通信キャリア 今後の展望

2024年4月3日放送 6:43 - 6:50 テレビ東京
モーサテ 深読みリサーチ

投資のヒントを専門家の解説とともにお伝えするコーナー。きょうのゲストは山和証券・志田さん。ディーラー経験を活かした投資戦略の立案などが専門。きょうのテーマは「通信キャリア 今後の展望」。志田さんは「通信キャリア各社はスマホなどの携帯電話加入者数が飽和している上、個人向け通信の収入は携帯料金の値下げ影響から回復段階。各社は次なる一手として情報技術と金融事業のシナジーを狙った”フィンテック”に突破口を求めている。ドコモはクレジットカードの”dカード”が順調に伸びており、ドコモユーザーを中心にdポイント・d払いも定着しつつあるが、個人向けローンは後発組。dスマホローンという名称で2022年7月から提供を開始したが、まだ知名度は低い。カードローンに強みがあるオリックス・クレジットを連結子会社化したことで金融事業の強化につなげる。auは”じぶん銀行”で2015年12月に住宅ローン提供開始以来約8年で融資実行額の累計が4兆円を突破した。住宅ローンと無担保ローンでは金額が異なるが、auの住宅ローンの勇姿の伸びは驚異的。ソフトバンクも知名度の高いPayPayを窓口に攻勢をかけており、PayPayのアプリからPayPayカード・PayPay銀行・PayPay証券と展開している。楽天は他3社と状況が異なっており、楽天モバイルは設備投資と加入者数のバランスが悪く収益で苦しんでいるが、楽天モバイル以外の事業は絶好調と言える。中でも金融事業は利益面での柱となっている。2023年12月期の利益を見てみると、楽天市場などのECを含むインターネットサービスの調整後営業利益は768億円、楽天銀行・楽天証券・楽天カードなどのフィンテックが1,229億円の利益。一方でモバイルが3,375億円の赤字となっている。つまり楽天グループはモバイルが黒字化出来るかがポイント。楽天の自己資本比率は3%台と極めて低いため、M&Aの観点からすると買いづらい企業。しかし株式市場敵見方だと少し変わる。仮にモバイルが黒字化すると年間2,000~3,000億円の利益が出せる企業が誕生することとなる。楽天は4年以内に8,000億円を超える社債償還があり、今年分は2,650億円を借り換えたことが報じられている。しかも12%超えと高い利回りで、心配する声が多くある。ただ、もし年内にモバイルの単月黒字化、来季の通気黒字化が達成できれば来年からは理論上2,000億円規模で返済可能となる。=黒字化するまでの時間を今回は借り換えて買ったという見方もできると思う。その間にモバイルを黒字化にできれば8,000億円の社債は大きな問題にならないのではないかと思う。モバイルの回復には契約回線数とユーザー1人あたりの平均売上額(ARPU)が重要。前期と同じ増加率なら契約回線数は今期末にクリアできる可能性がある。ただ、ARPUはまだ達成見通しはない。」などと述べた。


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