大下容子ワイド!スクランブル ANN NEWS
去年8月、南海トラフ地震に関して1週間の特別な防災対応を呼びかける「臨時情報」が初めて発表された。しかしSNSなどでは「地震が起きるか分からないのに意味があるのか」との声も。こうした批判に対して南海トラフ地震の評価検討会の会長が指摘するのは臨時情報に込められた東日本大震災のある教訓。東京大学・平田直名誉教授は「マグニチュード9.0の地震が起きた2日前にすぐそばでマグニチュード7.3の地震が発生していた」と述べた。直前に三陸沖で大きな地震が起きていたが、十分な対応が呼びかけられることはなかった。もし当時臨時情報と同じ仕組みがあれば、あれだけの被害にはならなかったかもしれない。1人でも犠牲を減らすために「北海道・三陸沖後発地震注意情報」も導入された。北日本の太平洋沖で大きな地震が起きた場合、国は1週間すぐに避難できる準備などを呼びかける。いずれの情報であってもいざという時に問われるのは私たち一人ひとりが教訓を忘れないこと。平田氏は「地震は残念ながら事前に分からない。情報が出ないからといって安心ではない」と述べた。