2026年7月6日放送 1:28 - 2:28 TBS

ドキュメンタリー「解放区」
里は山は海は 原発事故15年

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

里は山は海は ~原発事故15年~
里は山は海は ~原発事故15年~

今年3月、福島県浪江町では福島第一原発事故により78%が帰還困難区域に指定されている。三瓶の家はすでになく、物置だけが残され、田んぼは面影すらなくなっていた。三瓶がクラス集落では神社が心の拠り所となっていた。国の新制度では帰還困難区域の住民希望者が帰還できるよう2030年までに除染を進めるとしている。三瓶は現在、福島市内に95歳の母と一緒に暮らしており、三瓶は母の口から浪江町には戻りたくないと初めて告げられ、15年の月日がそうさせたなどと語った。福島大学 環境放射能研究所の難波所長は原発事故で出た放射線の生き物への影響を調査しており、この日は三瓶の実家周辺の放射線量を調査していた。その結果は毎時2から3マイクロシーベルトで帰還困難区域の基準からは下回っているが普通の人が1年間で受けて良い被ばく量である年間1ミリシーベルトの基準は超えていることが明らかとなった。三瓶は震災前には裏山から引いた山水を飲んでいたが、現在では飲水にはできないのだという。国の帰還制度では水が使えなくなった人に条件付きで井戸を掘ってくれることになっているなどと伝えた。

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今年6月、福島・浪江町に戻った三瓶は、田んぼの草木が伐採され、田んぼの姿を取り戻しつつある状態などを確認した。三瓶は実家の周囲に桜の苗を植えており、生きているうちにこの桜が満開になる姿を実家で眺めることが今の夢などと語った。

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福島・双葉町などでは少しずつ避難指示が解除され、復興拠点を中心に新たなまちづくりが進められている。福島大学 環境放射能研究所の難波所長ら研究チームは住民や自治体関係者などへの報告会を重ねてきており、今年1月には福島・富岡町にて報告を行っていた。報告会の参加者には帰還希望者のサポートをしている人もいる。去年10月には、難波所長は高橋信百合区長と南相馬市の高倉に向かった。難波所長らは福島では野生のキノコは基本的に出荷制限となっているが測定後に出荷ができる種類もあるなどと伝えた。原発事故で広がった放射性物質で最も多く残っているのはセシウム137であり、体内の筋肉に集まりやすく、半減期30年で影響が長期化している。測定結果はほとんどのキノコの線量が安全基準値を超えていた。

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東京電力福島第一原発のすぐ北側を流れる前田川では2018年当時、放射性廃棄物を詰めたフレコンバッグの山ができていた。福島大学 環境放射能研究所の和田教授らは事故6年後に前田川での本格的な調査を始めている。前田川の線量が極端に跳ね上がる場所では原発2号機前の線量と変わらないほどとなっていた。一方で数キロ下流では毎時0.57マイクロシーベルトと少量で、この日の調査ではウナギやサケなどの姿が確認された。中でもアユは状況を教えてくれる存在であり、川底の石についた藻や苔を食すため川の汚染度を指標として表してくれる。前田川上流部ではイワナやヤマメの線量も高い傾向にあったという。和田教授らは川で獲った様々な魚を福島大学 環境放射能研究所に持ち帰って調査しており、放射性セシウムの数値を測定し、2018年時点ではウナギの最高線量は約1000Bq/kgで平均は約500Bq/kgであることなどが判明していた。ヤマメの放射線量の減り方が遅くなってきているという研究者たちが危惧してきたことが現実となった。

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今年2月、和田教授らは太田川の上流部へ調査に向かっていた。福島大学やF-REI、県などが調査しているのは上流部が帰還困難区域内にある太田川である。渓流魚のイワナやヤマメが食しているのは水生昆虫。陸生昆虫も食すため調査では捕獲し、落ちている木々や葉も拾い集めて調べている。川の調査開始時は魚の放射線量調べることが中心であったが、現在では調査対象の幅が広がっている。2月に獲られた検体では線量が955Bq/kgで基準値の9倍程度などとなっていた。近年の調査では陸生昆虫との結び付きが強い魚で線量が下がりづらくなっていることが明らかとなっていた。和田教授は線量が多いとされるカマドウマが落ち葉や腐葉土の下にいて、それをヤマメが捕食して線量が移行している可能性があるなどと伝えた。

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福島・南相馬市を流れる新田川を守ってきた新田川太田川漁協メンバーの人々。原発事故後には新田川でも全魚種で漁が禁止となった。漁協では線量数値が下がっていることを示すために2022年からアユの放流を続けており、殆どのアユの線量が基準値の100Bq/kgから大きく下回っており、アユについては漁解禁が見えていた。今年、漁協では様々な機関と協力し、新たな取組を行おうとしていた。今年5月、新田川では1万匹の脂鰭をカットしたアユの放流する作業が行われた。今後アユ漁が解禁されるかは国の判断を待つこととなるなどと伝えた。

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東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質は遠く離れた地にも影響を及ぼした。福島・郡山市の酒蓋池のある中心部では事故後放射線量が比較的高かった。鯉の養殖を続けてきた福島・県南鯉養殖業組合の熊田組合長は、結果的にこの15年間で福島のものが売れなくなり、鯉の文化をなくさないように戦いのように活動してきたなどと語った。原発事故後、郡山市では養殖鯉から基準値超えの放射性セシウム検出は一度もないが、それでも鯉の値段は一度ももとには戻らなかった。熊田組合長は福島大学や行政と協力して調査に取り組んできた。2017年には酒蓋池で大規模な除染が実施され、放射性セシウムの総量は減少したが池底の土表面には予想以上の高濃度の放射性セシウムが残っていた。除染の報告の場には東京電力の社員も参加しており、熊田組合長はこの現状では養殖していても意味がないなどと伝えていた。生け簀の中の養殖と外の鯉で線量調査が行われ、鯉は堆積物から放射性セシウムを取り込んだ可能性があることが判明した。熊田組合長は原発事故後に郡山市郊外にある線量の低い北沢池で養殖を続けており、畜養をすることでさらに線量を下げることができることが分かった。郡山市の食用鯉のモニタリングでは2023年以降はセシウム不検出となっており、加工場では鯉を加工して出荷している。熊田組合長は今年からこうして加工した鯉の県外出荷を再開した。

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(エンディング)
エンディング

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