きのうからけさにかけてのドルに対する円の推移を紹介。きのう午前中、1ドル=160円台と一気に円安が進んだが、午後には一転して円高方向になり、この間に一時6円近く動いた。政府・日銀による市場介入について、為替政策を担当する財務省・神田財務官は「私から為替介入の有無について申し上げることはない」としたが、「投機による激しい異常ともいえる変神田財務官が国民経済にもたらす悪影響には看過しがたいものがある。したがって引き続き必要に応じ適切な対応をしていきたい」とも述べている。市場関係者からは、6円近くという大きな幅で円高方向に動いたため、過去の介入と照らし合わせても為替介入ではないかという見方が多く聞かれた。介入をしたかどうかを言わないほうがいいと判断することもある。これを「覆面介入」と言うが、今は当局と投機的に円を売る投資家との間で神経戦になっている。こうしたピリピリとした状況の中で、急に円高になったとする。このときに「ノーコメント」と為替の有無を言わなければ、それ以外の理由で動いたことも考えられ、投資家は疑心暗鬼になる。これ以上、円を売るとまずいかもと思わせることで、動きをけん制するという効果がある。