世界七不思議にも数えられるイースター島のモアイ像。この巨大な石像には「モアイは歩いて移動した」という言い伝えが残されている。モアイがつくられた石切場から立っている海岸までは20キロメートル。最大で70トンにもなるモアイがどのように運ばれたのか。1988年、この謎に当時最新の学説で挑んだ大実験。島民の全面協力のもと、実験には本物のモアイを使用した。モアイを左右から交互に引っ張れば歩くという。3時間かけて15メートル歩かせることに成功。番組が挑戦した大実験の中でベストワンに輝いたのはギリシャのパルテノン神殿。2016年、ターゲットになったのは紀元前5世紀につくられ、世界遺産としても知られる古代ギリシャのシンボル・パルテノン神殿。この神殿は純白の芸術と称されているが、取材を進めるとかつては極彩色だったことが判明。当時、登場したばかりのプロジェクションマッピングを駆使し、2500年前の姿を蘇らせるという世界初の挑戦。しかし、神殿で最も色彩が残っていたレリーフの部分は崩れ落ちており、ギリシャでは完成当時の姿を再現することができない。そこで番組は世界中を調査し、アメリカ・テネシー州で100年前につくられたパルテノン神殿を発見。これは世界で唯一の原寸大レプリカ。現地でプロジェクションマッピングを手がける会社にこの実験を依頼。世界中から資料を取り寄せ、1か月かけてプロジェクトを推し進めた。本番当日、現場には300人もの人々が集まった。