- 出演者
- 弘中綾香 入山章栄 須知高匡
運転士不足によるバスの減便が住民の生活に大きな影響を及ぼし始めている。今夜はバス減便問題の解消に挑戦するスタートアップ「Zip Infrastructure」共同代表の須知高匡さんを取材する。次世代ロープウェー「Zipper」とは!?
オープニング映像。
運転業・建設業・医師など残業時間の上限が規制され、人手不足やサービス供給に影響が出た2024年問題。残業代が減ることで給料も減ってしまい、2030年にはバス運転士の数が3.6万人足りなくなるとされる。今回はバスの減便問題解消に挑戦するスタートアップ「Zip Infrastructure」共同代表の須知高匡さんを招いてお話を伺う。
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全国的にバスの本数が減っている。2022年以降は都営バスでも一部の区間で減便が始まった。運転士が不足しているので資金を援助してもバスを運転する人がいないという。少子高齢化も重なりバス運転士が減少しており、さらなる路線バスの減便が予想される。
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バスの減便問題を解消すると期待されているのが「Zipper」。Zip Infrastructureが開発した自走型次世代ロープウェイでアジア各国からも注目されているという。福島県南相馬市に全長約200mの試験線がある。ロープウェイは出発点と目的地がロープで結ばれ、モーターでロープを引っ張りゴンドラを動かすが、Zipperはモーターで自動走行が可能。ロープウェイとモノレールの両方のワイヤーを走行できるため、直線部分はコストが安いロープウェイの技術を使い、カーブ部分はモノレールの技術を使うハイブリッド型。レールとワイヤーの接合構造は特許技術となっている。建設費用はモノレールの約5分の1で、自由自在な路線設計ができる。地下鉄は1kmで約400億円かかるが、Zipperは1kmで約15億円。座席は6席、立つ人6人で12人乗り。1人当たりの面積はエレベーターの2倍あるという。ロープが2本あるので、風速30mまで運行でき、揺れが少なく静か。公道の上の空間を有効利用することで、バスの減便問題を解消できると須知さんは考えている。公道なら軌道法で対応できるので、現状の法体系で可能だという。
宮城県富谷市は人口約5万人。子育て世代に人気のベッドタウンだが、県内で唯一、鉄道がない市。仙台まで行ける最寄り駅は市の中心地から約10km離れており、通勤・通学は自家用車か路線バスのため、朝のラッシュ時は駅に向かう道路は大渋滞。運転士不足の影響で路線バスが減便され、普段使いしづらいとの声も聞かれた。5年に1度行われる住民調査では、泉中央駅までの交通利便性の確保が要望の第1位となっている。地下鉄の延伸費は約350~400億円かかるが、Zipparは費用が安く済み、用地買収が必要ない。自動運転のため運転士不足解消も期待されている。泉中央駅から富谷市・明石台地区まで全長約3.5kmのロープウェイ構想を検討中だという。Zipparは12秒に1台を動かすことができる。
須知さんは「Zippar」の運営をバス会社に任せるので、バス会社にもメリットがあると語った。
バスは自動走行の実験が進められているが、悪天候の場合など実現可能性は難しい。また自動車の自動運転が実現すると道路が渋滞するため、補完物としてZipparに優位性があるという。
須知さんは乗り物が大好きで、構造を学ぶため慶應義塾大学・理工学部に進学。地上と衛星をケーブルでつなぎ人や物を宇宙まで運ぶ構想「宇宙エレベーター」の技術がZipparの原点になったという。2018年にZip Infrastructureを起業し、Zipparの模型が完成。これをプレゼンして得た資金で2020年に1人用モデルが完成し、2021年に現在のデザインが完成したという。
大事にしていることを質問された須知さんは「辞めないことが重要」と答えた。
