“ガザ地区を所有し開発” トランプ氏の発言が波紋

2025年2月5日放送 21:20 - 21:25 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

イスラエル・ネタニヤフ首相と会談したアメリカ・トランプ大統領。共同会見での発言が波紋を呼んでいる。「アメリカがガザ地区を所有する」。アメリカの中東地域への関与の在り方を大きく変える可能性があるこの発言。パレスチナやアラブ諸国からは強い反発が起きている。「歴代で最も親イスラエルの大統領」と自認するトランプ大統領。2期目就任後、一番初めにホワイトハウスに招いて会談したのはネタニヤフ首相だった。ネタニヤフ首相は「トランプ大統領は(ガザ地区での停戦に)強力なリーダーシップを発揮してくれた」と述べた。
会談後、2人並んで行った記者会見。驚きの発言が波紋を広げた。アメリカ・トランプ大統領は「いまガザは解体現場のようだ。パレスチナ人は家がある安全な別の場所で平和に暮らすこともできる。アメリカがガザ地区を引き継ぎ所有する。多くの雇用と住居を供給する経済開発を行う」と述べ、さらには世界的に有名なリゾート地になぞらえ「驚異的なことができるかもしれない・中東のリビエラだ」と述べた。
イスラエル建国によって土地を追われたパレスチナの人たち。ガザ地区には、その子孫など200万人以上が暮らしている。イスラエルとの境界には壁やフェンスが張り巡らされ、移動の自由も制限されていて、天井のない監獄とも呼ばれている。おととし10月以降は、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘によって、壊滅的な被害を受けている。
ガザ地区の現状を、アメリカ・トランプ大統領は「地獄」と表現。別の場所に住民の再定住を進めるべきだと改めて主張。トランプ大統領は、先月にもヨルダンとエジプトに対し、ガザ地区の住民の受け入れを求める発言をしていて、これにアラブ諸国は強く反発。強制移住につながりかねないと波紋が広がっていた。トランプ大統領は「私には予感がある。ヨルダン、エジプトは拒否しているが、心を開き、人々が平和に暮らせるように必要な土地を与えてくれるだろう」と述べた。「再建されたガザ地区にはだれが済むと想定?」について、トランプ大統領は「世界中の人々だ。パレスチナ人も多くの人がそこに住む」と述べた。会見の中でトランプ大統領は「ガザ地区の所有は長期間になる」との考えを示したほか、治安維持のために、アメリカ軍をガザ地区に派遣する可能性があるのかとの問いに対し「必要であれば派遣する」と答えた。こうしたトランプ大統領の提案に、イスラエル・ネタニヤフ首相は「注目に値する。歴史を変えうるもので追求する価値がある」と述べた。
パレスチナ暫定自治政府・アッバス議長は声明を出し「ガザ地区を所有し、パレスチナ人を祖国から移住させるという呼びかけを断固拒否する」としたうえで、「ガザ地区を含めた将来のパレスチナ国家の樹立」を改めて訴えた。


キーワード
マフムード・アッバースベンヤミン・ネタニヤフドナルド・ジョン・トランプハマースワシントン(アメリカ)ガザ地区(パレスチナ)

TVでた蔵 関連記事…

トランプ氏「国がガザを所有する」 (news every. 2025/2/5 15:50

トランプ大統領「米国がガザを所有」 (情報ライブ ミヤネ屋 2025/2/5 13:55

アメリカが”ガザを長期的に保有” (FNN Live News days 2025/2/5 11:30

トランプ氏・ネタニヤフ氏が会談 ガザ住民の移… (大下容子ワイド!スクランブル 2025/2/5 10:25

シリア 新しい国づくりの課題 (キャッチ!世界のトップニュース 2025/2/5 10:05

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.