- 出演者
- 池谷亨 林修 藤井由依 相島一之 バービー 阿部なつき
今夜は、インフレ時代儲ける手段はしゃべりSP。進化する実演販売に、大注目ライブコマース。1番売れるのは朝6時?その技を見ていく。
最初にやって来たのは、生活雑貨専門店「渋谷ロフト」。中では実演販売が行われていた。売っていたのは折り畳み傘、ロフトには折り畳み傘だけで約850種類もある。折り畳み傘は1本2000円台から1万円超まであるが、実演販売中の商品は4950円と少し高め。この傘の売りは抜群の撥水力、ポップでも主張しているが陳列しているだけでは魅力が伝わらない。それを実演販売で打破しようという。売れっ子実演販売士のラショーモン亀山さんが所属するのは、プロの実演販売士17人を要するコパ・コーポレーション。2020年に東証マザーズに上場した注目の企業。物を売るプロのおしゃべり術、まずは視覚的なインパクトで引き付ける。元々ポテンシャルの高い商品のため、その機能が伝わると飛ぶように売れていく。ラショーモン亀山さんはロフトでの実演販売で2日間で260本以上、約100万円以上売り上げているという。この日は日傘も販売していたが、強みである軽さを表現するために身近なスマホと比較することでアピールしていた。商品の魅力が届いているため、迷った人は買っていくとのこと。
スタジオでも実演販売が巧みだと手を伸ばしやすいという話題になった。また昔は圧が強いイメージがあったが、今は上手く泳がされていると知ったとのコメントが上がっていた。実際に実演販売で売る商品は、メーカーや店から頼まれる物もあれば、最近はメーカーと共同で商品開発も行うこともあるとのこと。
実演販売士が使う業界用語を紹介。「空卓を打つ」は、お客に自ら話しかけるのではなく、独り言のように目の前にお客がいない状態から実演販売を始めること。「陣寄せ」は、遠巻きに見ている客に商品を見せるなど気を惹かせて近寄らせる方法とのこと。営業職は”その場の空気を読め”と言われるが、実演販売は”空気は自分がつくる”ものだと言う。
東京ソラマチに実演販売の店「デモカウ」がある。並ぶのはコパ・コーポレーションが商品開発している商品ばかり。店では毎日実演販売が行われており、この日立っていたのは若手実演販売士のレンジャー野末さん。野末さんは劇団員として活動しつつ、生活のため実演販売士を始めたと言う。この店は実演販売士の育成の場にもなっていて、次世代のスターを生み出すことが目的の1つになっている。実演販売歴1年のレンジャー野末さんが、1日で1番売った金額は5~6万円。まだまだこれからだと話した。
役者の副業として実演販売士をやる野末さん。スタジオでは、表現者としての腕を磨くことにも繋がると、この副業にも一層意味が生じるとのコメントが上がっていた。
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コパ・コーポレーションではHPで実際に実演販売士を募集しているとのこと。想定年収は、ベテランになると1000万円。実際は、1000万円以上稼ぐ人もいるとのこと。さらに、実演販売士は芸人からの応募が多いと言う。
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実演販売士の気になるネーミング。独特なその”源氏名”は、なぜその名前なのかと気を引き名前の由来を話すことで”掴み”として距離を縮めるためにつけているとのこと。社長が指示する場合もあれば、本人からの申告がある場合もあると言う。ラショーモン亀山さんは、オーディションに着物で現れ芥川龍之介に似ていたことと、語学堪能なことから”世界に羽ばたく”意味も込めて黒澤映画「羅生門」から名付けられたと言う。
実演販売士の気になるネーミングについて、印象に残りやすいことが必要という締めくくりとなった。また、実演販売で大事なことは「家に帰ってやってみよう」と思ってもらうことで、実際に家で商品の効果を体験したいと思わせることで、家で使用した結果をそれをSNSで発信するところまで読んでいるとのことだった。
大阪のとある会社の一角で行われていたのは、テレビ通販にも見えるが全く別物のライブコマース。視聴者はリアルタイムでやりとりが可能。画面をタップするだけでそこから商品を購入することもできる。さらに配信しているのは朝6時、主婦や出勤前の人が準備時間に「ながら見」する時間帯として人気だという。この日は5分で334着販売し、これだけで売上230万円となった。今年6月TikTok Shopがサービス開始されたことで、ライブコマース市場は急速に拡大。「ぞうねこちゃんねる」はスタートアップ企業の「セレスト」が運営する人気チャンネルだが、1回の配信視聴者数は最大3万8000人超え。メインのライブコマーサーは、会社の共同創業者でもあるKanaさん。コマーサー歴9年目でカリスマ的存在。この日のライブ配信は4人体制、商品を売るコマーサー、企画担当のディレクター、商品管理を行うアシスタントディレクター2人で運営している。
スタジオでは、中国ではすでにライブコマース文化がすごいが、日本に浸透するのか疑問だった。VTRを見て日本でもこんなにも売れるんだと驚いたというコメントが上がっていた。大手企業も参入し始め「ニトリ」では若手中心の専門チームを結成し週に4~5回、自社のSNSなどで生配信を行う「ニトリLIVE」をやっている。また、ユニクロも社員自ら配信し商品をアピールしているとのこと。バービーも実際に、自らプロデュースした商品でライブコマースで配信したことがあると話した。
ぞうねこちゃんねるでは朝6時頃からライブコマースしていて、カーゴパンツの後に「KANPAI POTATO」を紹介した。「至福の逸品 卵かけご飯の醤油」など数百円を商品をプレゼンしたり、送料無料を打ち出すことで、購入体験のハードルを下げているという。
ジムのインストラクターをしている和田環さんはほぼ毎日、ぞうねこちゃんねるを視聴している。
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この番組はTVerで配信。
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和田環さんは数ヶ月前からライブコマースにハマっていて、「ぞうねこちゃんねる」の熱心な視聴者。投稿したコメントが読まれると嬉しく、友人と買い物をしているような感覚だといい、グラノーラやアイスなど多くの商品を購入していた。番組の取材を受けた日、和田さんは「麻婆豆腐の素 鶏白湯味」を購入。
ぞうねこチャンネルは約2時間のライブを終え、アパレル13品、食品5品を販売。売上は386万円にのぼった。
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相島一之はライブコマースの仕組みに驚き、調味料好きのバービーは卵かけご飯専用の醤油に興味を抱いたという。林修は実演販売業界、ライブコマースについて知り、どのような伝え方をすることで、どの消費者層に購入を惹起させるのか、今後研究が進むと思ったという。
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