東京都庁の壁を利用したプロジェクションマッピングが始まった。高さ100mのゴジラなどを楽しむことが出来、建物に映す世界最大の常設展示としてギネス世界記録にも認定されている。今年2月から荒天時を除き毎日行われているプロジェクションマッピングは夜間観光の振興が狙いであり、開始から3カ月で20万人が観覧したとしている。平日のきのうも数えただけで282人が集まっていた。これに対し、島根県の丸山達也知事は50億円あればもっと生活の身近なところに手を差し伸べられるなどと苦言を呈している。担当者からは2年で約48億5000万円がかかっているとの話がある。その内訳は都庁で16.5億円、去年行われた渋谷・新宿で20.4億円、神宮外苑で9.6億円、そしてプロジェクションマッピングを行う自治体への助成金として2億円が使われた。映像は投影する建物の状況に合わせて作成されるために、他の場所での使用が難しいことが高額な理由という。都の担当者は都庁での令和5年の予算は7億円なのに対し、経済波及効果は18億円にのぼっていると説明している。また、専門家の佐滝剛弘氏はオーバーツーリズムになりかけている東京ではなく宿泊客を獲得できていない場所でこそイベントを行うべきとコメントしている。