東京ではコロナが感染拡大したとき、入院できる病床が足りず救急車の受け入れ先が数日間見つからない事態も起き自宅で亡くなった人もいた。去年、東京消防庁管内で救急車が出動した件数は91万件を超え過去最多を更新した。5年間で10万件近くも増えている。ことしはそれをさらに上回る出動件数となっていて、新型コロナが5類になってもコロナの感染自体は続いている。検査で陰性が確認できないと受け入れできないという医療機関もあり負担は増えている。こうした中で搬送先の病院がすぐに見つからない事態も日常的に起きている。救急車が到着してから30分以上受け入れ先が見つからないなど搬送が困難だった件数は今月8日までの1週間で1558件。これはコロナ前の同じ時期の5倍以上で全国最多。都の医療政策にも携わる東京都医師会の土屋明男副会長は高齢者を中心に搬送が増えていることに加え、地方に比べて病院が多いという東京特有の問題もあると指摘している。