて違う」などと述べた。視聴者投票「アメリカがイランを攻撃した場合その行動を理解できる?」に対して理解できるが19%、理解できないが70%、どちらとも言えないが11%。橋下は「極めて冷静に判断していただいてありがたい」、中林は「攻撃がもしうまくいかなかった場合は今よりもずっとひどい状態になる可能性があるということを日本のみなさんはどこかで感じているかもしれない」、「今こそ日本が外交力を発揮する大事な時ではないかとも見える」などとコメントした。

ガソリン価格高騰?“ホルムズ海峡封鎖”は

今から6年前、第1次トランプ政権が核開発を理由に経済制裁を再開したイラン国内では当時、制裁から1年で食料品の価格は約2倍に高騰。暮らしを直撃した制裁は強い反米感情へと繋がっていった。数日後には日本の海運会社が運航するタンカーがホルムズ海峡で襲撃され炎上。当時のトランプ大統領はイランの関与を主張したが、決定的な証拠は示されなかった。世界の原油の4分の1が通るホルムズ海峡。日本のタンカーの8割が通っている。戦況で追い詰められたイラン国内からは再び最終手段をちらつかせる声もある。ホルムズ海峡が封鎖されれば、原油は中東から届かず、ガソリン価格は倍近くに高騰。日本のGDPは3%押し下げるとの試算もある。

ホルムズ海峡「封鎖」も?原油高騰で日本は…/“トランプ参戦”か? イスラエル・イラン緊迫

ホルムズ海峡が封鎖された場合について。原油先物価格は1バレルあたり70ドル前後から約140ドルと倍になる試算が出ている。単純計算によると、レギュラーガソリンの価格が1リットルあたり約330円前後になるおそれがある。日本が輸入する原油の8割以上がホルムズ海峡を通っている。中林美恵子は「イランの状況をみてみるとなかなかこれぞというカードが見当たらない。世界中が恐れることになるホルムズ海峡というのは確かにオプションの一つかもしれない。ただしこれは友好国である中国にまでダメージがいってしまう」、長尾賢は「イランの友好国も含めて巻き添えを食らう。それと、そもそも封鎖できるかどうか」などと指摘した。イランの革命防衛隊の幹部が次々と暗殺されている中でトランプ大統領はハメネイ師の居場所は分かっているということを言い、ハメネイ師の攻撃の可能性まで示唆する発言をしている。長尾は「大混乱を起こしてしまうとそのあと誰が面倒を見るということも含めて困ったことになる」、中林は「トランプ大統領としてもおそらくハメネイ師の体制を全部転換してしまうというところまでは考えていなそう」、橋下は「単に脅威があるだけで踏み切ってしまったら、誰がどう考えているのか心配」などとコメントした。

訂正

先週の放送で自民党の2万円の現金給付案について取り上げたが、その予算規模の試算は石破総理の説明によると正しくは3兆円台半ばだった。

スタジオトーク

中林美恵子と長尾賢はここまで。

大谷の“二刀流”支える「スポーツ医学」最前線

二度目の登板を控える大谷翔平選手。二刀流復活を支えるスポーツ医学の最前線にせまる。2023年以来、663日ぶりの登板。手術からの復活の道のり。

高校球児襲った左肘の激痛

高校野球名門の慶應義塾高校野球部。2年前の夏の甲子園では107年ぶり2度目の優勝。野球部2年の林頼輝さんは全国大会出場した経験も。去年、左肘を痛みが襲った。靭帯断裂との診断。近年、靭帯の断裂や損傷をおこす投手が増加。

大谷が2度受けた“トミー・ジョン手術”とは

大谷翔平も受けたトミージョーン手術。内側側副じん帯再建術。ベースボール&スポーツクリニックの馬見塚尚孝理事長は100人を超える選手にトミージョーン手術をおこなってきた。競技復帰までに10カ月から12カ月ほどかかるいわれていたが、近年は6~8ヶ月になってきている。手術の進化を紹介。

進化するリハビリ&トレーニング方法

多くのプロ野球選手やメジャーリーガーが積極的に行うようになったトミージョーン手術。重要なのが術後のリハビリ。ベースボール&スポーツクリニックの馬見塚尚孝理事長 は「安静にする間に反応時間を高めることが重要」と話す。林さんは年明けの復帰を目指している。

“前例なき手術”46歳まで現役トミー・ジョン

トミージョーン手術は1974年にはじめて行われた。フランクジョーブ博士からじん帯の再建手術を進められたという。術後に164勝、46歳まで現役を続けた。手術を受けた選手はトミージョン。

日本で先駆け“タブーの手術”挑んだ村田兆治

1983年、日本初めてトミージョーン手術を受けたのは村田兆治。執刀医はフランクジョーブ博士。1985年4月、復帰。1989年200勝を達成。

手術から復活でメジャーも挑戦 桑田真澄

1997年4月、マウンド上で膝をついて祈りを捧げたのは読売ジャイアンツの桑田真澄投手。1995年、右肘のじん帯を損傷した。手術から約1年半後、復帰戦を白星で飾ると2ケタ勝利を収めた。2006年にアメリカへの挑戦を表明すると39歳でメジャーデビュー。ヤンキース・松井選手と対戦した。翌年に解雇されたものの、目標にしていた40歳直前まで現役生活を続けた。松坂大輔投手などが手術を行い復活を遂げている。アメリカの論文ではMLBで手術から3年後に82%の投手が競技復帰を果たしているというデータもある。

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早期復帰も賛否の手術「インターナルブレース」

アメリカ・フロリダ州に本社を構える整形外科用医療機器メーカー、アースレックス。人工靭帯はここ数年で野球選手の肘にも使われるようになった。それを用いた手術は「インターナルブレース」法と呼ばれている。この手術の場合、復帰期間は半年から7か月ほど。これまでに50程の症例を担当した光井医師によると、野球選手の肘に人工物を入れることについて賛否が割れているという。はじまったばかりの手術で不具合に関しては断定されていないのが現状だという。しかし、すでにMLBではトミー・ジョン手術で再建した腱の上にインターナルブレースで補強する手術も行われている。

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復帰初戦の影響は…あす今季2度目の登板へ

2023年、2度目の手術に踏み切った大谷。注目を集めた二刀流の復活。最速161キロという球速による肘への負担は。復帰戦を見て馬見塚医師は「投球強度的にはリスクがあるが1回しか投げていないし頻度も低い。全く問題ないと」などと分析した。昨日の練習では次回登板に向けブルペンに入る大谷の姿があった。2戦目の登板予定は明日。

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ベースボール&スポーツクリニック大谷翔平
“二刀流”復活 大谷翔平を支えたスポーツ医学

「トミー・ジョン手術」について。日本では健康保険が利用できるため、自己負担額は10~20万円。高額療養費制度などを活用すればさらに安くなる可能性もある。橋下氏は「高校生たちにはこの手術を受けなくても済むような形で野球のルールややり方を考えてほしい。でも最後は医療技術で乗り越えられるというのは心強いですね」などと話した。

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トミー・ジョン手術大谷翔平
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