- 出演者
- 矢内雄一郎 片渕茜 平出真有 中原みなみ 門田真一郎 海老澤界 剱崎仁
日経平均は史上最高値を2024年中に更新できるか?できる15人、できない19人、わからない3人。できないとしたりそなアセットマネジメント・戸田浩司さん「ファンダメンタルズのもう一段の改善必要」。モーサテ景気先行指数:28.4、海外はアメリカが悪化、ヨーロッパ&中国が改善。
アメリカFRBは今年前半に利下げを開始するのか。剱崎仁さんに聞く。今年の利下げ回数についてFRBは3回、市場は6回を想定。インフレ率(PCEコア)2.4を下回る可能性が高くなるとFRBは3回から増やしていくことになる。一方、実質GDP1.4より成長率の下押しが強くなるとFRBは3回以上にしてくる可能性も。足元は「景気循環」がインフレに寄与。「非景気循環」の寄与度は低下。労働需給↓で賃金も低下か。剱崎さんは「今のところFRBの物価見通しは比較的妥当である」「今年の利下げ回数は増えても4回ではないか」などと話した。
騰落率ランキング。先週の東京市場は大幅高。年初から個人投資家が新NISAに積極的なことがわかると海外投資家が先回りして買うことがわかった。33業種中31業種が上昇。2業種のみ下落。下落1位の海運について窪田さんは「イエメンの親イラン武装組織による商船攻撃で海上輸送網が混乱し、運賃に上昇圧力がかかるとの思惑から上昇していたが先週は一服した形」などと述べた。値下がり率5位は北陸電力、能登半島地震の影響で志賀原発に影響はなかったものの再稼働に影響が及ぶとの懸念から株価下落。値下がり率1位はドラッグストア大手のウエルシアHD。第三四半期決算発表での営業減益が嫌気された。値上がり率7位は任天堂。去年11月にゼルダの伝説を実写映画化すると発表したことで、任天堂が持つ知的財産に注目が高まっている他、次世代ゲーム機の発表に対する期待が高まっていて、海外投資家を中心に買いが入った。上昇率3位のディー・エヌ・エーについて窪田さんは「持分法適用関連会社でタクシーの配車アプリなどを手掛けるGOが株式上場に向けた準備を開始すると発表し大幅高となった」などと述べた。また「今週は高値圏でのもみ合いを予想。アメリカとイギリスが11日にイエメンの武装組織に大規模な攻撃を行うなど地政学リスクが高まっている事から一旦利食いに押される展開を予想。資本コストや株価を意識した経営について開示した企業の一覧が公表される。昨年も低PBR銘柄が盛り上がりをみせたが今後の株式市場で材料視される可能性が高い」などと述べた。
剱崎さんのきょうの経済視点は『FRBのQTの減速・終了時期』。剱崎さんは「米国債の増発が続くなかでFRBがQTを進めているなかで米金融市場では余剰マネーの枯渇懸念が浮上。FRBが運用難の資金の待機場所として用意したリバースレポがある。リバースレポは短期資金を運用するMMFのお金が殺到して、2兆ドルを超える規模まで増加していたが8000億ドル台まで縮小している。今年秋ぐらいまでにはこの資金が枯渇する可能性が高いと考えている。銀行がFRBにあずけている準備預金は減少していく可能性があるが、今の時点では相当余裕がある。各銀行がどの水準の準備預金が妥当であるかコンセンサスも形成されていない。今のところ今年7-9月期からQTは減速していくと考えているが、今年度中のQT終了は予想していない」などと述べた。門田さんのきょうの経済視点は『日銀利上げ開始時期』。門田さんは「日銀からハト派的なメッセージが続いているなかで後ズレしている。引き続き賃金動向や物価は底堅さが続いている。春闘で賃上げ確認されれば、早期の利上げ観測が出てくる可能性がある。4月からの利上げを予想しているが、そういった展開になれば円高圧力に転換していく可能性がある」などと述べた。
モーサテプレミアムではセミナーを開催。日米欧で金融政策の転換が予想されるほか、各国で選挙が実施されるなど激動の1年となることが予想される。この1年はどんなポートフォリオでのぞむのが適切なのか専門家が解説する。
きょうのテーマは「新NISAスタート!投資先は米国株か日本株か」。海老澤さんは「旧制度との大きな違いは非課税限度額の大幅な拡充、制度の無期限化、積立投資枠と成長投資が併用できるところ。ただ旧一般NISAを引き継ぐ投資額は限りがある。個別ファンドを見ると残高ではインデックスファンドをはじめとした米国株投信が目立つ。足元ではオールカントリーの勢いが強いが残高で見るとインデックスファンドの存在感が強い。2020年・コロナ禍以降増えてきたのは2019年に老後2000万円問題が話題になり真剣に考え始めその中で選ばれたのがS&P500インデックスファンド。今年は円高にふれるということも念頭に置いて国や通貨分散することも考えたほうがいいかもしれない。主要な国の昨年の騰落率を見ると日経平均株価は主要国の中でも上位にいる。ただ日本の株が良かったわけではない。今年も日本株に注目する理由はデフレ脱却・インフレ定着への期待、日本企業の資本効率改善に向けた動き、新NISAを通じた個人の資金流入。アクティブファンドは上回っているファンドが結構あり、さらに新NISAでいいファンドにしぼられている。ランキングを見ると中小型株が多い。見方を変えて過去10年を前後半で見ると、情報エレクトロニクスファンドやOne国内株オープンなどが安定している。注意点は「なんちゃってアクティブ」というものが存在すること。最悪な場合はコストが高いだけのインデックスもどきみたいなものがあったりするので難しいが運用会社が開示してる月リポートにヒントが隠されていたりする。」などと述べた。来週は日興リサーチセンターの藤原崇幸氏。「目的をしっかり定めて 新NISAを上手に使おう」。
台湾総統選挙で与党民進党の頼清徳氏が当選した。中国に厳しい態度で臨み、アメリカや日本との連携を重視してきた蔡英文総統の路線が継続する。頼氏は5月に正式に就任する見通し。同一政党が3期連続で政権を担うのは初めて。現地の新聞各紙は政権が2期8年ごとに交代してきたことを踏まえ「8年の呪縛を打ち破った」と伝えた。また対中強硬路線を貫く頼氏の勝利について「中国の占拠介入は失敗した」と強調した。しかし頼氏の得票率は4割に留まった他、同時に実施された議会占拠では対中融和的な国民党の議席数が民進党を上回り、新興勢力の民衆党が議会のキャスティングボードを握る形になり、圧倒的な勝利とは言えない結果となった。アメリカバイデン大統領は「一つの中国対策をとる立場から台湾の独立を支持しない」と語った。一方、台湾を自国の一部とする中国はアメリカの祝意を内政干渉だと非難。「台湾内の情勢がどう変わろうが中国の一部という基本事実は変わらない」とする談話を発表した。台湾は輸出入ともに中国が最大の貿易相手国で、去年は全体に占める割合は輸出35%、輸入20%だった。中国も半導体の多くを台湾に頼るなど経済の相互依存は強いものの規模では中国が圧倒。中国は台湾から輸入する繊維原料など12品目についてECFAに基づく関税優遇を停止。総統戦を前に民進党に揺さぶりをかけた。中国が敵視する頼氏の当選によって関税優遇をやめる対象品目が拡大すれば台湾企業への影響が深刻化する可能性もある。頼氏とともに当選した蕭美琴次期副総統は、日本の神戸市で台湾人の父とアメリカ人の母との間に生まれた。2020年に女性初の駐米代表に就任し、今回の選挙に伴い副総統候補に抜擢された。他国に対する恫喝など攻撃的な中国の「戦狼外交」に対し、蕭氏は自身をネコになぞらえ、張り詰めたロープの上を機敏でしなやかに動く外交姿勢を掲げる。米中デカップリングに翻弄されやすい台湾をバランスが外交でどのように導いていくのか。
こうした中、台湾総統線で当選した民進党の頼清徳氏はきのう日本の台湾窓口機関のトップと会談した。頼清徳氏は「多元的な協力関係を具体的に引き上げたい」と述べたとのこと。蔡英文総統の外交路線を引き継ぎ、日米などとの関係を重視する方針。
全国の天気予報を伝えた。予想降雪量は明日朝・多いところで北陸70センチ、東北・関東甲信60センチ、北海道50センチ、石川・能登平地25センチとなっている。雪の重みによる家屋の倒壊に注意。
岸田総理は2024年度予算案を明日にも閣議決定し、東規模が大きくてもすぐに対応できる体制を整えると強調した。また、被害の大きかった石川県珠洲市の避難所では被災者への現金支援の要望について、「きるだけ早く用意できるようにする」と答えた。一方、石川・輪島市では警視庁生活安全部の警視庁きずな隊の15人が避難所を訪問した。防災アドバイスのほか避難の長期化によるトラブル防止・不安軽減を目指す。また地震の影響で津波観測ができなくなっていた輪島港では新たな津波観測装置の設置作業が行われた。これにより津波や潮位の監視をより安定的に実施できるとのこと。
令和6年能登半島地震災害義援金・みずほ銀行本店(普)5701216・TXNチャリティ募金令和6年能登半島地震 ※みずほ銀行の本・支店からは振込手数料がかかりません。
去年の地銀破綻に関連した費用計上が、業績を押し下げ、バンク・オブ・アメリカの23年10-12月期決算は、減収減益となった。一方、JPモルガン・チェースは増収減益となった。シティグループは最終赤字に転落し、中期的に2万人の人員削減をするという。
アメリカの2023年12月生産者物価指数は、前月から上昇するとの予想に反し、0.1%のマイナスとなった。項目別ではエネルギーが1.2%の下落、食品が0.9%の下落、サービスは横ばい。コア(食品・エネルギー・流通マージン除く)は0.2%のプラスだった。
大学入学共通テストは昨日、理科と数学の試験が行われ2日間の全日程が終了した。能登半島地震による影響が不安視されたが2日間ともに余震などによる目立った混乱はなかった。また地震の影響などで受験できなかった場合、今月27日と28日に追試験を受けることが可能。
明日のモーサテはアメ株アップデート。人工知能に関連した銘柄について取り上げる。
今週の予定をおさらい。今日は国内で工作機械受注が発表される。また16日はアメリカで1月のニューヨーク連銀製造業景気指数が公表されるほか、大手投資銀行が決算発表を予定している。