2025年6月1日放送 7:00 - 7:40 NHK総合

NHKニュース おはよう日本
街で聞くどの米買う▽医療の未来守るには

出演者
南利幸 清水敬亮 井上二郎 赤木野々花 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。

(ニュース)
随意契約の備蓄米 店頭で販売始まる

きのう都内の大手スーパーに、令和4年産の備蓄米が到着した。価格は5キロ税込み2160円で購入制限が設けられたが、用意された500袋は約30分で売り切れた。宮城県仙台市の大手生活用品メーカーも店舗で販売を始めたが、用意した数を超える客が訪れ販売を終了していた。今後、流通が本格化する見通し。小泉農相は「1日でも早く、米を多くの方に届けなければいけない」などと述べた。コメの生産や流通に詳しい宮城大学の大泉一貫名誉教授は、コメの価格が三極化する可能性を指摘していた。1つは5キロ4000円台の銘柄米、それに今までに放出された3000円台の備蓄米、そして今回の2000円程度で売られている随意契約の備蓄米。東京都足立区と新宿区でどのコメを買いたいか30人に聞いたところ、最も多かったのは2000円程度で売られる備蓄米で16人、銘柄米を選んだ人が9人と割れる結果になった。大泉名誉教授は今後の値動きについて、「高い米は高い仕入れ値で仕入れているので、安くするわけにはいかない。損切りするのかが課題になってくるかもしれない」などとコメントした。

随意契約の備蓄米 申請 販売店向け あすで一時休止

中小の事業者を対象にした、随意契約による備蓄米の売り渡しについて。対象は「古古古米」と呼ばれる令和3年産の8万トンで、農林水産省は6万トンは中小の小売業者向け、2万トンは精米設備があるコメ販売店向けとしている。このうち2万トンのコメ販売店からの申請は予定量に達した可能性があるとして、あす午後5時をもって受け付けを一時休止することも明らかにした。申請が予定量を上回った場合には、調整の上契約量を決めるとしている。農林水産省は「書類の不備が多く、申請の際にはよく確認した上で申し込んでほしい」などとしている。

USスチール買収計画 日本製鉄は詰めの交渉へ

アメリカのトランプ大統領は、東部ペンシルバニア州のUSスチールの製鉄所の集会で「日本製鉄がUSスチールに今後140億ドル(2兆円規模)の投資を行う」と明らかにした。一方、買収を承認したかどうかは言及しなかった。その後記者団から「最終合意に至ったのか」と問われると「まだ最終案は見ていない」と答え、現時点では計画を承認していないことを明らかにした。日本製鉄はアメリカ側の国家安全保障上の懸念を払拭するための協定を結ぶ方向で、詰めの交渉を進める方針。具体的には鉄鋼産業の保護を約束する姿勢を示すため、USスチールの生産能力を一定期間削減しないことや、取締役の過半数をアメリカ国籍とすることなどを盛り込むとみられる。会社はこうした協定を結ぶことで、完全子会社化の形での買収を実現したい考え。

鉄鋼製品などの追加関税に EU 対抗措置も辞さず

トランプ大統領は、輸入される鉄鋼製品とアルミニウムに課している追加関税について「今月4日から2倍の50%に引き上げる」と明らかにした。これを受けてEUの報道官が声明を発表し、「交渉による解決に向けた努力を台無しにするものだ」と非難したうえで、対抗措置も辞さない姿勢を強調した。

新たな刑罰 「拘禁刑」導入 再犯防止へ 立ち直りに重点

明治40年に刑法が制定されて以来、日本の刑罰は主に刑務作業が義務付けられた「懲役」とこうした作業の義務がない「禁錮」に分かれていたが、刑法の改正に伴いきょうから「拘禁刑」に一本化される。拘禁刑では懲らしめの意味合いでの刑務作業がなくなり、受刑者の特性に合わせて必要な指導をすることとされている。背景には出所者が再犯するケースが多い現状があり、受刑者が社会に戻り再犯することがないよう立ち直りを重視している。

(気象情報)
気象情報

東京スカイツリーからの中継映像を背景に、全国の天気予報を伝えた。各地の梅雨入りの時期について解説した。今年は少し遅めになるとの予想。

(ニュース)
増える外国人の労災 仕事でけがをした人は

人手不足を背景に日本で働く外国人は230万人を超えて過去最多(厚生労働省調べ)。仕事中に死傷した外国人は6244人で13年連続で前年を上回っている。どのような対策が求められるのか。ベトナム人女性は食品加工の仕事中、手の指を骨折し仕事を3か月休んだという。労災は認められたが、外国人が安心して働ける環境の整備を訴えている。厚生労働省によると外国人の死傷者の割合は1000人あたり2.71。神戸大学大学院の斎藤善久准教授は「日本の労働者に働いてもらうとき以上にきをつける必要がある」とコメント。労働災害の対策を進める企業もある。職員32人中、外国人職員は9人。外国人職員は日本語の指示に戸惑ったことがあるという。外国人対象の研修を年4回実施し、けがを防ぐために必要な動作を一緒に確認。ピクトグラムや母国語での張り紙で注意を促している。社会福祉法人の大山知子理事長は「国や文化も含めて理解しながら仕事にあたれるかが事故を防ぐ大きな観点」とコメント。公益社団法人の東京労働基準協会連合会の滝澤成顧問は「日本人のスタッフは主語と述語をはっきりさせて話す習慣を身につけて、教えたことが伝わっているか確認することが必要」とコメント。

山陰道で衝突事故 1人死亡 子ども1人意識不明

きのう午後2時40分頃、島根県出雲市多伎ICで乗用車がセンターラインをはみ出し軽乗用車と貨物自動車に相次ぎ衝突。警察によると計9人が病院に搬送され、このうち60代の女性が死亡、小学生の男の子が意識不明、70代男性が大けがをするなど4人がけがをした。現場は高架橋になっている片側1車線の道路で事故後、約6時間通行止めとなった。

おはSPO
パリサンジェルマン 攻守に圧倒し初優勝

サッカーのヨーロッパチャンピオンズリーグでパリサンジェルマンが初優勝。パリサンジェルマン5-0インテル。

ドジャース 大谷×ジャッジ ヤンキース 昨季本塁打王が競演

ヤンキースのジャッチ選手と、ドジャースの大谷翔平のホームランの打ち合いに注目。大谷翔平は「特別な雰囲気はある」とコメント。ヤンキース5-8ドジャース。

阪神 大竹が2勝目 得意球場で相手打線翻弄

プロ野球セリーグは首位の阪神が広島と対決し相性の良さを発揮した。阪神の先発は大竹耕太郎。阪神2-0広島。パリーグ首位の日本ハムは代打の矢澤宏太がタイムリー、郡司裕也がさよならタイムリー。日本ハム4-3ロッテ。

(ニュース)
企業の採用面接きょう開始 人手不足で早期化 進む

来年春卒業する大学生や大学院生を対象とする企業の採用面接は、政府のルールではきょうから開始。しかし5月15日時点で内々定取得の学生は79.9%と、この時期としては過去最高(大手就職情報サービス会社による)。一方で就職活動を続けている学生は46.6%で半数を超える学生が就職活動を終えていて、平均2.36社から内々定をもらっている。インディードリクルートパートナーズの栗田上席主任研究員は「ルールの是非、就職活動のあり方含め社会全体で見直すべき時にきている」とコメント。

特集
どうする医療の未来 都市部の病院でも 深刻な経営状況に

病院運営の厳しい現状について。東京都三鷹市にある野村病院。年間2000件を受け入れ、地域医療を支え続けている。今、病院は経営の悪化が続いている。医療資材の価格高騰が経営を圧迫、人手不足も深刻。おととし一部病棟を1年間休止せざるおえない事態になった。今年で築58年、建て替えも検討している。費用は50億円以上の見通しで難しいという。野村病院の野村幸史理事長は「中小の民間病院の立場としては非常に経営が厳しいことは言うまでもない」とコメント。

病院運営の厳しい現状 なぜ経営難が増加?

経営に苦しむ病院は多いのか。経営利益が赤字の病院は61.2%(3月公表の病院団体資料による)。ある日突然、病院が無くなると訴えている。物価高や人件費の増加などコストの急激な上昇が原因。人手不足も深刻な問題。2023年看護師の求人倍率は2.22倍(日本看護協会調べ)。全産業平均の2倍近く。海外から人材を受け入れて育成していこうという取り組みも始まっている。

さらなる人手不足 見越して 外国人材 育成に取り組む

岐阜県美濃加茂市にある中部国際医療センターで看護師の業務サポートをするミャンマー出身の女性。特定技能という在留資格で働き始めた。海外人材の受け入れに踏み切った背景には深刻な高齢化がある。看護師の人材確保が難しく、将来的に病床が確保できなくなるおそれもあった。中部国際医療センターの山田実貴人副病院長は「病院を明けられないと救急車も受けられない負のスパイラルに入ってしまう」とコメント。ミャンマー出身者26人が10月から働く予定。病院では看護師資格取得に向け支援していくことにしている。

地域に必要な病院を守る 人材確保の課題と対策

外国人が貴重な戦力として期待されているが、受け入れ育成していこうという病院はわずか。特定技能1号は在留期間が最長5年、介護福祉士、看護師資格は在留期間が更新可能で上限がない。診療報酬は病院の主な収入で医療行為などに対して支払われ価格は国が決定するため病院が価格を決められない。奈良県立医科大学の今村知明教授は「今後必要となる医療機関は何かをそれぞれの地域で話し合い、そこに国や自治体の支援を検討すべき」と指摘している。場合によって病院同士の役割分担や統合、再編などの集約化も検討していく必要がある。

(気象情報)
気象情報

全国の気象情報を伝えた。

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