アメリカ 「改革」で影響受ける科学の現場

2025年4月11日放送 4:40 - 4:46 NHK総合
国際報道 (ニュース)

アメリカ各地で行われたトランプ政権の政策に抗議するデモに参加していたのは科学者たち。「科学はみんなのためのものだ」「科学がなければ未来はない」などと記載したボードが掲げられていた。アメリカの科学の現場ではトランプ政権が打ち出した様々な改革により大きな影響を受けている。ワシントン近郊に住むトム・ディ・リベルトさん。NOAAでエルニーニョの予報などに関わる科学者だった。NOAAが制作する敎育アニメに自ら出演するなど幅広く能力を発揮してきた。ところが突然解雇された。トランプ政権で政府効率化省の改革が理由とみられる。トランプ政権は政府の支出削減を目的に多くの政府機関で職員を解雇。NOAAでは科学者を含め約1000人が解雇されたという。 
研究を続けられるか瀬戸際の科学者もいる。ノースカロライナ大学の生物学者クリスタル・スターバード博士は2年前に新しく研究室を立ち上げ、大学院生ら4人と細胞の働きを詳しく調べる研究を進めていた。頼りにしていたのはNIHからの助成金。再来年まで年間25万ドルが支払われる予定だったが、トランプ政権発足後突如打ち切りになった。その理由とみられるのがDEI政策。DEIはバイデン政権が推進した多様性重視の政策でNIHの助成金はDEI推進が目的の1つだった。しかし、トランプ政権は能力軽視につながるとしてDEI政策を破棄、関連する助成金の枠組みもなくした。研究を続けられるよう他の助成金を探すなど対応に追われているとのこと。
トランプ政権の政策は研究データの公表の是非にも影響している。カナダのウイルス学者サスカチュワン大学のアンジェラ・ラスムッセン博士たちが取り組んでいるのはアメリカの政府機関がオンラインで公開してきたデータを独自に保存し自前のサイトで公開する活動。トランプ政権発足後、アメリカの厚生省やCDCなどが公開してきたデータが突如アクセスできなくなったという。ホワイトハウスがLGBTQ+といった性的マイノリティーを示すキーワードを含むデータを非公開指示したため。性別は男と女の2つだけというトランプ政権の考えに沿ったものだった。裁判所の判断を受けてデータの一部は復旧するも性的マイノリティーを認めない姿勢を付け加えてあった。ラスムッセン博士はデータが公開されなくなると影響は科学研究だけではすまないと指摘する。 


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