又多風緑選手の勝負の日が4月14日のガールズフレッシュクイーン。デビュー2年未満のスター候補生が出場するガールズ競輪の登竜門的レース。優勝4回を誇る期待の新星だが、今年はより特別な思いを胸に闘っていた。地元の石川には、未だ能登半島地震の爪痕が残っている。高校1年で始めた自転車。当時は陸上部と掛け持ちしていた。根っからの負けん気で全国優勝。その後入学した日本競輪選手養成所を1位の成績で卒業。勝負の日2週間前、インタビューを受けている間もバイクを漕ぎ続けていた。勝負の日に向けた課題が、体力が無いこと。課題克服のために取り組んでいるのがバイクの背後を走る練習。自分が普段出せないスピードで走ることで、最後まで全力で走り切る体力がつくという。座右の銘は「臥薪嘗胆」。午後の練習が終わると自宅での練習に。自室にウエイトも置いてすぐにできる環境にしている。勝負の日3日前、本番の自転車での練習が最後で、分解して高知に送る。常に勝負の日をイメージしているという。大事なレースの前は髪色を当日着るユニフォームの色に染めている。勝負の日前日に現地入り。勝負の日、試合は2着と健闘。又多選手は「あの展開からよく2着に届いたなと」などと話した。