先週は中東情勢の緊迫化に加え、予想以上に強いアメリカの経済指標に反応し金利が一段と上昇。世界的なリスクオフにつながった。オランダの半導体装置大手「ASML」の決算を機に日本平均も下げが加速。さらにTSMC決算、中東情勢が嫌気され一番安の展開に。33業種中上昇は海運のみ。週末にイスラエルがイランに報復攻撃を行ったとの報道が伝わり、原油価格が急進。中東地域の緊張で海運市況が上昇するとの思惑が強まった。前の週から値下がり率が大きかった銘柄ランキングが表示された。「台湾TSMC」による業界見通し引き下げなどが開き、「東京エレクトロン」を始めとする半導体関連株が週末軒並み安となった。そのほか下落率9位にランクインした「高島屋」について専門家は「高島屋は月次売上の好調を支えに前週には約16年ぶりの高値を更新。直後に発表した2024年2月期決算の見通しが物足りないとして大幅安に転じた。」と述べた。最も下げた3銘柄も半導体関連株が並んだ。17日のオランダ・ASML決算では今後の売上見通しなどが市場予想を下回り、需要分野が密接なレーザーテックが急落した。続いて値上がり率の大きかった銘柄ランキングが表示された。「ニデック」はAIサーバー向けの冷却装置の増産を決定。アメリカのサーバー大手「スーパー・マイクロ・コンピュータ」と共同開発した水冷機器を今後の成長の柱に育てる方針を示し大幅高になった。上昇率トップの総合コンサル大手の「ベイカレント」はPERなどの株価指標が高めのグロース株ということで1年以上下げ基調が継続していたが今期2月期の2割増益。積極的な中期経営計画、自社株買いを発表し、一気に見直し機運が広がった。今週の展開について専門家は「今週は日米ともに本格化する企業決算などを受けて株式市場の底入れ機運が浮上するかが注目される。週末には日銀会合を控えGWの接近もあり薄商い継続が予想される。3万7000円は今年の上げ幅の半値押しPER16倍水準にあたり、個人投資家などの押し目買いが入ることも期待される。」と述べた。