- 出演者
- 矢内雄一郎 大浜平太郎 塩田真弓 平出真有 矢嶋康次 広木隆 植野大作 森田長太郎
オープニング映像とキャスターらの挨拶。きょうはモーサテが誇るゲスト4人をスタジオに招き、今年1年のマーケットや世界経済を予想する。
3日、FRBは、FOMC議事要旨を公表した。12月に公表されたFOMC参加者の政策金利見通しの中央値は4.6%で、年末までに3回の利下げが見込まれている。議事要旨では、参加者が自分たちの見通しには異常に高い不確実性があるとして、経済状況によっては追加利上げが適切な可能性についても言及している。また、数人の参加者は、政策金利を据え置く期間について、現在の想定より長くなるかもしれないとしている。
2023年12月のISM製造業景気指数は47.4で、前月から0.7ポイント上昇した。市場予想は上回ったものの、好況・不況の分かれ目である50を14か月連続で下回っている。
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- ISM製造業景気指数
アメリカの2023年11月雇用動向調査によると、非農業部門の求人数は879万人で、前月から6万2000人減少した。2021年3月以来の低水準となる。11月の失業者数は629万1000人で、1人あたりの求人は約1.4人となっている。
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- 雇用動向調査
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、アメリカ経済について「ソフトランディングの可能性が高まる」との認識を示した。バーキン氏は「需要・雇用・インフレ率は全て急上昇したが、今は正常に戻る道筋にあるようだ」と説明している。一方で「力強い需要はインフレ率の抑制策にならない」としえ、追加利上げの可能性にも言及している。
大和証券キャピタルマーケッツアメリカのシュナイダー恵子さんは「2024年の投資戦略では、日本もドル資産の分散投資を考える時と言えます。iPhoneの値段の変化を見てみると、アメリカでは6年間で14%の値上げに対し、日本では円の価値が下がったことから58%も値上げとなっています。マイクロソフトは為替の変動による調整を理由に、クラウドサービスの価格改定を行なっています。今年は日米金融政策の方向転換が円高要因と考えられますが、ドル資産投資に好機の可能性があります」などと話した。
金利・商品・欧州株式・株式先物などの値動きを伝えた。
今日のゲストはマネックス証券の広木隆さん・三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作さん・オールニッポンAMの森田長太郎さん・ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次さん。
広木さんは「能登半島地震の被害に遭われた方には残酷な言い方となってしまいますが、被害が限定的なため、首都圏や経済圏に与える影響は、東日本大震災と比べると格段に低いと思われます」、植野さんは「1月の金融政策決定会合で、日銀がマイナス金利解除をするのは難しいという思惑が広がり、アメリカの長期金利も上がってきていますので、円安要因・ドル高要因があります。今日から植田総裁も出勤されると思うので、地震についてどのようにお答えするか注目したいと思います」などと話した。
全国の気象情報を伝えた。
2024年のマーケットについてトーク。広木さんは「日本の株式市場を巡り昨年は様々な変化が続きました。変化は何かのきっかけがあり起きるもので、成長期待が高まりPERも高まってくることから、今年は史上最高値を更新するのではないかと見ています。昨年は大きなグループ企業による事業再編が相次ぎ、日本の企業の変革期待が高まっていくのではないかと思っています。また、それほど円高は進まないのではないかと見ています」などと話した。
2024年のマーケットについてトーク。植野さんは「為替相場を見る時、テクニカル、ファンダメンタルズ、サプライ・アンド・デマンドに注目をしています。2024年はアメリカが利下げ、日本は利上げに動くため、ファンダメンタルズにもドル安円高圧力が発生すると見ています。しかし、極端な円高は進まないと思われます。近年の日本は海外からの利息や配当でしか黒字を稼げない老衰国家となっていますので、対外投資が体内投資を上回る流出超過となっています。近年の日本で新NISAが拡充されても、130円割ったあたりで止まるのではないでしょうか」などと話した。
モーサテ出演者37人にドル円相場について尋ねたところ、145~150円の高値の水準が21人と一番多い回答だった。また、安値の水準では130~135円の回答が14人と最も多かった。
NY株式などの値動きを伝えた。
大和証券キャピタルマーケッツアメリカのシュナイダー恵子さんは「肥満症治療薬のピーク市場規模は948億ドルと予想され、開発段階の薬は40を超えると見られます。ノボ・ノルディスクとイーライリリーの寡占状態が当面続くと見られ、投資家の動きはアムジェンなどにも広がりそうです。アムジェンが開発中の肥満症薬『Mari』は高い有効性を示しております。イーライリリーの予想PERは91倍、アムジェンは16倍と割安で、株価に評価が反映されるのはこれからだと思います。しかし、肥満症治療薬には保険のカバー率や副作用やコストが問題とみられる投資中止率が懸念されています」などと話した。
為替・金利・商品の値動きを伝えた。
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森田さんに話しを聞く。キーワードは「ニュー・ニューノーマル」。GDPのコンセンサス予想を説明、「経済はリセッションを回避しつつインフレが沈静化し利下げがすすむ、ソフトランディングへの期待が高まる中で今年が幕をあけた」などと話した。またインフレの落ち着きどころについてコアPCEデフレーターの推移を説明し「わずかな差に見えるが金融政策上は非常に大きな違いが出てくる」などと話した。また「ディスインフレーションの時代に回帰するのであればFRBがこの時代に示していた中立金利は2.5%程度だったが、2%あるいは2%を超えるインフレに修練するのであれば中立的な金利水準は4%程度あってもおかしくないという見方もある」などと話した。森田さんは少なくともディスインフレーションの状況には戻らないと思っているとし「サプライチェーンの再編は起こっていた、若年労働者不足なども先進国の共通現象、気候変動に対応する投資を活発化させる意味で需要が増えてくる。財政政策が各国でルーズになってきていて、その中には必要なものとして安全保障も含まれてくる。インフレはディスインフレーションではなく少し高めの水準に修練してくる、まさにニュー・ニューノーマルという言い方になるのではないか」などと話した。また政府債務はどちらかといえば拡大基調になってくるかもしれないとのこと。日本でもインフレ率が2%近い水準に修練してくる可能性もあるとし、日本の市場が折り込む利上げペースを説明し「もう少し金利が上がりやすくなる世界になる可能性もある」などと話した。
矢嶋さんによる2024年のキーワードは「3%のジンクス」とのこと。2024年の世界経済について。IMFの経済見通しとインフレ状況のグラフが紹介された。世界の物価見通しインフレ率予想で、状況が違うのは中国とのこと。デフレの懸念があるという。日本は成長率も悪くなく、インフレも落ち着いているということか他国より良いとのこと。3%を下回ると、コロナやリーマンショックなどおこっているとのこと。落ち込みは大きくとも復活は早いという見方があるとのこと。中国は、若者の失業率は上昇傾向だという。日本について「民間の企業の設備投資が完全に上振れはじめた」と話した。今年は各国で総選挙が大きなかで、最大の問題は「もしトラ(もしトランプがなったら)」と話した。