きょう、頼清徳氏が台湾の新総統に就任した。就任演説で蔡英文前総裁の路線を引き継ぎ、台湾の現状維持を強調したうえで中国に対等な立場での対話を呼びかけた。台湾は中国の一部だとする中国側の主張を否定した。中国外務省は強い口調で不快感をあらわにした。また、中国商務省は台湾への武器売却に関わったとしてボーイング社などの米国企業3社を信頼できない企業リストに追加したと発表した。頼氏が警戒するのは中国が台湾を取り込むことを狙った浸透工作。中国・福建省アモイでは、中国と台湾の関係を発展させるための施設が増えている。中国政府が台湾の若手起業家たちに事業スペースを無料で提供している施設では、飲食や健康食品、AI関連などおよそ100社が起業している。金銭面でのメリットを与えることで、台湾の若者たちを取り込むことを狙った浸透工作の一つ。実際に恩恵を受ける人たちにはその効果が現れ始めている。
頼清徳氏が台湾の新総統に就任。台湾では給与所得者の68%が平均収入よりも低い水準で暮らしているとされ、特に若者の経済的な不満が高まっている。TSMCに代表される半導体のハイテク産業は好調なものの、経済格差も広がっている。頼総統はこうした問題に対処しながら、中国の軍事的脅威にも備えなければならない。防衛費は対GDPで2.5%から3%に増額するという目標もある。およそ40%という歴代総統のなかでも低い得票率で選ばれたこともあり、まずは政権基盤の安定のため、経済問題への対応が優先となりそう。蔡英文前総統の時代から中国との対話は、ほぼないに等しい状態。その代わり、頼総統は右腕でもある副総統に米国とのパイプが太い蕭美琴前駐米代表を任命していて、今後、対米関係強化をいっそう打ち出していくものとみられる。
頼清徳氏が台湾の新総統に就任。台湾では給与所得者の68%が平均収入よりも低い水準で暮らしているとされ、特に若者の経済的な不満が高まっている。TSMCに代表される半導体のハイテク産業は好調なものの、経済格差も広がっている。頼総統はこうした問題に対処しながら、中国の軍事的脅威にも備えなければならない。防衛費は対GDPで2.5%から3%に増額するという目標もある。およそ40%という歴代総統のなかでも低い得票率で選ばれたこともあり、まずは政権基盤の安定のため、経済問題への対応が優先となりそう。蔡英文前総統の時代から中国との対話は、ほぼないに等しい状態。その代わり、頼総統は右腕でもある副総統に米国とのパイプが太い蕭美琴前駐米代表を任命していて、今後、対米関係強化をいっそう打ち出していくものとみられる。