2024年8月28日放送 22:00 - 22:45 NHK総合

歴史探偵
光る君へコラボスペシャル2 源氏物語

出演者
渡邊佐和子 佐藤二朗 河合敦 柄本佑 塩野瑛久 
(オープニング)
今回は...

番組と大河ドラマ「光る君へ」がコラボレーション。藤原道長を演じる柄本佑、一条天皇を演じる塩野瑛久がゲストとして登場。

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一条天皇大河ドラマ 光る君へ藤原道長
(歴史探偵)
スタジオトーク

柄本佑は藤原道長を好演するなか、「これ以上に偉い役って今後ないと思う」と語った。塩野瑛久は一条天皇を演じていて、7歳で即位し、25年に渡って統治した。「光る君へ」では主人公のまひろ(後の紫式部)が源氏物語の執筆を開始した。番組でも源氏物語にスポットを当てる。

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歴史探偵×光る君へ コラボスペシャル2

千葉・銚子市の圓福寺には鎌倉時代初期につくられた源氏物語の「幻」の写本が所蔵されている。平安時代、1枚の和紙をいくつかに分割し、製本された。物語の創作は仏教上、嘘をつく罪と考えられ、和歌、漢詩と比べて劣位だったという。和紙づくりには膨大な時間と労力を要し、長方形よりもコスパのいい正方形で本が作られたと考えられる。番組の調査の結果、源氏物語を作るのに507枚の和紙が使われたと推計。だが、紫式部の日記を紐解くと、清書するまでに下書き、推敲を重ねたといい、書き損じもあったと考慮すると、2000枚以上は必要だったとされる。

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圓福寺源氏物語紫式部銚子市(千葉)

平安時代、朝廷が運営していた紙屋院で紙がつくられた。役人が公文書を書くのに使ったため、大河ドラマで時代考証を務める倉本一宏氏は「紫式部が個人的に手に入れたということはない」と話す。また、市場で売られてすらいなかった。紫式部が大量の和紙を手に入れるとするなら、藤原道長が有力候補。国宝に指定されている「御堂関白記」は26年にわたる道長の日記で、十分な和紙を入手できたことを示している。倉本氏は「源氏物語は最初から道長の援助があって書き始めた」、「どれだけ増えても紙はやってくる自信があったから、書き始められた」と推理する。道長は娘の彰子を一条天皇の后にし、天皇が足繁く通うよう、紫式部に源氏物語を執筆させたという。

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道長の娘、彰子が一条天皇の后になった同日、定子が一条天皇との間に皇子を設ける。紫式部が彰子に仕えたのは1006年頃で、2年後に彰子は皇子を出産する。一般的には紫式部は夫に先立たれ、悲しい心を慰めるために源氏物語の執筆をスタート。評判が道長の耳に入り、彰子の女房に抜擢されたとされている。河合敦氏は源氏物語の執筆にどれだけの和紙が必要だったのかという視点からの調査は斬新で、道長の依頼があって執筆を始めたというのは腑に落ちるという。

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歴史探偵×光る君へ コラボスペシャル2

古代日本の文字を研究する鈴木景二教授は「漢字は意味を表していますが、かなになると意味が消滅し、純粋な音だけの文字ができる」などと話す。ひらがなでは日常会話、心の機微をそのまま表現でき、「源氏物語」もひらがなで執筆された。また、紫式部は宮中で実際におきた権力闘争を物語に取り入れている。主人公である光源氏と同じく、一条天皇も皇位継承問題を抱え、最終的に道長の孫を皇太子とすることを決断。源氏物語では光源氏は皇位争いに敗れ、右大臣の孫が皇太子となった。

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スタジオトーク

紫式部が実際に起きた権力争いを取り入れた源氏物語を一条天皇は読むなか、批判的な内容に気分を害しつつも、読む手が止まらない描写がドラマで描かれている。佐藤二朗は「エゴサに近い」と表現。柄本佑は藤原道長は事前に内容をチェックしていたはずと推測した。

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歴史探偵×光る君へ コラボスペシャル2

京都市考古資料館には海外製の陶磁器が展示されていて、平安時代の遺跡から発掘された。有力貴族、皇族は唐物を手に入れるため、民間交易を行っていた。藤原道長は太宰府、商人たちとの交易を管理する立場にあり、唐物を献上されたと考えられるという。紫式部日記を紐解くと、一条天皇のために豪華本を製作したといい、色とりどりの紙を使ったという。文様を刷って装飾が施された唐紙もあったといい、夜の灯りのもとでは雲母の輝きが唐紙の美しさを際立たせる。

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スタジオトーク

一条天皇のために藤原道長が財力を駆使して色とりどりの紙、唐紙で作られたと考えられる源氏物語が用意され、塩野瑛久、柄本佑は感嘆した。また、源氏物語の第1部に着目すると、光源氏が栄華を得るまでの物語、光源氏が様々な女性と恋愛する短編に分かれる。第2部は栄華に陰りが生じ、第3部では若い貴公子が主役となる。番組では源氏物語の「蛍」に注目し、柄本は「聞いても聞き流せないことがある」という一文にまひろの執筆に対する思いを感じ取った。

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(エンディング)
次回予告

「歴史探偵」の次回予告。

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