- 出演者
- 竹内香苗 伊集院光
オープニング映像。
今日のテーマは「選択お助けビジネス」。情報摂取に関する意識と行動調査では、「情報が多すぎると判断を間違えやすい」と回答した人が76.7%と最も高くなっている。入山章栄は「課題は情報が多すぎることで、多すぎるため信じられなくなっている」などと話した。
ウェブサイト「mybest」では様々な商品の比較を行っている。枕の場合72商品を取り扱っている。フィット感・耳の圧迫感のなさなど6項目を検証している。5点満点で採点しランキングにしている。この他、炊飯器・空気清浄機などあらゆるジャンルを比較している。
比較サイト「mybest」を運営するマイベストでは、社員たちがランニング用バックパックの比較検証を行っていた。1商品につき時速8キロで2分間走る。その後使い心地を評価。これをすべての商品で行う。これを進めるのは“ガイド”と呼ばれる専門的な知識をもつ社員。マイベストはガイドを積極的に中途採用している。会社の一角には商品が所狭しと置かれたスペースがある。これらは全て検証のために購入した商品。毎月約2000商品を自社購入し検証、毎月の購入金額は平均1000万円以上。2016年の設立以来、創業2年目で売上高約8億円、2022年度には約38億円と拡大している。主な収入源はECサイトから得られるアフィリエイト収入。ランキング下位につけたメーカーとトラブルになることもあるという。社長・吉川徹氏は「この会社の強みは、労働集約的に集めた一次データ。これを核としてメーカーのコンサルなどをやってもいいと思う」と語っている。
マイベストのサービスについて入山章栄は「タイムパフォーマンスを意識するようになっていかに短い時間で信頼できる情報を得られるか。ポイントは信頼性。透明性が重要になってくる。フェアであることをお客も分かってきているからマイベストを信頼している。マイベストのいいところは相対評価で全体に順番をつける」などと話した。労働集約的に集めた一次データについて入山は「デジタル社会で我々が見ているデータのほとんどが二次データで加工されたもの。一番信用できるのは一次データ。このビジネスはこれからもっと伸びると思う」と話した。
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在宅メインで英会話教室のスタッフとして働く風間さんは、子育てをしながら家事も行い、忙しい日々を送っている。風間さんは、「エアークローゼット」という普段着のレンタルサービスを利用している。利用者はまず、複数のコーディネートの中から好きな写真を何枚か選択したり、「言われて嬉しい印象」など服選びの参考となる50の質問に答える。この回答などを元にスタイリストが選んだ洋服が届くという仕組みだ。風間さんが利用する月1万800円のレギュラーコースは、3着の洋服が届いて気に入らないものは何度でも交換可能である。
洋服のレンタルを展開するのが「エアークローゼット」だ。会社で保有する洋服は50万着に及ぶ。その服の中から1人1人に合う洋服を選んでいくが、まずは客の事前アンケートを元にAIを独自のシステムでアイテムを絞り込む。そこからプロのスタイリストが客の好みやライフスタイルを考慮しながら、ベストなコーディネートを選んでいく。2015年に日本で初めて普段着のサブスク型ファッションレンタルを開始し、ここ5年の売上高は2.4倍以上と好調だ。創業した天沼社長は全くファッションのバックグラウンドはなく、新卒でIT戦略系のコンサルティングファームに就職して、仕事の価値観も近い仲間2人に声をかけた。3人とも「IT」や「仕組み化」などが得意分野だという。創業当時は、「普段着のレンタルは成功しない」と周りは否定的だった。一番の課題は、膨大な洋服の管理だ。レンタルでは使用回数によって1店1点状態が異なるため、100着を100個のIDで管理しなくてはならない。そこでITが得意な天沼さんたちがとった方法が「非接触のRFIDタグ」だ。ふつうのタグと一緒につけられた「RFIDタグ」の中に入っているチップには、これまでのレンタル期間など個別の情報が入っている。「RFIDタグ」の特徴は、電波などを用いてチップから情報を読み取れることだ。交通系ICカードなどにも使われている技術だ。これにより、大量の洋服もそれぞれのレンタルされた期間などが瞬時にわかり、普段着のレンタルが可能になった。
伊集院さんは「自分の思うおしゃれな人は、自分のおしゃれやコーディネートに自信がある人だと思う。面倒くさいとなってくると、その人はおしゃれな人ではない。そこの労力はかけたくなくておしゃれだと思われたい人である。」などと話す。エアークローゼットの天沼社長は「人がだんだん忙しくなっている中でモノを探したり、モノを選んだりしたいが、その時間がない人がたくさんいる。そういう人の時間の価値を高めたいというところが出発点だった。お客様の90%以上が働く女性で、子どもを持つママさんが半数以上で、ほとんどの方が時間がない。自分のファッションがおざなりになってしまったりという方に、日々の時間の使い方を変えなくても新しいファッションに出会えるサービスが出来たらファッションがより楽しくなると考えてファッションのレンタルサービスを考え始めた。これまでのファッション・アパレル業界は大量生産をして大量消費・大量廃棄をしていた。その業界の姿勢がサステナビリティの流れの中で見直しが求められる。洋服をシェアしていくこと全体最適ができるのではないか」などと話した。伊集院さんは、「おしゃれしたいときにあそこは頼りになるちう代名詞になったら、そこからはすごそうですね」と聞くと、天沼社長は「スタイリストの選んだ服を見たときには、これは自分では選ばないなという服が届くが、それを着てみると自分に合っていて周りからの評判もよかったちう客がいる。すると、そのアイテムを購入したり、次にショッピングに出かけられたときに買い物の幅が広がることがあり、そうすると自身のおしゃれが楽しめるようになっていくと客が話していた。」などと話す。AIはサポートで、1着1着のアイテムはお客さんの要望や前回レンタル時の声を入力できるフィードバックの機能があり、それを参照したスタイリストが1点1点すべてパーソナライズして選んでいるという。社長の説明を聞いて、伊集院さんは「オシャレ心はあるが、時間とお金がそのオシャレ心を発揮させてくれな人のためのサービスだ。エアークローゼットという名前が表すように、大きな押入れスペースなどが必要なくなって、例えば竹内香苗のママ友に褒められたときに、エアークローゼットで選んでもらっているという言葉が世の中を歩き出した時に、環境にも良いし、win✕win✕win✕winに周り始めそうだ」などと話した。
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入山さんは「とってもおもしろかった。選択肢が多すぎる時代だから、選択疲れをしているということがあった。今回の2つのサービスは、選択の質を上げている。マイベストの方は、いろんなものを選んで比べるということも出来るし、ランキング1位のものをぱっと買うことも出来る。エアークローゼットの方は、こういう選択肢もあるということをスタイリストが提供してくれる、自分で気づかなかったコーディネートを見つけてくれる。そして、両方ともアナログな部分が入っている。」などと話した。伊集院さんは「難しい選択のお手伝いまで行く、そして最後にどう判断するかは自分だ。そのバランス1つで世の中をすごい良くしてくれることがあるかなと思った」などと話した。
伊集院さんは、「自分がオシャレじゃないことに関してコンプレックスがあるから入り口は意地悪なところから始まったが、天沼社長は誠心誠意ちゃんと説明してくれて、その御礼に新しいビジネスを考えたんだ。キングサイズを扱った方がいい。ぼくの家のタンスの肥やしになっているものは、再び痩せれば着れるかもしれない服だ。自分が10キロ太った時に、同じデザインの10キロ大きい服を借りれば、無駄にならない。」などと話した。