- 出演者
- 宮根誠司 藤本万梨乃 金子恵美 石戸諭
夏の甲子園に出場していた広島県の広陵高校野球部が、部員の暴力問題に揺れている。7日に旭川志峯を破り1回戦を突破したが、今きょう午後校長が会見を開き「2回戦の出場を辞退する」と異例の発表をした。春のセンバツで3回の全国制覇、夏も4回の準優勝を果たした高校野球界の名門で何が起きたのか。広陵高校によると今年1月、当時2年生の部員4人が1年生1人の胸や頬をたたく暴力行為を行ったという。学校側はこの事案を公表していなかったが、SNS上で拡散。学校側は今月6日に暴力事案を認め、2月に日本高校野球連盟へ報告し厳重注意を受けていたことを明らかにした。しかしSNS上ではさらに別の暴行があったと拡散し、生徒が登下校で誹謗中傷を受ける、寮で爆破予告があるなどの混乱が生じていた。野球部員は何も知らされないまま、出場辞退を伝えられたという。
学歴詐称疑惑に揺れる静岡県伊東市の田久保真紀市長は、騒動が続く中、市最大の祭り「按針祭」の式典に姿を見せた。おととい卒業証書の提出期限を迎えたが市長は再び拒否し、議長は「百条委員会、市議会、市民の軽視」と怒りを顕にしていた。按針祭を前に、市役所には田久保市長への脅迫が相次いでいた。今後の展開について、伊東市議会の青木敬博副議長は「百条委員会の結果をもって刑事告発することは確実。議会が始まれば不信任決議案を出したい」などと語った。一方の市長はSNSで、拒み続けていた百条委員会への出頭を示唆した。
激しい雨に見舞われている、お盆の日本列島。福岡県では昨夜から夕方までに線状降水帯が計6回発生し、山口県でも発生。大雨の影響で山陽新幹線が広島と博多駅の間で運転見合わせとなり、博多駅は大混乱となった。
オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。
福岡県の博多駅から中継でリポート。山陽新幹線は大雨のため広島と博多駅の間で運転見合わせていたが再開の見通しがたたず、JR西日本きょうの運転を取りやめると決定した。博多駅では現在も混乱が続いている。山陽新幹線は明日も始発から運転見合わせや遅れが発生する見込みだという。駅にいる人からは、ホテルに空きがなくネットカフェも予約が取れないなどの声が聞かれた。
山口県下関市から中継でリポート。現在も雨は降り続いている。高速道路が大雨で通行止めになっているからか、国道2号線では大渋滞が起きている。下関市では24時間雨量が360mmを超え、観測史上1位の降雨量があった。山口県では今後もさらなる大雨に対する警戒が必要。
梅雨最盛期のような気圧配置となっていて、前線が大雨の原因となっている。現在、福岡県南部から大分県西部にかけて線状降水帯が発生している。大雨時の注意点と避難方法を紹介した。夜に避難する時は傘をささず、杖代わりにして足元の見えない穴などを確認するとよい。避難が難しい場合はより高い場所に移動し、崖からできるだけ離れること。
鎌倉にあるスターバックスの一角に、ある漫画のキャラクターがひっそりと飾られている。永遠の5歳児「フクちゃん」は国民的4コマ漫画の主人公で、このカフェは作者の横山隆一宅跡にあった。戦前戦後を通じて多くの日本人を楽しませた横山のペン先にも、戦争の影が忍び寄っていた。日常を描いた4コマ漫画に戦時下という異質な日常を滑り込ませ、やがて軍のプロパガンダにも筆を染めていった。20歳で徴兵された砂本三郎は、スケッチブックに理不尽な戦地の様子や戦友たちの記憶を描いていた。
1980年代に放送されたテレビアニメ「フクちゃん」の原作者は、昭和の新聞で35年にわたり4コマ漫画を描き続けた横山隆一。楽しくてイタズラ好きなフクちゃんは、横山そのものだったという。横山が26歳の時に、東京朝日新聞で初連載のチャンスが舞い込んだ。開始当初は「江戸ッ子 健ちゃん」という4コマ漫画で、主人公は気の弱い男の子だった。しかし翌年に日中戦争が開戦し、国全体が「戦うことが正義」だと信じる時代になっていった。次第に気の弱い主人公は嫌われ、代わりに自由奔放な脇役として登場していたフクちゃんの人気が出始めたという。
その頃21歳となっていた砂本三郎は、一兵卒として日中戦争へ徴兵されていた。砂本のスケッチブックは新兵としての自画像から始まり、厳しい訓練の様子など生々しい130枚が残されていた。
砂本三郎が描いた130枚に及ぶリアルな“戦場スケッチ”は、全て記憶だけで描いたものだという。砂本は戦後28年を経たある日、復員後勤めていた会社の碁会所で突然脳出血で倒れた。一命を取り留めた砂本は、なぜかそこから毎日のように写経や絵を描き始めたという。砂本の息子の弘行さんは、戦争体験をほとんどしゃべらなかった父が膨大なスケッチを残していたことに衝撃を受けたという。そこにはガリガリにやせ細った自画像や、戦地の惨状が描かれていた。中には狂気が横行する戦場で、懸命に正気を保とうとする自身の姿もあった。
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砂本三郎が参加した宜昌作戦は、後に戦線を広げ補給と兵力を疲弊させる見えない負債となった。
太平洋戦争1カ月前には、人気者だった「フクちゃん」も軍部に目をつけられた。横山隆一は軍から呼び出されてカンヅメとなり、南方作戦用の紙芝居の絵を描かされたという。家へ帰ることを許された次の日、真珠湾攻撃が起こり太平洋戦争が始まった。その日の4コマ漫画「フクちゃん」では、日本中が開戦に熱狂する様を淡々と表現した。横山は戦意高揚を目的としたアニメ映画「フクちゃんの潜水艦」など、3本の映画製作に参加した。軍への協力を拒めなかった背景に、政府による厳しい言論統制があったと専門家は推測する。さらに横山は陸軍報道班員として、ジャワ島に派遣されることになる。
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漫画と戦争の歴史を研究する大東文化大学のR・G・スチュワート教授は、「人気漫画の戦争利用は特別なことではない」と語る。
大東文化大学のR・G・スチュワート教授は、「戦争の漫画利用は、日本だけではなく他の国もやっている。フクちゃんの場合は内地の人が外地に興味を持たせるような内容になっており、政府にとって大きな宣伝効果があった」などと話した。横山が帰国後、戦争はフクちゃんの世界により深く侵食するようになる。
敗戦の色が濃くなった1944年、砂本三郎は再召集されウェーク島に送られた。ウェーク島は対日本における米軍の拠点で、砂本が着いた頃には既に食料補給も満足になく、草木すら生えていなかった。もはや敵は米軍ではなく、終わりのない飢えだった。ついには人数を減らすため、罪を捏造し部下を処刑する上官まで現れた。