- 出演者
- 池谷亨 林修 藤井由依 山根良顕(アンガールズ) 高橋克実 若月佑美
昼間は暑く大変な今、夜の時間を楽しめるスポットが増えている。今回は、夜に稼ぐ人たちを紹介する。
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- 港区観光協会
1号店開店から3年で全国に急拡大しているのが、夜ドーナツ専門店「黒墨商店」。営業は、午後8時から12時まで。油で揚げない焼きドーナツが特徴。12種類あり、値段は1個450円。ドリンクをつけると、1050円。関東では、埼玉県所沢市や千葉県成田市などに店舗がある。フランチャイズの依頼が増えていて、全国に26店舗を展開している。黒墨商店の柳田社長は、22歳で1号店を北九州にオープン。夜だけ営業する理由のひとつは、ライバルが少ない時間だから。この日は仙台で、オープンを控える新店舗の打ち合わせ。やって来たのは、住宅街。暗い場所に出店して目立たせることも戦略のひとつ。駅前から離れているから、家賃も安く済むという。全国の黒墨商店の平均家賃は、月約5万円。1号店は、資金がなく、家賃月4万円の物件で開業した。所沢店のフランチャイズオーナーは、約270万円で開業し、家賃は6万円だという。1日4時間しか営業せず、限定感を演出することで、SNSで話題になりやすいという。ドーナツは、複数個買う人が多いことに加え、ドリンクの上にドーナツをのせた写真をアピールすることでドリンクも一緒に購入してもらい、客の平均単価が伸びたという。
若月は、「締めパフェ」という言葉が流行り、お酒の後に、ラーメンではなく、スイーツで締めるという流れができた、夜パフェには行ったことがあるなどと話した。夜ドーナツの「黒墨商店」は、クッキー専門店を仙台に新たに出店するという。
神奈川・横浜市の国道沿いに深夜の行列店がある。午前4時から営業のラーメン店「どんとこい家」はとんこつ醤油の「ラーメン」が人気で値段は800円。元々は一般店のように普通の時間に営業していたが思うように集客できず売上がどん底まで落ちた時に午前4時オープンで昼閉店する店に行き着き、営業時間変更で売上は2倍に増えた。夜勤明けや学生、国道沿いでトラック運転手の利用も多いという。
夜だけ営業が増えている背景について池谷亨さんは「月刊食堂の編集長に聞いたところ、キッカケの1つはコロナで時間に対する考え方が変わった。昼間じゃなくてもいい、朝でも夜でもいいという考えで夜にデザートとか考え方の選択肢が増えた」などと話した。
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夜に稼ぐ人たちを紹介。東京・文京区江戸川橋にある今年3月オープンの「夜の寄り道カフェ」は営業午後8時からで手作りパスタなどが人気となっている。昼間は別の人が別店をしているため夜だけ間借りして営業している。主人の王さんは本業はIT系の会社で働いていて副業OKのため就業後に飲食店をしているという。週1日だけの間借りで家賃は月2万7500円で道具などそのまま使用可能で初期投資約10万円でオープンした。夜の間借りビジネスには牛丼の吉野家が関係しているという。
夜だけ間借りして副業して開いたカフェは初期投資約10万円でオープンできた。牛丼でおなじみの吉野家が関係している。吉野家HDシェアレストランでは営業時間外に店舗を貸したい人と借りたい人をつなげるマッチングサービスを行っている。これから開業したい人がブランディングのために間借りで開業する人が多い一方で副業で間借りでバーやカフェを開く人がコロナ以降増えているという。
高橋さんは「まさか吉野家さんが、発想がすごい」などと話し山根さんは「あの家賃で喫茶山根開きたいと思う、チャレンジしたい人いるんじゃないかなと思う」と話した。林修さんは「どんな営業形態でも24時間以外空いている時間があるのでうまく使いたい人がいれば合理的、トライアルとしてやってみるのもいい経験になる」などと話した。
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千葉県市川市にある、夕方5時から店が開く文具店「ぷんぷく堂」。主人の櫻井さんは本業の傍ら、夜の文房具店を始めた。特にこだわっているのはレトロな鉛筆。気軽に使ってもらおうと1本110円で販売している。会社帰りに遠方から来る人も多いという。売り上げの目処がたち、今では文具店一本でやっている。店のオリジナルグッズも販売。オリジナルグッズの売り上げだけで月100万円以上を売り上げるという。更に催事にも出展している。
夜だけの文具店について。林修は「文房具って熱烈なファンがいて、文具専門の雑誌ってけっこうでてる」などと話した。
夜だけ営業はどんな店がウケるか。高橋さんは「蕎麦屋。ちょっと遅くまでやってるところがいいな」、若月さんは「お花屋さんですね。気付いた時にお花を買いたいと思っても結構早く終わっちゃってて」などと話した。林修はナイトウエディングを提案。「それほどでもない人の結婚式で1日取られるのは痛い。仕事帰りにパッと終われば」などと話した。東京タワーにほど近い「The Place of Tokyo」では夜にスタートする結婚式を実施中だということ。
ナイトタイムエコノミーとは夜間の経済活動のこと。夜の活動を通して消費を拡大させようというもの。ナイトタイムエコノミーの成功例として、長野・阿智村の天空の楽園ナイトツアー。標高1400mまで上がり星空を眺める。阿智村は星の観測に最も適した場所として環境省に認定され、それを機に星空を売りにしたツアーを開始。人口約6000人の村に毎年約15万人の観光客が訪れている。ナイトタイムエコノミーに経済界も注目。先日もセミナーが開かれ、夜の経済のさらなる可能性を探っていた。そもそもナイトタイムエコノミーはインバウンドが増えることで注目されるようになった。ナイトタイム充実度1位の都市はロンドン。ヨーロッパは観光客向けの夜のエンタメが充実していると言われている。そこで日本でも夜間の観光資源を有効活用できるのではと考えている。市場規模は日本政策投資銀行試算で15.3兆円(2021年)。
茨城・水戸市の観光協会が推すナイトタイムエコノミーがスナック。水戸の繁華街・大工町にある昔ながらのスナック。コロナでかなり減ったが、今でも約100軒が営業中。観光協会では水戸のスナックを観光客向けの新たな夜のエンタメスポットとして売り出し中。今年の春には「はしご de スナック in 大工町」を開催。行きたいスナック2軒をはしごするイベントで、ドリンク・おつまみ付きで8000円だった。水戸は東京から特急で1時間20分ほど。梅の名所として知られる偕楽園などがあるが、東京から比較的近いため日帰り客が多いという。そこで観光協会は水戸の夜をアピールしている。その一つがスナック。宿泊客を増やす起爆剤として特に期待を寄せている。話を聞くと、イベントをきっかけに観光客に加え、新たな客層が増えたという。
TVerの案内。
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水戸市の観光協会が売出中なのがスナック。繁華街の大工町には約100軒のスナックがある。名物ママのいる店が銀次郎。店を切り盛りするのがぎんこママで年齢は非公開。観光協会の効果か千葉や群馬などから客が来るようになったという。店の魅力の1つがママと娘の作る日替わり料理で飲み放題、食べ放題で5000円。
観光協会が力を入れてスナックツアーを組むというのはなかなかのもんなどと高橋克実はコメント。飛び込みで行くより安全な感じがするなどとも話した。スナックというのは名前は知っていてもなかなか行く機会がないし、でも経験として行ってみたいし行ったら楽しいだろうから(この取り組みが)いいなどと若月佑美は話した。
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ナイトタイムエコノミーで宿泊客アップを狙うのは水戸市だけではない。東京から約1時間半のところにある群馬県安中市の取り組みを紹介。夜7時、多くの人がランタンを持って森の中へ。到着したのは線路。廃線になった線路を夜に歩くツアーが開催されている。トンネル内ではプロジェクションマッピングがみられる。夜の森に神秘的な光景が広がる。主催する安中市観光機構によると、もともと昼の廃線ウォークをやっていたが、夜の観光客を増やそうと2024年にナイトツアーを開始したという。昼は鉄道マニアや山歩きが好きな人が多いが、夜はカップルが多いという。夜の森と廃線でまちおこし。年間約2500人が参加するという。
富士急ハイランドが行う料金0円のナイトタイムエコノミーとは。フジヤマ オープンエア シアターは日替わりで映画を上映するが入場料、鑑賞料無料。グループ企業が運営する周辺ホテルの宿泊客を増やしたい考えだという。
林先生はやり尽くしていて発展の余地がないと思っていたがそうでもない。空間的にも時間的にも空いているところを見つけたら何がハマるのかという発想をもつと今までになかったビジネスが展開しよりいいものができる。まず空いているところを見つけるのが出発点かもしれないとまとめた。