三井住友信託銀行米州部・山下慎司の解説。ドル円予想レンジは157.50円~159.50円。注目ポイントは円安で試される政府日銀の姿勢。きょうは日銀・植田総裁の会見に注目。日本国債の利回り急上昇をケアしハト派の会見となるか円安にともなう負の側面を意識し利上げペースを早めるなどタカ派の会見になるかにより上下双方向に警戒が必要。実質賃金(前年比)CPI(前年比)、物価目標のグラフによると2022年4月に2%超となって以来、CPIは物価目標より高い。日本政府は「物価対策は待ったなし」と主張する一方でデフレ脱却宣言には慎重。日銀も利上げしているが緩和的と位置づけた政策金利で運営している。実質賃金は長らくマイナス、賃金以上に物価が上昇している。日銀の姿勢はハト派の悪政とマーケットに解釈され円安を加速させている大きな要因になっている。ドル円変化率(前年比)と輸入物価の相関グラフによるとドル円が変化すると125日後に輸入物価との相関が最も強くなる。高市政権発足から約3か月で円安が進んでいる。これから徐々に輸入物価やCPIにも強く影響が出てくると予想される。長らく続く円安は物価上昇圧力が今後長く残ることを意味する。賃金が上昇したとしても円安が続く限り物価が上がり続ける。政府・日銀がデフレ脱却宣言をする、日銀が追加利上げに前向きな姿勢を示すなどタカ派の姿勢を見せる必要がある。
