- 出演者
- 松下奈緒
オープニング映像。
元日に大地震があった能登半島。その9ヶ月後には集中豪雨で甚大な被害。地震で倒壊したビルの解体が始まる矢先のことだった。損害保険登録鑑定人の具島さん。この日訪れたのは輪島塗の製造元。店舗に隣接する倉庫は地震で倒壊したまま。豪雨により床上浸水があり、作品や機械に被害。具島さんは今回、最初の損害調査を任された先遣隊。その結果が今後の保険金算定に影響を与えるという。
8月下旬に発生した台風10号。ゆっくりした速度で列島を横断したため、各地で記録的な大雨に。三井住友海上火災保険にある災害対策室。災害時の保険金の算定や支払い手続きなどを行う部署。公平な立場で算定するため、損害保険登録鑑定人は外部から派遣される。写真を見て判断するほか、実際に現場に行くことも。
三井住友海上火災保険では能登豪雨直後に鑑定人を派遣。調査を必要とする契約は約200件。先遣隊として派遣された4人が2日間鑑定し、今後の損害調査方針を決める。鑑定人の具島さんは、この仕事について「人間性が出る」「どう接すればいいか、正論だけでは難しい」など話す。この日やってきたのは、川が氾濫したという輪島市の現場。
番組はTVerで配信。
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能登豪雨直後、三井住友海上火災保険の鑑定人として現場へ派遣された具島さん。この日やってきたのは築40年の民家。家主は水災補償付きの火災保険に加入していて、床上浸水で家財などが水没する被害。壁の保護シートにあったのは、ボランティアの子どもたちが書いたという応援メッセージ。具島さんは「負けないという気持ちがあれば保険金も生かされると思う」など話す。
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- 輪島市(石川)
近年上がり続けている火災保険料。大手損保4社でも10月から10%前後値上げ。要因は頻発する自然災害。災害のリスクを最小限に抑えることに邁進するウェザーニューズ社。1986年、船舶向けの気象情報を提供するために設立された。現在では航空会社や鉄道会社などに気象データを販売。年商222億円。関東地方で急増するゲリラ雷雨を90%の確率で予測するアプリも好評。全国1600地点にカメラが設置されていて、これが予測に利用されている。協力者から送られてくる動画も予測精度を高めているという。
3年連続でひょうの被害があった群馬県。5cmを超えるものが降ったことも。積乱雲の中の水滴が上昇気流で舞い上がり、気温が低い上空で氷となって降ってくる「ひょう」。三井住友海上火災保険では9月の雹害で2000件の被害報告があり、10億円の支払いが見込まれていた。被害はここ数年で急増しているという。
急増する雹害を受け、三井住友海上火災保険が手を組んだ東芝。開発したのは「ひょう災緊急アラート」。保険加入者が利用可能。実証実験には、大規模な被害が出た群馬県のレンタカー業者が協力。アラートが出ることで、事前に対策が打てるようになったんだそう。群馬発祥スーパー「ベイシア」と共同で「ひょうカバー」を開発。県内の保険加入者に無償で配布された。開発者・和田さんが目指したのは、気象データを売る新たなビジネスモデル。その一環として雹災アラートが開発された。これまでの東芝製気象レーダー技術を活用。
「ひょう災緊急アラート」を開発した東芝の和田さん。予測に必要だったのは、実際に降った場所と時間の情報。こうした災害関連のSNS動画を集めているスペクティ社。マスコミなどに向け、SNS投稿からよりすぐった災害情報を提供。この技術がアラートにも生かされているんだそう。JAXA出身、気象衛星データ解析を専門にしてきたプログラマーの木田さんも事業に参加。実証実験の結果、アラート通知からひょうが降るまでの時間「リードタイム」を伸ばして欲しいとの要望が。現在、来年に向けて新バージョンを準備中。
「ひょう災緊急アラート」を開発した東芝の和田さん・木田さん。10月、2人は尼崎市の水道局にやってきた。尼崎市では、下水道の水位をコントロールするインフラに東芝のシステムを活用。兵庫では想定を超える豪雨が続いていて、2人は自分たちのデータビジネスを活かそうと営業。
気象災害が相次ぐ中、日本には高度な技術力を生かして闘い続ける人びとがいる。「信じましょう 彼らの挑戦が大きく花開き 夜明けが来るその時を」と番組からのメッセージ。
次回の「ガイアの夜明け」の番組宣伝。
「ワールドビジネスサテライト」の番組宣伝。「日系メーカーの生き残り策」など。