- 出演者
- 佐々木明子 真山仁
経済小説「ハゲタカ」をはじめさまざまな人間ドラマを描く小説家・真山仁が未来を切り開く開拓者に迫る。かつて日本の経済成長を支え世界から称賛された製造業だが、90年代初頭にバブルが崩壊。大手製造業は急速に業績が悪化していった。大企業に見切りをつけ定年間近の54歳で脱サラした発明家が74歳となった今、花開こうとしている。人生をかけて開発したのはフライヤー。油の使用量を6割節約できるフライヤーに大手コンビニや飲食店が注目している。
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オープニング映像。
クールフライヤー会長・山田光二は大手電機メーカーの日本ビクターから脱サラした番組最高齢74歳の開拓者。40年前に購入した自宅は今は事務所兼用。クールフライヤーの特徴:油はねを防止、劣化を防ぎ油を節約。ことし5月にクールフライヤーを導入した川崎市の店を取材。クールフライヤーを導入した店では平均6割ほど油を節約できるというデータもある。現在は個人店を中心に月に20台ほどを出荷。ワタミなどチェーン店でのテストも始まっている。山田会長のビジネスを広げるための壁は、販売台数を大きく伸ばしていくこと。
神戸市内にあるクールフライヤーの協力工場ですでに大型機の開発は大詰めを迎えていた。これまで手作業だった油の充填は自動化。最大のポイントは大型化したにもかかわらず、油の温度が下がらない。完成は秋の予定。廃油は炭酸ガスを発生する量が多い廃棄物。山田会長が見据えるのは世界各国に広がる揚げ物の市場。クールフライヤーの大型化を見越してアジアの財閥系企業と接触が始まっている。
揚げ物で面倒な油はねを抑え使用量をおよそ6割節約する。揚げ物革命を起こした発明家のクールフライヤー・山田光二会長は早稲田大学第一文学部卒業。1974年、日本ビクター(当時)に入社。1976年、日本ビクターは家庭用ビデオVHSを発売。1990年代にバブルが崩壊。2000年代にはインターネットが普及し、デジタル化。ビクターの主力商品は競争力を失っていった。会社の将来に不安を感じた山田は60歳の定年を待たずに脱サラ。第2の人生に挑むことを決めた。2014年に起業し、従業員は現在約10名。知人がフライヤーの開発を頼んできたのが起業のきっかけ。
油はねを防ぐフライヤーで揚げ物革命を起こし第2の人生を切り開いたクールフライヤー・山田光二会長のブレイクスルーとは「経験値と充実感で完全燃焼し続けること」。
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