首都圏ネットワーク (ニュース)
埼玉県の県立の男子校と女子校を共学化したほうがいいのか、ことし4月から行われてきたアンケートの結果がきょう公表され高校生は共学化しないほうがよいと答えた人が57.2%と最も多くなった。浦和高校や浦和第一女子高校など埼玉県に12ある県立の男子校と女子校を共学にするか別学のままにするかについて、意見は分かれている。早期の共学化を求める勧告が県の苦情処理委員から出されたことを受けて行われた今回のアンケート。共学化したほうがよいか、しないほうがよいか、きょうその結果が公表された。このうち記名で回答したのは高校生が7286人、中学生は2万4343人。高校生は共学化しないほうがよいと答えた人が57.2%など最も多く、一方、中学生はどちらでもよいが56.2%最も多いなどの結果になっている。今回のアンケートを特別な思いで見守っている人がいた。サッカーの日韓ワールドカップが開催された22年前にも共学化を巡り、議論が起きていた。浦和高校OBの北原大史はこの年、県立高校を共学化すべきという勧告が出たことを知り当事者たちの考えを先頭に立って伝えたいと生徒会長になった。北原は別の男子校や女子校の生徒会長たちと一緒に意見をまとめて当時の土屋知事を訪問し一律に共学化することに反対すると直接、訴えた。このときは結果的に埼玉県では男子校と女子校の共学化は見送られた。20年前と違い今回のアンケートでは生徒たちの意見を細かくくみ取ろうとしていて、調査では50字以内で記述する欄も設けられた。共学化しないほうがよい理由について高校生からは異性に対して苦手恐怖心を持っている生徒が安心して学校生活を送ることができるからという意見や中学生からも異性への苦手意識を持っている人がいるからという声が寄せられた。また共学化したほうがよいを選択した中学生からは社会に出たとき、異性とコミュニケーションが取れないと困るから。恋愛青春をしたいからという回答もあった。県立高校の共学化についての方針は8月末までに出される予定だ。