2026年1月30日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

首都圏情報 ネタドリ!
“東電原発”再稼働 事故15年に問われるもの

出演者
首藤奈知子 
(オープニング)
“東電原発”再稼働 事故15年に問われるもの

再び、原発で作られた電力が首都圏へ。先週、東京電力柏崎刈羽原発が再稼働。安全は確保されているのか。対策の最前線を取材。福島第一原発の事故から15年。福島の住民の思いは。

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オープニング

オープニング映像。

“東電原発”再稼働 事故15年に問われるもの
スタジオトーク

柏崎刈羽原発は、新潟県にある。ここで発電した電力は地元ではなく首都圏に供給される。21日に6号機が再稼働したが不具合で約29時間後に原子炉を停止した。政府はエネルギーの安定供給などを目的に、原子力を最大限活用する方針に転換しているが、この間原発に対する世論も変化している。原発運転再開の賛否を聞いたところ、2012年3月では賛成が17%、反対が29時間後に39%。去年12月に新潟県の花角知事が柏崎刈羽原発の再稼働を容認する意向を示したことを受け、原発の再稼働の賛否を聞いたところ、賛成38%、反対が17%。質問が違うため単純は比較はできないが、賛成と反対の割合が大きく変わる結果となっている。

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“東電原発”再稼働 事故15年に問われるもの

去年10月、柏崎刈羽原発にカメラが入った。行われていたのは電源の復旧訓練。作業員約30人がケーブルを運ぶ手順を確認していた。2011年3月、福島第一原発は高さ13mの津波に襲われほぼすべての電源を喪失。3つの原子炉がメルトダウンし、大量の放射性 物質が放出された。柏崎刈羽原発の稲垣武之所長は、スムーズにできるか、この訓練は極めて重要になりますので、などと挨拶。5年前に就任した稲垣さんは、福島第一原発の事故では当時の吉田昌郎所長とともに最も過酷だった初期対応に当たった一人。 稲垣さんは復旧班長を務めていた。2011年3月、稲垣さんには苦い経験が。ほぼすべての電源を失い、原子炉などの測定機器が使えなくなった。稲垣さんは電源復旧をいち早く進めたいと原子炉建屋の近くに部下を送った。そして、3号機の原子炉建屋が爆発。複数の作業員が負傷した。当時現場で爆発に巻き込まれた杉本祐樹さんは、「線量計をむねにつけていたがそれがアラームを鳴らし始めて」「建屋のカベが崩れて鉄骨が曲がって蒸気がブワーッと上がっていくのが見えて体がガタガタ震えて涙が止まらない状況」などと当時を説明した。 稲垣さんは「強い後悔の念 自責の念にかられた」と明かした。

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事故の後、柏崎刈羽原発で東京電力が一兆円以上かけて進めてきたのが設備の抜本的な見直し。電源を多重化し、電源がなくても動く冷却装置を新たに導入した。こうした設備面の安全については2017年に原子力規制委員会の審査に合格している。その一方で大きな課題として残されているのが人の対応力。緊急時に対処できるのか、経験不足が懸念されている。電源復旧などを担う若手の社員が増えるとともに、6号機7号機の約6割がこの原発で運転経験がない。この日所長が参加して緊急時の対応訓練が行われた。稲垣さんが特に重視していたのが情報共有が確実に行われているか。福島第一原発事故では情報共有が出来なかったことが対応の遅れを招いた。気づいたときには1号機のメルトダウンがすでに進んでいたと見られている。柏崎刈羽原発では現場からの報告をパソコン上に逐一表示できるシステムを整備したうえで、幹部からの指示の確認を徹底することにしていた。ところが、確認の返事が遅れる場面も。そして先週21日再稼働。福島第一原発の事故の教訓は受け継がれているのか、今も問われ続けている。

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スタジオトーク

原子力規制委員会の伴信彦さんらがスタジオに登場。伴信彦は柏崎刈羽原発が再稼働直後に不具合で原子炉を停止させることになったことについて、たぶん何をやってるんだ、大丈夫なのかと思っておられる方が多いのかもしれないといい、一方で少しでもおかしなことがあれば立ち止まって慎重に進めていこうという姿勢も見られるのでそれ自体は良いことだと受け止めているとした。科学文化部の國友真理子は、柏崎刈羽原発では外部からの侵入を検知する複数の設備の故障がが見つかるなど、テロ対策上の不祥事が相次ぎ、2021年から事実上の運転禁止命令が出され、県内全域の県民に行った意識調査でも、東京電力が運転をすることは心配だ、という質問にそうおもう、どちらかといえばそう思うと答えた人が69%に上っていると説明。伴信彦は、東京電力には福島第一原発の廃炉作業をしっかり進めていくという使命があるといい、そのためにはどうしても資金が必要になるので、柏崎刈羽が動くのは東京電力にとっても非常に重要な意味を持っているなどと語った。

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“東電原発”再稼働 事故15年に問われるもの

事故が起きたときに避難できるのかを懸念している住民の一人、新潟・刈羽村の長橋さよ子さんは、柏崎刈羽原発から約4キロのところに住んでいて、重大な事故が起きた場合はすぐに批判しなくてはならない。福島第一原発の事故直後は、避難する車で大渋滞が発生した。さらに病院の入院患者や介護を必要とする人たちが避難中に亡くなった。その教訓などを元に国と新潟県が取りまとめた緊急時の避難計画では、県北部に高速道路や国道を使って避難することになっている。長橋さんが不安に思っているのは雪の影響。4年前の冬、長橋さんが住む地域は大雪で大渋滞が発生。普段は車で10分ほどの場所に行くのに、2時間ほどかかったこともあった。事故のリスクの一方で地域が交付金など原発の恩恵を受けている面も感じるという長橋さん。原発の再稼働に対しては「福島のことを考えるともし原発の事故が起きたことを考えると、簡単に賛成することは出来ない 賛成でもあり反対でもありということ」だと複雑な思いがあるという。

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事故から15年の福島。原発事故の影響は15年経った今も続いている。福島第一原発が立地する大熊町の住民、土屋繁男さんと妻・カホルさん。土屋さんたちは去年、避難先から帰還。今年、事故後初めて、ふるさとで新年を迎えた。事故前に1100人いた住民のうち帰還したのは332人(去年12月末時点)。土屋さんは原発の警備員として働いていて、、事故当日も勤務し深刻な状況を目の当たりにした。元々土屋さんが住んでいた場所は、立ち入りが厳しく制限されていて、中間貯蔵施設になっている。一度原発事故が起きた時、地域がどうなるのか。何年立っても立ち返らなくては行けない現実が福島にはある。

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大熊町(福島)福島第一原子力発電所
スタジオトーク

伴信彦は、なにかこれさえやっておけば大丈夫みたいなゴールデンルールがあるといいが、残念ながらないといい、求めようとすると防災神話になってしまうと指摘。一方で、中部電力が浜岡原発の地震の想定を過小評価した疑いがあることがわかった。中部電力が過小評価した疑いがあるのは基準地震動というもので、原発事故の教訓を元に安全が最優先されるということで作られた国の審査事態を揺るがしかねない事態だと言えるという。國友真理子は今後の課題について、現在全国には33機の原発があって、そのうち再稼働したのは15機。今後老朽化して数は減少していく見込み。核のごみの最終処分場の目処も立っていないなどと説明した。伴信彦は、福島の事故は決して終わっていない、そしてあの事故を忘れることは出来ない、それでも尚、原子力を利用するという選択を少なくとも現時点ではしているから社会全体の問題だと思う、等と話していた。

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