2026年7月20日放送 1:28 - 2:28 TBS

ドキュメンタリー「解放区」
少女人身売買 〜インドに売られた子どもたち〜

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

少女人身売買 〜インドに売られた子どもたち〜
少女人身売買 〜インドに売られた子どもたち〜

高層ビルが立ち並ぶインド・ムンバイは世界一の人口数を誇るインドの経済を牽引する街。NPO法人「ラリグラス・ジャパン」の代表である長谷川は約30年に渡りインド各地の売春宿街で少女たちの救出や支援に取り組んでいる。ムンバイの一角にはインド最古で最大の伝統的な売春宿街「カマティプラ」があり、国内最低クラスの売春街と呼ばれている。インドでは18歳未満の売春は禁じられているが周辺アジアから売買された未成年の少女たちが強制的に売春させられている。長谷川は「ケージ(鳥籠)」と言われる売春宿に売られた少女たちは入ったら二度と出られないとされているなどと説明した。

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2006年、インド・プネーの売春宿の摘発に長谷川は同行して動画を撮影していた。このとき救出された少女は14人で、最年少は13歳であった。長谷川はもともとトラベルライターをしていたが売春街であるGBロードで明らかにインド人ではない若い少女が値段交渉している様子を見て衝撃を受け、実態を探るべく調査を始めたという。カマティプラでは多くのネパール人女性が劣悪な環境で売春に従事していた。長谷川はこれまで延べ約200名の少女たちにインタビューしており、売春婦となっていた少女たちは両親に売られたり、仕事の斡旋だとブローカーに騙されて売られていた。長谷川は中でも7歳で母親に売られ、13歳でレスキューされた少女が印象に残っており、行為を嫌がれば折檻されていたため少女は下半身が動かせない障がいを患い、それでも売春させられ続けていたと知り、人身売買の被害者救済をライフワークにすると決意したという。

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GBロードカマティプラ(インド)プネー(インド)

2025年3月、長谷川はインドのNGO「レスキュー・ファンデーション」とともにインド南西部の町に向かっていた。調査員が内偵を続けてきた売春宿について警察の協力が得られることとなり、この日に行われた摘発に長谷川は同行していた。長谷川たちが売春街を訪れた14時頃には路上に呼び込みを行っている女性たちが立ち並び始めていた。

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プネー(インド)レスキュー・ファンデーション

長谷川らはビル2階にある売春宿の摘発に同行していた。調査員の話によるとこの売春宿には3名の未成年少女がいるという。警官たちが摘発を行うも、すでにビル内に少女たちの姿はなく、警官たちが救出を中断して出口に向かうと、向かいのビル入口にて少女3名の姿が発見された。

救出チームが売春街のビル入口にて少女3名の姿が発見し、外に出たときには少女たちは姿を消していた。救出チームは少女たちが立っていたビルの中を捜索し、迷路のように入り組んだ逃げ道があることを発見し、少女たちを救出するには至れなかった。調査員は売春宿側に事前に情報がバレていて警戒されていたのではと分析した。調査員は警察が我々NGOとも協力するが売春宿側からも賄賂をもらって協力をしてしまう、それがインドの現状なのだと明かした。30年近く人身売買の現場に足を運んできた長谷川は、少女たちを取り巻く環境が年々複雑化してきているという。長谷川は近年ではSNSを通じて貧しくない家庭の少女も騙されて人身売買被害に遭っているなどと告げた。長谷川が長年活動をともにしてきたNGO「レスキュー・ファンデーション」の代表であるトリベニは、人身売買の被害者で最も多いのはネパール出身の少女たちであり、最近ではバングラデシュやタイ、ウズベキスタンなどからも少女が連れてこられているなどと明かした。NGO「レスキュー・ファンデーション」は1993年に設立され、トリベニの夫が初代代表を務めていた。2001年に「レスキュー・ファンデーション」がムンバイの売春宿を摘発した際に初代代表のバルクリシュナ・アチャルヤが先導し、屋根裏部屋に隠されていた未成年の少女たちが救出された。トリベニは摘発活動は常に命の危険と隣り合わせであり、毎日のように売春宿を取り仕切るマフィアから電話があり、夫も10年前の救出活動の帰路でトラックに衝突され即死であったのだと打ち明けた。トリベニはムンバイの社会問題を記者として追っていたが、亡き夫の意思を引き継ぐために「レスキュー・ファンデーション」の代表に就任した。

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バルクリシュナ・アチャルヤムンバイ(インド)レスキュー・ファンデーション

「レスキュー・ファンデーション」の活動を支えているのは売春宿の内偵を行っている調査員たちであり、20人の調査員をまとめている主任調査員の男性は情報提供者から寄せられたデータを基に店を割り出して調査をしている。主任調査員はオーケストラと呼ばれる売春事業が近年では増加しており、結婚式などで踊りを披露するダンサーとして募集して少女たちを誘い出し、売春させる手口が相次いでいるという。この日、救出チームが向かったのは東部の街であるインド・チャプラで、地元警察との40人体制で救出活動を決行した。現場に救出チームが到着すると、現場には成人女性2人だけが残され、未成年の少女たちの姿はなく、救出チームは急いで周辺を捜索した。オーケストラを斡旋していた組織のアジトに突入した救出チームは関係者を次々と取り押さえ、アジトからは行方不明と情報提供されていた少女含め24人の未成年の少女たちが救助された。主任調査員は過去に自宅までマフィアに付けられ銃を突き立てられたこともあるが、この仕事はカルマだと信じており辞めようと思ったことはないのだと告げた。主任調査員の家族たちは、男性の仕事で救出活動の際には怖くなるときもあるが、人の命を救う仕事であり尊敬しているなどと話した。

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ネパール・カトマンズに訪れたラリグラス・ジャパンの代表である長谷川は国境付近の山間地帯へ向かっていた。長谷川はこの山間地帯周辺にはネパールからインドへの越境人身売買される被害者として最も多い民族であるタマン族の集落がたくさんあるなどと告げた。インドに売られるネパールの女性たちは年間およそ7,000人で、その多くが未成年だという。インド社会に深く根付くカースト制度では色白の肌が上位だと見なされているため、肌の色がより薄いネパールの少女たちが好まれているなどと説明した。ネパール・ビールガンジで人身売買被害者保護に取り組んでいるNGO「マイティ・ネパール」が警察とともに監視に取り組んでいる。マイティ・ネパールの代表であるアヌラダは、教育の欠如問題やジェンダー格差問題が人身売買被害の背景にはあり、ネパールでは女性が結婚する場合には多くの持参金が必要になり、ブローカーが2・3年働けば結婚するのに十分な金が稼げると少女や両親たちを騙しているなどと告げた。マイティ・ネパールに救出された少女たちの中には社会復帰を目指す者もいれば、再び転落してしまう者もいる。2006年、長谷川は社会復帰を目指す人身売買被害者の女性を取材しており、女性は救出されたときにはHIVに感染していたが、社会復帰を目指して病気がちな父に代わり家族を支えていたが、その女性は人身売買犯罪の加担側として捕まってしまった。

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NGO「マイティ・ネパール」の職員として働いている女性は転落していった人身売買被害者の女性をそばで見守っていたが、自分たちは教育を受けてこられなかったために社会復帰できてもできることがなく、再び売春に手を染めてしまったのではないかなどと明かした。その後、売春に再び転落した女性は失踪して音信不通となり、数年前に亡くなったことが明らかとなり、長谷川はその少女を売春宿に売ったのが父親であったことをマイティ・ネパール職員から知らされたという。長谷川は少女が一度壊された自分の人生は取り戻すことが出来ないのだと絶望していたのであり、自分たちのケアが足りなかったのだと告げた。

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マイティ・ネパール

長谷川たちが今最も力を入れているのは人身売買被害者たちの社会復帰である。NGO「レスキュー・ファンデーション」では救出した少女たちを保護する施設で読み書きや算数などの授業を提供している。施設では売春宿で妊娠・出産した女性や、行き場がなく何年にも渡って生活を送る女性たちも暮らしている。ネパール出身の女性は15歳の頃からインドの売春宿で働かされ、20歳の頃に救出された。それ以降は施設で他の女性達と共同生活している女性は、5歳の頃に父が亡くなり、その後に母が再婚し、14歳の頃に自分の結婚相手を見つけ、嫌であったが学校に通うことを条件に親に従ったのだという。女性は法律で禁じられている児童婚を強制させられ、学校に通うという約束も反故にされて逃げ出した末にブローカーからいい仕事があると紹介され騙されて連れられたのがインドの売春宿であった。女性は15歳であったが売春宿側に18歳以上で自分の意志で働いていると言わされ続け、逃げ出しても賄賂をもらっていた警察に連れ戻されたのだと明かした。救出された直後の女性は感情コントロールが効かず周囲に怒りや不安をぶつけてばかりいたが、カウンセリングを重ね、年下の少女たちの世話役を担うことにより、社会復帰に向けて少しずつ変わってきた。NGOの施設では理容・縫製・パソコンなどの職業訓練も行われており、そこでリーダーの素質が見出された女性たちがトレーナーとして抜擢されており、女性もその一人となっている。女性はダンストレーナーに抜擢され、少女たちのロールモデルとなることで次第に自信を取り戻していった。女性は少女たちに、自分をもっと誇るべきなどと伝えている。女性は2025年10月、東京都内に降り立っていた。

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2025年10月に東京都内にて長谷川が代表と務めるラリグラス・ジャパンが人身売買の問題をテーマに講演会を開催していた。講演会にはインドから施設の女性たちが招かれ、この日のために初めてパスポートを取得し、大勢の前で自らの体験談を語り伝えた。一人の少女は売春した背景には複雑な生い立ちがあり、父からの暴力から逃げるように家を出て、逃げた先で自分と同じような少年少女と出会い一緒に生活するようになると、彼らのように自分も薬物に依存するようになり、薬物で金がなくなり、気持ちが折れて売春するようになったのだなどと打ち明けた。少女たちは1週間の日本滞在で各地支援者たちと交流を深めた女性たちは少女たちが愛情に溢れた家庭環境に身を置くことができるなら人身売買も減っていくのではないかなどと告げた。長谷川は人身売買被害者たちが真の社会復帰を果たすためには心の回復こそが必要不可欠なのであり、人身売買される子どもたちがいなくなるまで活動し続けていくなどと語った。

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(エンディング)
エンディング

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